『神様なんかくそくらえ』のジョシュ&ベニー・サフディ兄弟がメガホンを執り、カンヌ映画祭コンペティション部門に初選出された本作。知的障害の弟を抱え、必死に貧困から抜け出そうとする兄を、ロバート・パティンソンが演じています。今作でロバートが演じるキャラクターは決してカッコ良くはないし、悪事を働き、周囲をトラブルに巻き込むので、共感はしづらいですが、常軌を逸しているような兄の奔走ぶりはとてもリアルで、弟への愛を感じさせる点で憎めないキャラクターではあります。もがきにもがいた末のラストもとても現実的で切ない一方、ホッとさせられるので、最後に救いは感じられるでしょう。すっかり演技派としての地位を確立したロバート・パティンソンの名演を堪能できる一作です。 |
ロマンチックな要素はほぼなく、淡々とストーリーが展開するので、観る人を選ぶ映画のように思います。なので、お互いの好みがわからないうちはデートで観るには不向きかなという印象です。顔を殴りまくるシーンも数カ所あるので、バイオレンスが苦手な人は避けましょう。 |
R-15のため、15歳未満の方は観られません。弟を助けたい一心で手段を選ばず駆け回る兄が、うまく立ち回っているように見えて、運命の悪戯に流されていく様子には、人生の転機を知るヒントがあります。ティーンでも共感できるポイントがある作品なので、観られる年齢になったら観てみてください。 |