トワイライト　ささらさや

本作の原作は、加納朋子のベストセラー小説で、監督は『神様のカルテ』『くじけないで』の深川栄洋監督が担当しています。普段あまり母親のイメージがない新垣結衣が、今回一児の母サヤ役を演じているので、どうなのかなと思いましたが、若くてかわいいお母さんという感じで意外とハマっていました。そして、サヤの旦那であるユウタロウ役を大泉洋が演じているのですが、期待通りのおもしろくて楽しい大泉洋を観ることができ、笑える場面もたくさんありました。ただユウタロウが早々に亡くなり、いろんな人の体を借りてサヤと会話するという設定なので、当然他の俳優が大泉洋のように演技するわけです。それがかなりおもしろく、皆さんかなり上手かったです。特に富司純子のおもいきりの良い男らしい演技は観ていて爽快でした（笑）。
物語としては、サヤ一家の話だけでなく、町民それぞれの背景が描かれていたのも良かったです。最近は、隣に住む人の顔を知らないということもよくありますが、この映画では町の人たちがみんな生き生きしていて、自然とご近所付き合いがある様子も素敵だと思いました。
亡くなった夫が人の体を借りるというファンタジー要素があり、家族やご近所付き合いという人間ドラマも描かれている作品です。ぜひいろいろな角度から楽しんでください。