2019年1月11日より全国公開
ワーナー・ブラザース映画
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他の観客は男性が多かった印象ですが、すすり泣きが多く聞こえました。涙腺刺激ポイントはいろいろあるのですが、今作は何といっても親子愛が印象的。アポロの息子アドニス・クリードだけでなく、イワン・ドラゴの息子ヴィクターにも共感する点があり、二世って辛いなとつくづく感じました。親の七光りがあるだけでなく、純粋に自分1人の問題として戦えない状況ってどんなに辛いことかと思います。二世って「自分は何者なのか」という問いを必要以上にいつも突きつけられて生きているんだなと思うと、胸がキュンとしましたが、だからこそアドニス・クリードの「今戦わなかったら、何者でもなくなる」というセリフがとても心に響きました。 勝敗の概念については、現代の価値観に合わせた描写への工夫も感じられて、ただシリーズものとして“ロッキー”を引き継いでいるだけでなく、ちゃんと時代に合わせた新たな作品となっている点でも共感できました。そしてマッチョ好きとしては、トレーニングシーンで存分に筋肉の美しさを愛でられるのでマッチョ補給に最適な1本と言えます。男女それぞれに楽しんで欲しいです。 |
アドニスとビアンカのラブストーリーも描かれていて、その特別な絆に共感できると思います。チャンピオンになり環境が変化したアドニス、彼を支えつつ、シンガーとして自分の夢を追いかけるビアンカ。2人の関係には、お互いに夢を持つカップルがぶつかる問題が描かれているので、客観的に自分達の今後を想像する上でも参考にできそうです。 |
何をやるのも自由という環境で育った人、何をやるにも親が口を出したり、親の影がつきまとう環境で育った人、それぞれ感じ方は違うと思いますが、皆さんの世代が観るとよりアドニスやヴィクターの感情に共感できると思います。親が大切だからこそ、自分のやりたいようにできないことって、誰にでもありますよね?それは二世に限らず、皆感じた経験があると思います。でもそのなかでどう成長していくのかは自分次第。本作では親を大切にしつつ、自分の道を切り開く2人の姿が、タイプの違った例として観られます。 |
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2018.12.26 TEXT by Myson