2011年10月1日より全国公開
クレストインターナショナル
![]() そして、ストーリーの方はアジェンバッハがひたすらタジオ君を目で追いかけ、心を奪われていく様を映している感じですが、「初恋か!」とつっこみたくなるほどアジェンバッハおじさんがうぶでかわいいです。まあ現代だとストーカーだと言われかねないんですが、タジオ君もまんざらではないのか、立ち止まって見つめたりしちゃうんですよね。そりゃ、おじさんも悩殺されますわ(笑)。あと印象的だったのが、アジェンバッハが理容室?美容室に入って、化粧をしてもらうところ。当時のヨーロッパではこういう男性の化粧が普通だったのかも知れませんが「顔白っ!」と笑ってしまいました。でも好きな人ができると綺麗になりたいと思ったり、実際に綺麗になっていく…というのは女性だけではないんだなと思いました。そしてラストシーン。タジオ君のあのポーズが気になりますが、原作にある「ギリシャ芸術最盛期の彫刻作品を思わせる」というイメージを演出したんでしょうね。 「美の価値観」「完璧とは何か」みたいなセリフも出てくるのですが、文芸作品としてももちろん楽しめますが、普通に人間ドラマとしても楽しめました。こういう古き良き時代のクラシック映画は、1つの文化としての映画の価値に改めて気づかせてくれる財産ですね。 |
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DEATH IN VENICE c 1971 Alfa Cinematografica S.r.l.
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2011.9.3 TEXT by Myson