REVIEW

さよならくちびる

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『さよならくちびる』小松菜奈/門脇麦

主題歌の作詞、作曲は秦基博、挿入歌はあいみょんが担当しているとのことで、音楽性に気合いを感じる本作。彼らが書き下ろした楽曲は、小松菜奈と門脇麦が演じる、女性ギター・デュオ“ハルレオ”が劇中で何度も歌うのですが、2人ともすごく声が良くて、独特な味も出していて、鑑賞後も耳に残ります。歌手が俳優として出演している時にも上手いなと思う事がしばしばありますが、逆も然りで、やはり表現者として長けている人は、どちらをやらせても上手ですね!
小松菜奈、門脇麦、成田凌が演じるキャラクターはタイプは違えど全員とても不器用で、先が見えなくても進まなければ掴めない夢と、厳しい現実との狭間で悩みながら、一方通行にしかならない恋愛にももがく姿がとてもリアルです。彼らの奮闘を観ていると、胸が締め付けられる部分がありますが、かしこく器用に生きなくても、自分に自信がなくても、誰かにとっては光る存在だったり、大切な存在なんだと感じられて、ありのままを受け入れる勇気をもらえるはずです。

デート向き映画判定
映画『さよならくちびる』門脇麦/成田凌

恋愛要素も含まれますが、どちらかというと、夢を追う仲間との友情物語が軸になっているので、気まずくなるほどではないと思います。楽曲がすごく良いので、音楽好きのカップルにもオススメです。相手を好きだからこそ自分の中にしまい込んで悩んでいることや、将来のことなどを語るきっかけにするのも良いでしょう。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『さよならくちびる』小松菜奈/門脇麦/成田凌

本当に仲の良い友達は、時に傷つけ合うことがあっても、切れない絆があるということが本作を観ると実感できると思います。お互いを思うからこそ強く当たってしまったり、突き放してしまうこともあると思いますが、逃げずに本気でぶつかれば、もっと絆が深まるはずです。表面的な仲の良さと、本当の仲の良さの違いは何か、本作観賞を機に考えてみるのも良いでしょう。

映画『さよならくちびる』小松菜奈/門脇麦/成田凌

『さよならくちびる』
2019年5月31日より全国公開
ギャガ
公式サイト

© 2019「さよならくちびる」製作委員会

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『果てしなきスカーレット』 果てしなきスカーレット【レビュー】

細田守が原作、脚本、監督を担当した本作は、16世紀のデンマークの王女、スカーレットが主人公です。細田監督は…

映画『ブラックフォン2』イーサン・ホーク/メイソン・テムズ ブラックフォン2【レビュー】

2022年に作られたシリーズ1作目『ブラック・フォン』から4年後を描いた本作でも…

映画『金髪』白鳥玉季さんインタビュー 『金髪』白鳥玉季さんインタビュー

今回は『金髪』で生徒の板緑役を演じた白鳥玉季さんにインタビューさせていただきました。“金髪デモ”を起こすキーパーソンである板緑を演じた感想や、撮影裏でのエピソードを直撃しました。

映画『TOKYOタクシー』倍賞千恵子/木村拓哉 TOKYOタクシー【レビュー】

クリスチャン・カリオン監督『パリタクシー』を原作とした本作は、東京にある柴又から神奈川の葉山にある高齢者施設までの道のりを舞台に、山田洋次監督が映画化…

映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ 心理学から観る映画59:研究倫理に反する実験とその被害『エクスペリメント』『まったく同じ3人の他人』

『まったく同じ3人の他人』というドキュメンタリーを観ました。生き別れた三つ子が再会する感動のストーリーかと思いきや、驚愕の背景を知り、研究倫理について改めて考えさせられました。そこで今回は研究倫理をテーマとします。

映画『コンビニ・ウォーズ~バイトJK VS ミニナチ軍団~』ヴァネッサ・パラディ ヴァネッサ・パラディ【ギャラリー/出演作一覧】

1972年12月22日生まれ。フランス出身。

映画『ブルーボーイ事件』中川未悠/中村中/イズミ・セクシー/真田怜臣/六川裕/泰平史/錦戸亮 ブルーボーイ事件【レビュー】

高度成長期にあった1965年の東京では、街の浄化のため、警察はセックスワーカー達を厳しく取り締まっていました。ただ、セックスワーカーの中には性別適合手術(当時の呼称は性転換手術)を受けて女性的な体をした通称ブルーボーイが…

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画『君の顔では泣けない』芳根京子/髙橋海人 君の顔では泣けない【レビュー】

高校1年生の夏、坂平陸(武市尚士)と水村まなみ(西川愛莉)はプールに一緒に落ちたことで体が入れ替わってしまいます。2人はすぐに元に戻ることができず15年を過ごし…

映画『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』ジェレミー・アレン・ホワイト スプリングスティーン 孤独のハイウェイ

物語の舞台は1982年。ブルース・スプリングスティーン(ジェレミー・アレン・ホワイト)は、名声を手に入れながらも、葛藤を抱えて…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ
  2. 映画学ゼミ2025年11月募集用
  3. 映画『おーい、応為』長澤まさみ

REVIEW

  1. 映画『果てしなきスカーレット』
  2. 映画『ブラックフォン2』イーサン・ホーク/メイソン・テムズ
  3. 映画『TOKYOタクシー』倍賞千恵子/木村拓哉
  4. 映画『ブルーボーイ事件』中川未悠/中村中/イズミ・セクシー/真田怜臣/六川裕/泰平史/錦戸亮
  5. 映画『君の顔では泣けない』芳根京子/髙橋海人

PRESENT

  1. 映画『TOKYOタクシー』オリジナルパラパラメモ
  2. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP