REVIEW
1941年、第二次世界大戦下のドイツで、聡明な16歳の少年ヘルムス・ヒューベナーはナチス政権に疑問を抱きます。とあるきっかけで国外のラジオ放送を聴いたヘルムスは、ナチス政権が国民に嘘をついていると確信し、身の危険を承知の上で国民に真実を知らしめるべく水面下で活動します。本作は、ヘルムス・ヒューベナーの実話を基にしています。
マット・ウィテカー監督は、2001年に「1940年代初頭にハンブルクでヘルムス・ヒューベナーと共に10 代のレジスタンス・グループを結成した3 人の少年の一人」カール=ハインツ・シュニッベと出会いました。そして、20年間にわたって準備をするなかで、「素材に忠実に取り組み、調査を徹底し、実際の出来事に関わったすべての人々にインタビューを行い」ました(映画公式資料)。

毎度ながら極力前情報を入れずに観て、16歳の少年がし得る覚悟のレベルをはるかに超えていて大きな衝撃を受けました。その覚悟は、さまざまな形で試されます。自分だけの問題で済まされない事態になれば誰かを犠牲にする可能性も出てくるし、逮捕で済まされるわけではなく命がかかっていて、覚悟のレベルが半端ありません。
ヘルムス(ユアン・ホロックス)だけでなく親友のザロモン(ナイ・オックモア)やカール(フェルディナンド・マッケイ)とルディ(ダフ・トーマス)の決断にも驚かされます。ヘルムス達を観ていると、彼等の人間力の高さはもちろん、戦時下のナチスドイツに生きる若者達が早く大人にならざるを得なかった過酷な状況が伝わってきます。

文才に恵まれたヘルムスは武力ではなく、言論の力で国家権力に立ち向かいます。ヘルムスの言葉一つひとつが胸に刺さります。映画公式資料によると、「ウィテカーと長年の共同制作者であるイーサン・ヴィンセントが共同執筆した脚本は、綿密な調査を経て完成した。ヒューベナーがビラに記した言葉を口にする場面では、その台詞はすべて、彼自身の録音された言葉、手紙、証言から直接引用されている」といいます。
ヘルムスをはじめとした少年達の反逆は多くの大切なことを教えてくれます。現代でも、戦争や独裁政権によって苦しめられている人達がいます。日本も他人事ではない状況にあります。自分1人が動いても政治は変えられないと思う前に、本作をぜひ多くの方に観て欲しいです。
デート向き映画判定

気楽なデートに向かないテーマではありつつ、良い意味で人生観に影響をもたらしてくれる内容なので、大切な人と一緒に観ると有意義だと思います。命の危険を覚悟し行動を起こすなか、いつどうなるかわからない状況下でのヘルムスの恋愛も描かれています。彼等の姿を観ると、隣りにいるパートナーの尊さにも改めて気づかされるのではないでしょうか。
キッズ&ティーン向き映画判定

ヘルムス達が生きたナチスドイツの時代では、政権に背けば、皆さんと同年代の少年、少女達でも容赦なく制裁が下されました。ヘルムス達が立たされていた状況がどれほど恐ろしく、過酷だったか、本作を観るとヒシヒシと伝わってきます。同時に、現代日本に暮らす私達がいかに恵まれているかがわかり、何かしら感じるものがあると思います。

『真実と反逆 〜ナチスと闘った若きレジスタンス〜』
2026年10月16日より全国順次公開
ハーク
公式サイト
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TEXT by Myson
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情報は2026年10月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。





























