『リトル・ミス・サンシャイン』の監督、6年ぶりの最新作。主演は『リトル・ミス・サンシャイン』で息子役を演じたポール・ダノ、そして彼とプライベートで交際中(2012年現在)と言われるゾーイ・カザンが恋人のルビー・スパークスを演じています。ゾーイ・カザンは、本作で初めて脚本を手掛け、製作総指揮にも名を連ねています。彼女は『欲望という名の電車』『エデンの東』の巨匠エリア・カザンの実の孫娘ですが、この才能はやっぱり血筋なんですかね。若くして素晴らしいと思います。
本作は、19歳でベストセラーを書いたものの、その後10年間ブランクに陥っている小説家カルヴィン(ポール・ダノ)が、自分の新作でルビー・スパークス(ゾーイ・カザン)という少女を書き、彼女が突然現実の生活に実在するようになる…という奇想天外な物語。前半はありえない奇跡に幸せを感じる主人公の日常をファンタジックに描き、後半はガラッと変わりかなり現実味的な恋愛問題を描いていて、この話をどうやって決着を付けるのか全然予想できないまま、どんどん物語に引き込まれていきました。孤独な生活のなかで急に現れた幸せ、そしてそれがふとしたことで急激に崩れていく辛さと切なさを描きながら、最後に救いの手をそっとさしのべてくれるようなストーリー。私は好きですね〜。なんだかふんわりしていてかわいい世界観も女子に楽しんでもらえると思います。 |
思いっきり恋人のためのストーリーなので、デートで観るのはオススメです。主人公の恋愛関係は現実世界では起こりえないことではありますが、相手との恋人としてのやりとりはとてもリアルで、どんなカップルにも起こりえるできごとが描かれています。楽しいときも辛いときも恋人って素敵だなと思えるストーリーは、ぜひ本命と観てください。 |