2016年5月27日より全国公開/PG-12
アスミック・エース
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可愛らしい少女が主人公で、タイトルからして癒し系作品かと思いきや、かなり皮肉が効いた内容で驚きつつ、笑えるシーンも多かったです。本作はフランス、ベルギー、ルクセンブルクの合作ですが、やっぱりこれってヨーロッパのノリなんですかね。個人的にはこういうノリ大好きです。良い意味でアホらしいギャグもありつつ、宗教観や人生観の描き方が斬新で、説教じみていません。神にまつわるキャラクター設定もすごくユニークで、カトリーヌ・ドヌーヴ演じる熟女がゴリラと恋に落ちるという奇想天外な展開や、神の世界と人間の世界が洗濯機を通して繋がってたりという設定などにも洒落が効いています。神様の境遇と、人間の境遇の対比も巧みで、本作に込められた哲学的なメッセージも興味深かったです。「おもしろい映画見つけた!」という感覚を皆さんもぜひ味わってください。 |
一部ヌードも出てきますが、気まずくなるようなシーンにはなっていないので、あまり心配しなくて良いでしょう。皮肉が効いた作品ですが、大人向けの皮肉なギャグが満載なので、年齢を問わず気楽に楽しめると思います。宗教観も描かれていますが、描き方が独創的で、完全にどこの宗教の話と限定されているわけではないので、宗教に関心があるないに関わらず観やすい内容です。鑑賞後は「もし自分の余命がわかったら、どうする?」なんて会話で盛り上がれそうですよ。 |
PG-12なので大人と一緒に観てください。主人公は幼い少女なので、キッズやティーンの皆さんも主人公目線で楽しめるとは思いますが、内容はどちらかというと大人向けなので、まだピンとこない部分もあるかも知れません。でも、自分がもし神様の娘だったら、どんな世界を作りたいかなど想像するのは楽しいと思います。さらに、神様の生活と人間の生活どちらが有意義かなども考えてみると、自分の価値観が少し見えてくるかも知れません。 |
© 2015 - Terra Incognita Films/Climax Films/Après le déluge/Juliette Films Caviar/ORANGE STUDIO/VOO et Be tv/RTBF/Wallimage
2016.5.17 TEXT by Myson