2018年2月24日より全国公開
ポニーキャニオン/STAR CHANNEL MOVIES
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シャーリー・マクレーンが演じるハリエットは、若い頃にバリバリと働いてキャリアを築いたけれど、ある事がきっかけですべてを失い、財産だけは持っている孤独な人。冒頭では気難しくて関わると面倒そうな女性に見えますが、彼女が歩んできた真相を知っていくうちに、1人で社会と戦い生きている現代のキャリアウーマンの未来像のようにも思えて、切なくなりました。ハリエットは新聞に載る他人の訃報記事を見て、自分が亡くなった時を想像し、新聞社の訃報記事担当ライターのアンに、“彼女の望む内容の訃報”を依頼をします。その時点で孤独な彼女には、自分が亡くなった時に悲しんでくれそうな人はいない様子。アマンダ・セイフライドが演じるライターのアンは、何とかハリエットの望みを叶えようと、いろいろな人間関係を調査していきますが、2人とも人間関係に不器用なので、最初はちぐはぐ。でも、ぶつかり合うからこそ、お互いの深い部分を理解するようになり、友情が芽生えていきます。そんな人間ドラマが本当に素敵で、アンの視点で、ハリエットから教えを受けているような感覚を味わえます。また、いつ死んでも良いと思っていたハリエットが、アンや、ある思惑のために抜擢した9歳のやんちゃな少女ブレンダと親密になるにつれ、死への恐怖を抱くようになる様子が、とても印象に残りました。母、娘として、それぞれに抱える苦悩も、お互いの存在が補い、3人が家族のようになっていく様にも心が温まります。ハリエットの「幸せな1日ではなく、自分に正直な1日を」というセリフも胸に刺さります。女子必見の秀作です。 |
ラブストーリーもちらっとだけ出てきますが、大半は人間ドラマです。女性でも男性でも共感できる内容なので、逆にラブストーリーはデートで観ないというカップルには良いと思います。仕事観、人生観、親子関係など、いろいろな視点で考えさせられるところが多く、鑑賞後の会話のネタも豊富です。 |
大人向けの内容ではありますが、中学生以上なら充分響く内容だと思うし、これから夢に向かって社会に出て行くティーンの皆さんにぜひ観て欲しい作品です。また、9歳のやんちゃな少女ブレンダが本当にキュートで、ガンガンにダンスするシーンなどは、観ているだけで楽しめます。そういった意味では、小学校高学年くらいなら、ブレンダ視点で観てみるのもアリかなと思います。 |
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2018.2.14 TEXT by Myson