心臓停止、脳死について、人の死の定義が問われるテーマになっていて、かなりずっしりくる内容です。私自身も少しの間だけですが、父の最期に同じような状況を経験しました。家族からすると、やはり呼吸をしていれば生きていると思いたいんですよね。だから希望を捨てるのはすごく難しい。でも、希望が持てることがかえって残酷な場合もあるということが描かれている点で、すごく引き込まれる内容になっています。そして、それぞれのキャラクターが何かしらの罪悪感を抱えながら長らく過ごしている姿は観ていてとても心苦しいですが、幼い娘が呼吸を続けていることで、彼らが少しだけでも救われているという描写にも胸が打たれました。大人俳優達の演技もさることながら、子役達の演技の素晴らしさも、本作のクオリティに貢献していると思います。
|
かなりテーマが重いので、初デートや交際ホヤホヤカップルのデートにはオススメしづらいですが、その人の価値観の核になる事柄が描かれているので、結婚を前提にしたカップルなら、お互いの価値観を知るために一緒に観るのも良いでしょう。涙腺が刺激されるシーンが多いので、女子の皆さんは、ハンカチやメイク直しグッズを忘れずに。 |
大人にとっても、子どもにとっても、かなりショッキングな内容ではありますが、とても大事なテーマが取り上げられていくので、家族で一緒に観て、話し合うのにオススメの作品です。大人の事情、子どもの事情という視点もあり、劇中のようなシチュエーションでなくても、自分達を客観視できる部分があります。普段ちゃんと話し合えていないことや、お互いに気持ちがわからないままにしていることがあったら、本作鑑賞を機に話題にしてみてはどうでしょうか? |