リアリティドラマ『THE HILLS/ザ・ヒルズ』などが流行っていた頃、ティーンの女子たちが自分たちもこういうゴージャスな生活がしたいと思いセレブの家に盗みに入ってしまうという実話をベースとした物語です。結末は実話ベースなのでわかっていますが、それよりもティーンの女子たちの等身大の姿を見ることができるのがこの作品のおもしろいところだと思います。今回は、監督のソフィア・コッポラのこだわりで、エマ・ワトソン以外は実際の10代の俳優を起用していることもあり、若い女子の浅はかな考え方や、セレブへの憧れがだんだんとエスカレートしていく模様がリアルに描かれていました。
エマ・ワトソンが演じた、お母さんの前では言うことを聞いているけど実は悪い子という役柄もぴったりで良かったです。彼女は大人になるにつれて魅力が増していて、本作でも成長ぶりを見せています。上手く『ハリー・ポッター』のイメージを脱し、良い感じの変化を遂げているのが嬉しいです。それに加えて今回起用されたティーン女優たちもそれぞれ良い持ち味があるので、個々のメンバーの性格や役柄にも注目です。
本作は窃盗団メンバーがどうなるのかという結末だけでなく、犯行に至る動機やその一連の流れを中心に観るとおもしろい作品です。できればこの映画を観た後に実在する窃盗団メンバーが、事件後どうしているのかというところをぜひ調べてみてください。そうすると新たな発見もあって本作自体のおもしろさも増しますよ。
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恋愛絡みの話はありませんが、デートで観てもオーケーです。それぞれティーン時代を思い出しながら楽しめる部分がありますし、窃盗団のなかには男の子のメンバーも登場するので、男女の力関係を見るのもおもしろいでしょう。それに本物のパリス・ヒルトン邸も登場するので、そのセンスをどう思うのかについて話し合うときっと盛り上がりますよ(笑)! |
R-15なので15歳未満の方は観ることができません。でもティーンのお話なので15歳以上のティーンにはぜひ観て欲しいと思います。もちろん彼女たちのようにセレブに憧れたからといって盗みを働くのはいけません。そこは反面教師として観てください。とにかくこの作品を観て一度しかない青春をどう過ごすのかは自分次第だということに気づくことができたら良いなと思います。それか単純にエマ・ワトソンの悪ぶり具合をチェックするために観るのもアリです(笑)。 |