REVIEW

HOT SUMMER NIGHTS/ホット・サマー・ナイツ

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『HOT SUMMER NIGHTS/ホット・サマー・ナイツ』ティモシー・シャラメ/マイカ・モンロー

冴えない男子が恋と“ビジネス”を経験することによって、だんだん“男”になっていく様をティモシー・シャラメが見事に演じています。自分に自信がついてくるのと同時に、色気も出てきて男らしく変身していく様がすごくリアルで、彼の繊細な演技が見どころの一つとなっています。ラブストーリーとして、人間関係の複雑さゆえのドラマチックさが活きていて、それは青春ドラマとしての人間描写の素晴らしさにも通じています。一見周囲の人間のほうがややこしい生き方をしているようで、主人公が一番矛盾だらけの欲望まみれで、こんがらがった生き方をしています。それは若者の焦燥感、虚無感を体現していて、若い人が観て共感するのはもちろん、大人が観ても昔自分にもこういう気持ちがあったなあと思い出させるものがあります。メインキャストの3人、ティモシー・シャラメ、マイカ・モンロー、アレックス・ローがビジュアル的にもとても美しく、美しいからこそはかないこのストーリーにハマっています。全力で青春を生き抜くキャラクター達の姿を目に焼き付けてください。

デート向き映画判定
映画『HOT SUMMER NIGHTS/ホット・サマー・ナイツ』ティモシー・シャラメ/マイカ・モンロー

ティモシー・シャラメが演じる主人公と、マイカ・モンローが演じるモテる女子の初々しいやり取りが、観ていてキュンキュンするので、交際ホヤホヤカップルはより気持ちが盛り上がるでしょう。友達以上恋人未満で、もうそろそろ一歩前に進みたい人にとっても良い刺激になるはずです。でも、平和的な話ばかりではないので、好きな人に隠しごとをしている人はなかなか言えないでいるなら、本作を観た後に打ち明けてみても良いかも知れません。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『HOT SUMMER NIGHTS/ホット・サマー・ナイツ』ティモシー・シャラメ

PG-12となっているということもありますが、キッズだけでなくティーンにも真似をして欲しくない事柄が描かれています。悪いこととわかっていても、欲望や野心が勝ってしまうのは若ければなおさらですが、本作を客観的に観ると、少し冷静になれるでしょう。目先のことばかりに振り回されず、本当に大事なものは何かを見極めるようにしなければいけないと、本作から気付かされるはずです。

映画『HOT SUMMER NIGHTS/ホット・サマー・ナイツ』ティモシー・シャラメ/マイカ・モンロー

『HOT SUMMER NIGHTS/ホット・サマー・ナイツ』
2019年8月16日より全国公開
PG-12
ハピネット
公式サイト

© 2017 IMPERATIVE DISTRIBUTION, LLC. All rights reserved.

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『ブラックフォン2』イーサン・ホーク/メイソン・テムズ ブラックフォン2【レビュー】

2022年に作られたシリーズ1作目『ブラック・フォン』から4年後を描いた本作でも…

映画『金髪』白鳥玉季さんインタビュー 『金髪』白鳥玉季さんインタビュー

今回は『金髪』で生徒の板緑役を演じた白鳥玉季さんにインタビューさせていただきました。“金髪デモ”を起こすキーパーソンである板緑を演じた感想や、撮影裏でのエピソードを直撃しました。

映画『TOKYOタクシー』倍賞千恵子/木村拓哉 TOKYOタクシー【レビュー】

クリスチャン・カリオン監督『パリタクシー』を原作とした本作は、東京にある柴又から神奈川の葉山にある高齢者施設までの道のりを舞台に、山田洋次監督が映画化…

映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ 心理学から観る映画59:研究倫理に反する実験とその被害『エクスペリメント』『まったく同じ3人の他人』

『まったく同じ3人の他人』というドキュメンタリーを観ました。生き別れた三つ子が再会する感動のストーリーかと思いきや、驚愕の背景を知り、研究倫理について改めて考えさせられました。そこで今回は研究倫理をテーマとします。

映画『コンビニ・ウォーズ~バイトJK VS ミニナチ軍団~』ヴァネッサ・パラディ ヴァネッサ・パラディ【ギャラリー/出演作一覧】

1972年12月22日生まれ。フランス出身。

映画『ブルーボーイ事件』中川未悠/中村中/イズミ・セクシー/真田怜臣/六川裕/泰平史/錦戸亮 ブルーボーイ事件【レビュー】

高度成長期にあった1965年の東京では、街の浄化のため、警察はセックスワーカー達を厳しく取り締まっていました。ただ、セックスワーカーの中には性別適合手術(当時の呼称は性転換手術)を受けて女性的な体をした通称ブルーボーイが…

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画『君の顔では泣けない』芳根京子/髙橋海人 君の顔では泣けない【レビュー】

高校1年生の夏、坂平陸(武市尚士)と水村まなみ(西川愛莉)はプールに一緒に落ちたことで体が入れ替わってしまいます。2人はすぐに元に戻ることができず15年を過ごし…

映画『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』ジェレミー・アレン・ホワイト スプリングスティーン 孤独のハイウェイ

物語の舞台は1982年。ブルース・スプリングスティーン(ジェレミー・アレン・ホワイト)は、名声を手に入れながらも、葛藤を抱えて…

映画『2つ目の窓』松田美由紀 松田美由紀【ギャラリー/出演作一覧】

1961年10月6日生まれ。東京都出身。

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ
  2. 映画学ゼミ2025年11月募集用
  3. 映画『おーい、応為』長澤まさみ

REVIEW

  1. 映画『ブラックフォン2』イーサン・ホーク/メイソン・テムズ
  2. 映画『TOKYOタクシー』倍賞千恵子/木村拓哉
  3. 映画『ブルーボーイ事件』中川未悠/中村中/イズミ・セクシー/真田怜臣/六川裕/泰平史/錦戸亮
  4. 映画『君の顔では泣けない』芳根京子/髙橋海人
  5. 映画『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』ジェレミー・アレン・ホワイト

PRESENT

  1. 映画『TOKYOタクシー』オリジナルパラパラメモ
  2. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP