2014年8月23日より全国公開/PG-12
東映
公式サイト
日本の有名な怪談“四谷怪談”をモチーフにしたストーリーですが、現代世界と四谷怪談の世界が絡み合う不思議な構成になっています。主人公の後藤美雪と長谷川浩介は現実の世界で共に俳優で恋人同士で、2人は「真四谷怪談」という舞台に取りかかっています。その演劇のストーリーと現実の2人の関係の変化がだんだんとリンクしてくるのですが、どこからが現実でどこからが幻覚、幻想なのかがだんだんと曖昧になってきて、観ている側も登場人物の精神的な混乱に巻き込まれていく感覚を味わえます。また、ホラーというよりはダークファンタジー的な演出になっているように感じましたが、劇中に出てくる舞台のセットや、キャラクターたちのメイクも醜さのなかに美しさも感じられるような独特な不気味さを漂わせていて、全体的には女子でも観やすいホラーになっていると思います。ただ、この作品で何が怖いのかと言えば、やっぱりお岩の怨念なんですよね。女性にとってビジュアル的にかなり衝撃的なシーンもありそこは本気でゾッとしますが、ラストは怖すぎて笑っちゃいます(笑)。「あ〜あ、そんなことになっちゃって」というオチですが、一方で女子としてはスッキリ感もあると言えばあるので、怖いのが苦手と観ず嫌いにならずに試しに観てみてはいかがでしょうか?ですが念のため、妊娠中の方、近々妊娠を希望されている方は今は観ない方が良いシーンがあります。 |
デートで観ると男子が落ち着かないでしょうね(笑)。でも逆に気の多い男子には注意喚起の意味で見せても良いかも知れません。気の多い男子でなくても、男子の反応を観るのはおもしろそうなので、修羅場とは今のところ無縁のカップルや、修羅場になるほど重い付き合いではない相手となら一緒に観てみて、男子の反応を楽しんでください。観終わったあとの彼や旦那のコメントは、ある意味今後の関係で秘かに主導権を握る参考になるかも知れませんよ。 |
PG-12なので、小学生以下のキッズは大人と観た方が良いですが、キッズには怖いシーンが多々あるので、今は無理に観なくても良いと思います。お化けが怖いという意味だけでなく、「女の人って怖い」とか、「恋愛するとあんな風になってしまうの?」などと今思ってしまうと、将来の恋愛に差し障りが出るかも知れないですからね(まあちょっと大げさですが)。ティーンは耐えうる怖さだと思いますが、ラブストーリーとしても楽しめるので、恋愛の甘さだけでなくたまにはこういう苦い部分も観ておくと良いでしょう。 |
関連記事:
■TJE Selection イイ男セレクション/市川海老蔵
■TJE Selection イイ男セレクション/伊藤英明
■【映画に隠された恋愛哲学】捨てられた高嶺の花は恐ろしい
© 2014「喰女−クイメ−」製作委員会
2014.7.30 TEXT by Myson