2015年10月31日より全国公開
クロックワークス、アルバトロス・フィルム
公式サイト
観終わった後味がすごく良い作品でした。物語の主人公は、歌の才能がある少女ポーラで、彼女が自らの才能と聴覚障がいを持つ家族との間で揺れ動く様子が描かれた作品となっています。ただポーラの奮闘ぶりを真面目に描いている部分もあれば、コミカルで笑える部分がところどころに入っているのが本作のスパイスになっていて良かったです。特に、ポーラが両親の通院時に手話の通訳として同行して、両親のベッド事情まで赤裸々に通訳していたシーンは爆笑でした(笑)。 そんなポーラを演じたのは、フランス人の若手女優ルアンヌ・エメラなのですが、彼女の歌声は本当に素敵でした。もともと彼女は、歌のオーディション番組に出演していたそうで、その番組を観ていた監督が彼女に声をかけたことがきっかけで、女優デビューに至ったそうです。そういう思わぬところで才能を発掘されたという意味では、ルアンヌ・エメラ自身とポーラに共通するところがあるのかなと思いました。しかも彼女は、歌だけでなく演技も初めてとは思えないほど上手で、びっくりしました。彼女が今後女優としてさらに活躍することにも期待です。 本作は夢を持つ方の背中を押してくれることはもちろん、家族の絆や大切さも感じる心温まる作品です。ぜひ大切な人とご覧ください。 |
本作のメインテーマは家族で、笑いあり涙ありの素敵な作品なので、どんなカップルにもオススメです。また聴覚障がいの家族を可哀想という視点から描くのではなく、コミカルさも入れながら描いている点でも、重い気分にならずに済むので観やすいと思います。最近疲れている彼を誘うも良し、仕事終わりのデートで観るのにも向いた作品です。ぜひ本作を観て元気をチャージしましょう。 |
キッズもティーンも楽しめる作品です。ただフランスのお国柄なのか、ポーラの家族に限ったことなのかわかりませんが、両親のベッド事情なども含め性的なことに関して、子どもの前でもかなりオープンに会話するので、日本との文化の違いにちょっとびっくりするかも知れません。でもエッチなシーンがあるわけではないので、サラッと聞き流して観てもらえたらと思います。一番注目して欲しいポイントは、やはり自分の才能と家族との間で悩むポーラの揺れ動く気持ちです。彼女のような状況ではないにしても、自分の夢を追うことで何かを犠牲にしてしまうこともあるものです。どうやったら上手くいろいろなことを両立できるのか、これを機に考えてみてください。 |
©2014-Jerico-Mars Films-France2 Cinéma-Quarante12 Films-VendÔme Production-Nexus Factory-Umedia
2015.10.27 TEXT by Shamy