意外なストーリーで驚きました。幼い娘を亡くした母の苦悩を描いた作品ということで、辛くて悲しい話なんだろうなとは予想していましたが、そういう面はベースにありながらも、スピリチュアルな要素が多く最後は意外な結末でした。広末涼子が演じている主人公の桐原容子は始めは気の毒に見えるのですが、段々狂気的に見えてきてドキドキするシーンもあります。桜が舞うキービジュアルからは感動作のようなイメージが強くありますが、シリアスな展開も楽しめる作品です。
私はまだ子どもがいないので、母が子どもを思う強さが想像がつきませんが、広末涼子はなかなか鬼気迫る演技を見せていますので、リアルに感じました。客観的に観ると、稲垣吾郎が演じている夫の信樹がとても気の毒に見えますが、観る人によって、感じ方が違う映画だと思います。実際のお子さんがいる女性の感想を聞いてみたい映画です。 |
幼い娘を失って、その後もそのことだけが頭から離れずに正気を失ったとも思える行動を起こす妻と、その妻を支えながらもすれ違いを感じて苦悩する夫が描かれてた映画です。後味は悪くありませんが、途中シリアスなシーンが多く、テーマ自体が重い内容なので、デート向きの映画ではないと思います。自分がこういう状況になってしまうと主人公の容子と同じようになってしまうかも知れませんが、冷静に観ると夫の愛情は多分に感じられる内容ですので、最近旦那さんに冷たくしてしまっている方は、夫の支えがあることを客観視するのに良いかも知れません。なので、女同士で観に行くか、一人でじっくり観るのが良いでしょう。 |
母と子どもの絆を描いた映画なので、親子で観ても良さそうですが、「死」がどういうことかというのがわかる年齢でないと理解が難しいので、その辺りも一緒に話しあって観ると良いでしょう。ただ、娘の死について、母の落ち込みように対して、父がドライに見えてしまい、父の愛は浅いという誤解をしてしまう可能性があるので、少し大人目線の解釈を補助して上げると良いと思います。 |