相手のやり方に合わせていたら、全く勝てそうにないなら、自分なりの闘い方をすれば良い。そう思える作品をご紹介します。
ツイートトランボ ハリウッドに最も嫌われた男
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<自分の才能が最大の武器> |
ダルトン・トランボの武器は、なんといっても脚本家としての才能。いくら、ハリウッドから閉め出されても、彼の脚本家としての才能は誰もが欲しがるものでした。刑務所から出た後は、家族を養うために、名前を伏せて、安いギャランティーで数多くの脚本を書くことから始め、彼はまた0から自分の地位を確立していきます。どうやって、地位を取り戻していくのかは映画を観て頂くとして、彼は後に『ローマの休日』を友人の名前を借りて世に発表し、アカデミー賞を受賞。偽名で書いた別の作品でもアカデミー賞を受賞する快挙を成します。ただ共産主義というだけで、あらゆる難癖をつけられ、不当な扱いを受けていたダルトン・トランボでしたが、彼は仲間達が諦めていても、脚本の才能で闘うことをやめませんでした。彼が自分の名前で脚本を書くこと、賞を獲ることを二の次にしていたのも、勝因の一つかも知れません。自分の才能をどう使うべきか、彼の闘い方から学ぶべきものがたくさんあります。 |
ジャングル・ブック
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<持って生まれたものと、育った環境で得たものが武器> |
普段の生活で道具を使おうとすれば、狼である“母”に叱られ、狼として育てられてきたモーグリでしたが、虎の復讐で家族を危険にさらさないよう、狼の群れから離れます。彼が赤ん坊の頃に危機から救ってくれて、群れから離れたときもそばにいてくれた黒ヒョウのバギーラともはぐれてしまったモーグリは、はちみつ好きの熊と出会うことで、人間の知恵を使うようになり、人間の感覚が冴えていきます。そんななか、モーグリが去った後でも、虎は家族を脅かしていると知って、彼は家族のもとに戻ります。人間と狼、2つのルーツを持つモーグリは、圧倒的な強さを誇る虎とどう闘ったのか。彼にしかできない闘い方を本作で観ることで、自分にしかできない闘い方が一番強いということを実感できます。 |
「才能がないと闘えないじゃん」とか「普通に育ったから自分なりの闘い方なんてないよ」と言われてしまうとおしまいですが(笑)、まずは自分らしさとは何かを知るところから始めれば、自ずと自分にしかできない闘い方が見えてくると、私は信じています。闘いも人それぞれなら、闘い方も人それぞれ。諦めずに頭を使わなきゃですね、人間だもの(笑)。
2016.7.11 TEXT by Myson