2013年5月31日より全国公開/PG-12
20世紀フォックス映画
公式サイト 予告編
![]() 冒頭はこれから展開される物語を示唆するセリフが詩的で、カメラワークやストップモーションによる演出も現実世界にいながら異空間にたたずむ主人公インディアの心境を表しているかのようで、独特な雰囲気を醸し出しています。その後も主人公が1人で思いにふけるシーンはどれも絵画的で、その美しい映像が本作に潜んでいる不気味さをより際立たせています。物語のほとんどが家とその周辺の森で展開され、セリフもとても少ないですが、少しずつ謎が解き明かされていくうちに主人公の心の中が激しく変化している様子が説明的でなく描かれていて、監督と役者の手腕を感じます。 ほぼ表情だけで心のなかの静と動をみせるミア・ワシコウスカと、母としての強さと弱さを混在させた複雑なキャラクターを演じているニコール・キッドマン、そして容姿が良く好青年に見えながらもどこか不気味さを感じさせるマシュー・グード、この3人の演技が見事です。セットや衣装などにもセンスが感じられ、女子が好きな世界観です。ぜひ、この歪んでいながらも美しい世界を堪能してください。 |
![]() セリフがあまりないので、理解力に乏しい相手と行くと、解釈の度合いに差が出て、観終わったあとに話しても不完全燃焼になります。さらにあまりに相手が理解していないと若干冷める原因にもなり得ますよね。じっくり浸って観たい人は、1人か映画好きのお友だちと行くと良いのではないでしょうか。 |
![]() |
関連記事:
■監督で選ぶ映画特集2013上半期
■来日イベント パク・チャヌク監督
■TJE Selection イイ男セレクション/マシュー・グード
■TJE Selection イイ男セレクション/ウェントワース・ミラー(本作では脚本担当)
© 2012 Twentieth Century Fox. All Rights Reserved.
2013.5.11 TEXT by Myson