A：『キャピタリズム〜マネーは踊る』

マイケル・ムーア監督によるドキュメンタリー映画。１％の上流階級によって、企業のように運営される国になってしまったアメリカ。アメリカの歴史を振り返り、資本主義＝キャピタリズムがどうはびこり、社会をおかしくしてきたのかを紐解く内容となっています。リーマン・ショックは、アメリカに根深くある問題が、限界点まできて起こったと考えられますが、似たような状況が、日本でも起こっているような気がしてなりません。他国のことと流さずに、ぜひ参考にしてください。→こちらでもご紹介

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B：『インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実』

リーマンショックの裏に隠された真実、そのずっと前から腐っていたアメリカ金融業界の裏の歴史を暴いています。バブル崩壊を招いたサブプライム・ローンの構造もわかりやすく説明。→こちらでもご紹介

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C：『マネー・ショート 華麗なる大逆転』

リーマン・ショックの裏で大儲けをした人達にフォーカスしたストーリー。そのからくりはあまりに難解ですが、この難解さこそが、策略なのです。マイケル・ムーア監督の『キャピタリズム〜』でもこれについて専門家が証言していますが、何かあったときに、相手を煙に巻くために敢えて複雑にしているとも語られていました。専門家でも説明が難しい内容なので、ここでは下手な解説は避けますが、そもそもの原因は、「安全神話」。銀行は返せるわけがない相手に住宅ローンを組ませ、目先の好景気に沸き、危機を予見していた人（本作ではクリスチャン・ベール、スティーブ・カレル、ライアン・ゴズリング、ブラッド・ピットが演じた人達）がいたにも関わらず、現実から目を背けたために、経済が破綻したのです。

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D：『ドリーム ホーム 99％を操る男たち』

家を奪われる人々、家を奪う不動産屋の両方の実態を描いた作品。住宅ローンが払えずに急に家を差し押さえられる様子や、仕事がないために自分たちの家を奪った不動産屋から仕事をもらうという皮肉な状況が描かれています。マイケル・ムーア監督の『キャピタリズム〜』にも、この辺りのからくりが語られています。本作のラミン・バーラニ監督のインタビューでは、今話題が過熱化しているアメリカ大統領戦の候補者である、バーニー・サンダースやドナルド・トランプの名前も出てきましたが、不動産王ドナルド・トランプが大統領になったら、どんな事態になるのでしょうか。そんな視点から観ても、大変興味深い映画です。

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ラミン・バーラニ監督インタビュー

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E：『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』

こちらは、アメリカの経済破綻だけに焦点を当てた作品ではありませんが、他国と比較することで、アメリカの問題を浮き彫りにしています。税金の使われ方についての比較では、医療保険や大学の学費などについても触れており、アメリカで生活をする上で、どれだけ重く家計に負担がかかるのかがわかります。

2016年5月27日より劇場公開
©2015, NORTH END PRODUCTIONS

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F：『ウルフ・オブ・ウォールストリート』

貯金ゼロから年収49億円までいったものの、転落人生を歩んだ実在のジョーダン・ベルフォートの物語。安すぎてナスダックに上場できないペニー株を売って、大儲けをしたジョーダン。クズ株と呼ばれるペニー株は、自宅で起業しているような実態のわからない会社の株もありますが、ジョーダンは「この株は化ける」とはったりを言って、紙の上で投資家（一般庶民）を儲けさせ、何度も再投資させることで手数料をもらい稼ぎます。ブローカーの儲けは、優良株の場合１％ですが、ペニー株では50％。一株6セント程度の安い株を買うのは、配管工や郵便配達員など一般人で、小さいお金で儲けられるというエサに釣られてペニー株を買うのでしょう。結局、ジョーダン・ベルフォートは後に詐欺行為で投獄されますが、こういった被害に遭うのも一般庶民。リーマン・ショックとの話題からは外れますが、おいしい話には気を付けないといけません。

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