REVIEW

RHEINGOLD ラインゴールド【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『RHEINGOLD ラインゴールド』エミリオ・サクラヤ

REVIEW

金塊強盗からスーパースターになった人物の実話をもとにした作品と聞いたら、気になりますよね。本作は、ドイツでラッパー、音楽プロデューサー、レストラン経営者など様々な肩書きで活躍するカターが、どうやって今に至ったのかを、ファティ・アキン監督が映画化した作品です。カター(Xatar)とは、クルド語で“危険”の意味で、彼の愛称としては“ヤバい奴”の意味で使われています。
金塊強盗をやってしまった人物がどうやって音楽やビジネスで成功するのか、本作を観る前には想像がつかなかった点が、彼のルーツを知ることで納得します。ぜひ、彼の生い立ちと、途中の裏街道への堕落、そこから這い上がったユニークな経緯を驚きを持って観ていただきたいので、詳細は伏せておきましょう。
本作の魅力は、描き方によっては重くシリアスな作風となりそうな物語を、軽快に描いている点です。途中、かなりユーモラスな展開も出てきて笑えます。そして、ある出来事を機に裏社会に足を踏み入れてしまいながらも、根は真面目で前向きなジワ(カター)のキャラクターも憎めません。主演を務めるエミリオ・ザクラヤはジワを愛嬌あるキャラクターとして好演しています。皆さんもこの奇想天外な物語を覗いてみてください。

デート向き映画判定

映画『RHEINGOLD ラインゴールド』エミリオ・サクラヤ

バイオレンスシーンはやや刺激があるので、お互いの許容範囲がわからない場合は、デートではなく1人で観るか、映画好きの友達と観るほうが無難です。ほんのりロマンチックな展開もあり、2人とも映画を観慣れているなら一緒に観るのも良いのではないでしょうか。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『RHEINGOLD ラインゴールド』エミリオ・サクラヤ

親子、家族の関係が鍵となっているストーリーです。ジワの家族皆が波瀾万丈な人生を送り、ジワももれなく複雑な状況に追い込まれます。ジワは非行に走ってしまいながらも、親の言葉を大事にしているのがわかります。そんなジワの家族の姿を観ると、家族の存在の大きさに気づかせられると思います。

映画『RHEINGOLD ラインゴールド』エミリオ・サクラヤ

『RHEINGOLD ラインゴールド』
2024年3月29日より全国順次公開
PG-12
ビターズ・エンド
公式サイト

ムビチケ購入はこちら

©2022 bombero international GmbH & Co. KG / Palosanto Films Srl / Rai Cinema S.p.A / Lemming Film / corazón international GmbH & Co. KG / Warner Bros. Entertainment GmbH
Photo© 2022 Bombero Int. _ Warner Bros. Ent. _ Gordon Timpen

TEXT by Myson

本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2024年3月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『果てしなきスカーレット』 果てしなきスカーレット【レビュー】

細田守が原作、脚本、監督を担当した本作は、16世紀のデンマークの王女、スカーレットが主人公です。細田監督は…

映画『ブラックフォン2』イーサン・ホーク/メイソン・テムズ ブラックフォン2【レビュー】

2022年に作られたシリーズ1作目『ブラック・フォン』から4年後を描いた本作でも…

映画『金髪』白鳥玉季さんインタビュー 『金髪』白鳥玉季さんインタビュー

今回は『金髪』で生徒の板緑役を演じた白鳥玉季さんにインタビューさせていただきました。“金髪デモ”を起こすキーパーソンである板緑を演じた感想や、撮影裏でのエピソードを直撃しました。

映画『TOKYOタクシー』倍賞千恵子/木村拓哉 TOKYOタクシー【レビュー】

クリスチャン・カリオン監督『パリタクシー』を原作とした本作は、東京にある柴又から神奈川の葉山にある高齢者施設までの道のりを舞台に、山田洋次監督が映画化…

映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ 心理学から観る映画59:研究倫理に反する実験とその被害『エクスペリメント』『まったく同じ3人の他人』

『まったく同じ3人の他人』というドキュメンタリーを観ました。生き別れた三つ子が再会する感動のストーリーかと思いきや、驚愕の背景を知り、研究倫理について改めて考えさせられました。そこで今回は研究倫理をテーマとします。

映画『コンビニ・ウォーズ~バイトJK VS ミニナチ軍団~』ヴァネッサ・パラディ ヴァネッサ・パラディ【ギャラリー/出演作一覧】

1972年12月22日生まれ。フランス出身。

映画『ブルーボーイ事件』中川未悠/中村中/イズミ・セクシー/真田怜臣/六川裕/泰平史/錦戸亮 ブルーボーイ事件【レビュー】

高度成長期にあった1965年の東京では、街の浄化のため、警察はセックスワーカー達を厳しく取り締まっていました。ただ、セックスワーカーの中には性別適合手術(当時の呼称は性転換手術)を受けて女性的な体をした通称ブルーボーイが…

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画『君の顔では泣けない』芳根京子/髙橋海人 君の顔では泣けない【レビュー】

高校1年生の夏、坂平陸(武市尚士)と水村まなみ(西川愛莉)はプールに一緒に落ちたことで体が入れ替わってしまいます。2人はすぐに元に戻ることができず15年を過ごし…

映画『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』ジェレミー・アレン・ホワイト スプリングスティーン 孤独のハイウェイ

物語の舞台は1982年。ブルース・スプリングスティーン(ジェレミー・アレン・ホワイト)は、名声を手に入れながらも、葛藤を抱えて…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ
  2. 映画学ゼミ2025年11月募集用
  3. 映画『おーい、応為』長澤まさみ

REVIEW

  1. 映画『果てしなきスカーレット』
  2. 映画『ブラックフォン2』イーサン・ホーク/メイソン・テムズ
  3. 映画『TOKYOタクシー』倍賞千恵子/木村拓哉
  4. 映画『ブルーボーイ事件』中川未悠/中村中/イズミ・セクシー/真田怜臣/六川裕/泰平史/錦戸亮
  5. 映画『君の顔では泣けない』芳根京子/髙橋海人

PRESENT

  1. 映画『TOKYOタクシー』オリジナルパラパラメモ
  2. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP