3人の男達の狂気の沙汰が描かれているので、本当にこういう人達がいたら、ゾッとするのですが、クレイジーさがあまりに振り切っているので、笑えてくる部分があります。やべえ奴さ加減が増してくるので、前半は徐々に怖く思えてくるのですが、各キャラクターの背景が見えてくると、少し同情が沸いてきたりもして、複雑な思いにさせられます。不器用というよりも、傷付くことから逃げて、守りに徹した男達。それが外部から壊されていくことで、目が覚める展開は、彼らにとっては悲劇ですが、観ている側は救われます。一見、すごく気持ち悪い話なのですが、ラストはいきなり爽やか路線に(笑)。まあ、本当に爽やかを意味しているのかは、観た方の解釈それぞれになりそうですが、誰もが心のなかにこういう部分を持っているのではと思わせる部分は少なからずあるので、本編を観て、奥底にいる自分を見つけてください。池松壮亮、満島真之介、大倉孝二の演技も見事ですよ! |
クレイジー過ぎて、引く人は引く可能性があるので、映画を観慣れていない人とのデートや、初デート、相手の好みがわからないうちのデートには向いていないと思います。そして、主人公達がやっていることは、常識外れなことで、許されないことでもあるので、設定だけで拒否しそうな頭が堅い人を誘うのはやめましょう。 |
これを観たら、キッズやティーンの皆さんにどんな影響があるのか、少々心配な部分はなきにしもあらずですが、むしろ大人より、皆さんのほうが素直にこの世界観、キャラクター達を受け入れて、感情移入できるような気もします。ある意味、大人になりきれずにいた男達が、ようやく成長する機会を得る話なので、反面教師的に観たら、どんな大人になりたいか見つめ直すきっかけになるかも知れませんね。 |