今回は本作で新選組の人物を演じたお三方にインタビューをさせて頂きました。贅沢〜(笑)。とても仲が良くわき和気あいあいとされていて、すごく楽しかったです。劇中ではとてもクールな役柄を演じられているので、インタビューのノリとのギャップもお楽しみください!
PROFILE
土方歳三 役:溝端淳平
1989年6月14日生まれ、和歌山県出身。第19回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでグランプリを受賞し、翌年、ドラマ『生徒諸君!』で俳優デビュー。2008年には『ハチワンダイバー』でドラマ初主演、さらに映画『DIVE!!』でスクリーンデビューにして主演を飾った。2010年、映画『赤い糸』で第33回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。また、舞台でも活躍しており、2013年に“ムサシ” (蜷川幸雄演出)に出演。2015年、彩の国シェイクスピア・シリーズ“ヴェローナの二紳士”(蜷川幸雄演出)では、主演にして初の女性役に挑んだ。そのほか近年の出演作に『破裏拳ポリマー』『祈りの幕が下りる時』などがある。
平山五郎 役:佐藤隆太
1980年2月27日生まれ、東京都出身。1999年、舞台“BOYS TIME”でデビュー。その後、ドラマ『池袋ウエストゲートパーク』『木更津キャッツアイ』『海猿』などの話題作に出演し、『ROOKIES』でドラマ初主演を飾る。舞台では、“ビロクシー・ブルース”にて初主演し、“騒音歌舞伎 ボクの四谷怪談”(蜷川幸雄演出)、“高校中パニック!小激突!!”(宮藤官九郎演出)、“足跡姫〜時代錯誤冬幽霊〜”(野田秀樹演出)などに出演。ほか映画出演作には、『間宮兄弟』『漫才ギャング』『天地明察』『悪夢ちゃんThe夢ovie』『TOKYO TRIBE』『鋼の錬金術師』『ひるなかの流星』などがある。また2019年には『今日も嫌がらせ弁当』の公開が控えている。
芹澤鴨 役:塚本高史
1982年10月27日生まれ、東京都出身。1997年、ドラマ『職員室』で俳優デビューを飾った。2000年には、映画『バトル・ロワイアル』でスクリーンデビュー。2008年、『監査法人』でドラマ初主演を務めた。ほか映画出演作は『青い春』『ロボコン』”木更津キャッツアイ”シリーズ、『アバウト・ラブ/関於愛』『タイヨウのうた』『涙そうそう』『陰日向に咲く』『釣りバカ日誌20ファイナル』『アウトレイジ』『ガールズ・ステップ』『杉原千畝 スギハラチウネ』など多数。
マイソン:
演出的に今回すごくラブストーリーの要素をすごく感じつつ、男臭いところもありましたが、監督はどんな演出をされたんですか?
塚本高史さん:
個々に違ってたよね。
溝端淳平さん:
はい。
塚本高史さん:
他の方の演出はどうされていたのか、それぞれの女性キャラクターに対してどういう接し方をしていたのか全くわからなかったので、作品ができあがって「こんな感じだったんだ」と知りました。
マイソン:
撮った時とできあがった作品を観た時のイメージは結構違いましたか?
一同:
そうですね。
佐藤隆太さん:
本当に不思議で、すごい軽く言っちゃうと、「友達が彼女といる時はこういう感じなんだ」っていうのがありますね。
溝端淳平さん&塚本高史さん:
確かに!わかる、わかる。
佐藤隆太さん:
それぞれの向き合い方が三者三様で、それがおもしろいなって思いました。
塚本高史さん:
男同士じゃ見せない感じだよね。
マイソン:
そう思って観るとニヤニヤしてしまいそうですね。女性にズバッと痛いところを付かれるセリフもありましたが、一番響いたセリフ、もしくは印象に残ったシーンがあれば教えてください。
塚本高史さん:
僕が演じた役の場合は何て言うんだろう、長年一緒にいる夫婦みたいな関係で、言わずもがなわかり合えている。一見クールに振る舞っているけど最期は一緒に添い遂げるみたいな感じがあって、言葉では「なんで男の気持ちがわかる?」みたいなセリフもあったけど、辛い時にそばにいてくれるのが一番慰めにもなっていたんじゃないかと思いますね。
マイソン:
素敵な関係でしたよね。溝端さんが演じた土方は、糸里を利用しちゃってる部分もあって、男版のハニートラップなのかなと思いました。好きだけど好きって言えないし、利用しなきゃいけないってすごく複雑な気持ちに思えましたが、どんな心境で演じられていましたか?
塚本高史さん:
逆ハニートラップですね。ハニーじゃないけど、何て言うんだろう?
溝端淳平さん:
何て言うんですかね〜(笑)?ハニーじゃない。
佐藤隆太さん:
バニー!
塚本高史さん:
バニートラップ(笑)!
マイソン:
ハハハハ!
溝端淳平さん:
やっぱり一番心を許しているのが糸里で、元々ただの百姓だっていうコンプレックスがありながら、武士として振る舞いたいという自分を押し殺して偽ってはいるものの、糸里といるとそれがどんどん剥がれてくるというか。いろいろなことをあの手この手で考えている土方だからこそ、純粋な糸里の言葉が刺さるのだと思います。
マイソン:
佐藤さんはいかがでしたか?
佐藤隆太さん:
すごく切なかったな。
塚本高史さん:
あの雨のシーンとか好きだけどね。
佐藤隆太さん:
切のうございました。なんか自分がというより、完成した作品を観て、松井玲奈ちゃんが演じた吉栄の思いを感じるというか、彼女の目線で観ると「うわ〜、辛いな」って、そっちに思いを寄せちゃいましたね。
マイソン:
たしかにあのシーンはとても切なかったですね。では糸里が「何度生まれ変わっても、おなごが良い」っていうセリフがあったんですが、皆さんは生まれ変わったら男女どちらが良いですか?
一同:
男!
マイソン:
へ〜!理由をお伺いしても良いですか?
塚本高史さん:
まだ男としてやりたいことがいっぱいあるし、また生まれ変わって最初からやり直す。何だろうな。小さかった頃にできたこともあったんじゃないかとか、生まれ変わって一からやるのも楽しいんじゃないかなと思って。
溝端淳平さん:
男同士のほうが良い意味でバカで楽しいです。女性のほうがもっと深くて、いろいろな意味で生き物としても男性より上だと思うんですよ。だから、男のほうがバカみたいに働いて、バカみたいに遊んでってできるのかなって。
マイソン:
女性同士と男性同士で、接し方が違いますよね。
溝端淳平さん:
男のほうがシンプルかなと。
佐藤隆太さん:
全くその通りだなって。男のほうがわかりやすい。女性の世界ってやっぱり複雑そうなイメージがあります。
マイソン:
確かに良くも悪くも無意識に計算して付き合っている部分はあるように思います。
塚本高史さん:
やっぱそうなんだ〜。
佐藤隆太さん:
どうですか?ご自身だったら次生まれ変わるなら。
マイソン:
女が良いですね。
溝端淳平さん:
なぜですか?
マイソン:
単純にこれまで生きてきて楽しいし、スポーツの世界とか、身体的な違いで選択に制限があることもありますが、女子が優遇される状況もいろいろあります。あと男性がスカートを履いたり女性らしい服装をすると浮いてしまうと思いますが、女性はパンツルックもアリだし、ボーイッシュな格好をしても何も言われないし、あと私にはまだ子どもがいませんが、子どもを産む、産まないとか、自分の環境が恵まれているだけかも知れないですが、なんとなく女性のほうが選択肢が多いのかなって思います。
塚本高史さん:
確かに、それは女性の特権ですもんね。
佐藤隆太さん:
でもこの質問を受けて、今の性別と違うほうを言う人ってあんまり会ったことがないかも。
塚本高史さん:
「全うした」とか「もう飽きた」「疲れた」って言えるほど生きてたら、「次は女だな」ってなるかも知れないけど、その境地には行ってないんだな。
佐藤隆太さん:
まだ辿り着いてないんだね。それは確かにあるね。
マイソン:
なるほど〜。本日はありがとうございました!
2018年11月30日取材&TEXT by Myson
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『輪違屋糸里 京女たちの幕末』
2018年12月15日より全国順次公開
監督:加島幹也
出演:藤野涼子/溝端淳平/松井玲奈/佐藤隆太/新妻聖子/石濱朗(特別出演)/榎木孝明(特別出演)/田畑智子/塚本高史
配給:アークエンタテインメント
花街にある“島原輪違屋”に身を置く天神糸里は、新選組の土方歳三に淡い恋心を抱いていた。だが初期の新選組には、近藤勇と芹澤鴨という2人の局長が存在し、両派の対立が激化するなか、糸里や土方達の運命が翻弄されていく…。
© 2018 銀幕維新の会/「輪違屋糸里」製作委員会
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