REVIEW
打海文三による原作「時には懺悔を」には、著者自身が障がいを持つ息子を育てた実体験が反映されているとのことです。著者は2007年に他界されているものの、中島哲也監督は脚本執筆にあたり、早い段階から遺族に連絡し対話を深めたそうです。(映画公式資料)

登場人物はさまざまな問題を抱える大人達。探偵の佐竹三雄(西島秀俊)と、佐竹のもとで探偵の修行をする中野聡子(満島ひかり)は、ある殺人事件の真相を追ううちに、障がいを持つ少年、秋野新(しんすけ)と父、哲夫(宮藤官九郎)の親子が何らかの関係があると考えるようになります。そして、2人の様子を隠れて監視するうちに、佐竹と聡子の心情が揺れ動いていきます。

原作が探偵ものである部分も活かされているので、推理をしながら観たい方は、キャラクター設定を知らずに観ることをオススメします。また、隠されている真相が明らかにされるまで、それぞれの登場人物がどんな立場にいて、どんな責任を負い、どんな選択をしたのかがわからないからこそ、観ていて思考が巡ります。

登場人物は皆、何かを抱えています。そうしたなか、秋野親子との出会いによって、これまでの自分から変わるか変わらないかという選択を迫られます。

本作はとても重いテーマ、答えのない問いを扱っています。そして、当事者でなければわからない苦悩が描かれているので、正直なところ当事者でない者が意見をするのは恐縮してしまいます。なので、登場人物の選択や、本作の結末に賛否を述べる代わりに、劇中の「この子は生まれてこないほうが幸せでした」というセリフの意味について私なりの解釈を述べます。

これはタブー視されるとても強い言葉です。ただ、子どもの幸せを強く願う人がいう言葉なら、計り知れない重い責任を背負うからこそ吐露されたものだと想像します。周りは何とでもいえるけれど、生活となると綺麗事ではすまされません。第三者としてできることは限られているとしても、考えることから逃げてはいけない。それを行動に移した人物がいたことが、本作に込められた救いなのだと感じます。

『時には懺悔を』
2026年8月28日より全国公開
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公式サイト
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©2026 映画「時には懺悔を」製作委員会
TEXT by Myson
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情報は2026年8月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。






























