REVIEW

truth ~姦しき弔いの果て~【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『truth ~姦しき弔いの果て~』広山詞葉/福宮あやの/河野知美

物語は喪服を着た3人の女性がある男性の部屋に集まるところから始まります。でもこの3人に面識はなく、お互いに自分以外の女性がその部屋に来るとは思っていません。さて、ここまで読んだだけでも何かが起こりそうな気配を感じると思いますが、単なる女性同士のバトルを描いているのではない点が、本作のおもしろいところです。私はまったく情報を入れずに観たので、どんな結末で終わるかわからないおもしろさを体感しました。皆さんにもぜひそうして欲しいと思うので、これ以上は書かないでおきましょう。
物語の舞台はこの部屋のみで、71分という会話劇の中で3人が置かれる立場がクルクルと変わっていく様子が描かれています。最初は何となくこういう結末へ向かっているのだろうという予測を持って観る方が多いと思いますが、クライマックスで方向性がガラッと変わり、急激に哲学的なストーリーに変化していく様も見どころです。良い意味で「思っていたのと違った」「truthってそういう意味での真実か」といろいろな解釈ができると思うので、1人で観るよりは、誰かを誘って観て解釈や感想を述べ合って楽しんでください。

デート向き映画判定
映画『truth ~姦しき弔いの果て~』広山詞葉/河野知美

これはデートで観るといろいろな意味で微妙な空気が流れそうです(笑)。恋愛のその先、人間や動物が生きる原点、本能というところに行き着くストーリーとも言えるので、正直なところロマンチックなムードとは無縁です。結末がユニークで、観終わった後に誰かと話したくなる内容ではあるので、仲の良い友達と行くのが良いのではないでしょうか。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『truth ~姦しき弔いの果て~』広山詞葉/福宮あやの/河野知美

キッズの皆さんにはまだわからない用語なども出てくるので、大人になってから観るほうが理解しやすいと思います。ストーリー自体はシンプルですが、キャラクター達が持つ本能的な感覚まで行き着くには、いろいろな恋愛をしてからのほうが感情移入できるのではないでしょうか。一方で、映画制作や演劇制作に興味があるティーンの皆さんは、作り手側の視点でも参考になる部分があるので、いろいろな角度で観てみてください。

映画『truth ~姦しき弔いの果て~』広山詞葉/福宮あやの/河野知美

『truth ~姦しき弔いの果て~』
2022年1月7日より全国順次公開
PG-12
ラビットハウス
公式サイト

© 2021映画「truth〜姦しき弔いの果て〜」パートナーズ

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『We Live in Time この時を生きて』フローレンス・ピュー/アンドリュー・ガーフィールド 大切な人ができれば、譲れないことも変わる!?『We Live in Time この時を生きて』【映画でSEL(社会性と情動の学習)】

今回は運命的な出会いを果たし、ぶつかり合いながらもお互いに正直に生きるカップルの物語『We Live in Time この時を生きて』を取り上げます。

映画『雪風 YUKIKAZE』竹野内豊 『雪風 YUKIKAZE』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『雪風 YUKIKAZE』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『IMMACULATE 聖なる胎動』シドニー・スウィーニー IMMACULATE 聖なる胎動【レビュー】

敬虔な修道女のセシリア(シドニー・スウィーニー)は、イタリアの美しい田園都市にある修道院にやってきます…

映画『ストレンジ・ダーリン』ウィラ・フィッツジェラルド ストレンジ・ダーリン【レビュー】

6章からなる本作は、ユニークな構成となっています…

映画『DROP/ドロップ』メーガン・フェイヒー/ブランドン・スクレナー ブランドン・スクレナー【ギャラリー/出演作一覧】

1990年6月26日生まれ。アメリカ出身。

映画『スーパーマン』デイビッド・コレンスウェット スーパーマン【レビュー】

ジェームズ・ガン監督らしい表現によって、全く新しい“スーパーマン”が観られます。冒頭の演出からして…

映画『親友かよ』アンソニー・ブイサレート アンソニー・ブイサレート【ギャラリー/出演作一覧】

2004年9月27日生まれ。タイ、バンコク出身。

映画『逆火』北村有起哉 逆火【レビュー】

主人公の野島浩介(北村有起哉)は、感動を呼び話題となっている自伝小説の映画化作品の助監督を務めています。野島は作品に活かすため…

映画『アマチュア』来日ジャパンプレミア:レイチェル・ブロズナハン レイチェル・ブロズナハン【ギャラリー/出演作一覧】

1990年7月12日生まれ。アメリカ生まれ。

映画『顔を捨てた男』セバスチャン・スタン 顔を捨てた男【レビュー】

社会が自分を見る目と、自分自身が自分を見る目がいかにして人の心理や生き方、ひいてはウェルビーイングに影響するのかを…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『スーパーマン』デイビッド・コレンスウェット 映画好きが選んだDCコミックス映画ランキング

今回は正式部員の皆さんに好きなDCコミックス映画について投票していただきました。“スーパーマン”や“バットマン”など人気シリーズが多くあるなか、上位にはどんな作品がランクインしたのでしょう?

映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』トム・クルーズ 映画好きが選んだトム・クルーズ人気作品ランキング

毎度さまざまな挑戦を続け、人気を博すハリウッドの大スター、トム・クルーズ。今回は、トム・クルーズ出演作品(日本劇場未公開作品を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

映画『シークレット・アイズ』キウェテル・イジョフォー/ジュリア・ロバーツ /ニコール・キッドマン 映画好きが推すとっておきの映画を紹介【名作掘り起こし隊】Vol.5

このコーナーでは、映画業界を応援する活動として、埋もれた名作に再び光を当てるべく、正式部員の皆さんから寄せられた名作をご紹介していきます。

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『We Live in Time この時を生きて』フローレンス・ピュー/アンドリュー・ガーフィールド
  2. 映画『君がトクベツ』畑芽育/大橋和也
  3. 映画でSEL:告知1回目

REVIEW

  1. 映画『IMMACULATE 聖なる胎動』シドニー・スウィーニー
  2. 映画『ストレンジ・ダーリン』ウィラ・フィッツジェラルド
  3. 映画『スーパーマン』デイビッド・コレンスウェット
  4. 映画『逆火』北村有起哉
  5. 映画『顔を捨てた男』セバスチャン・スタン

PRESENT

  1. 映画『雪風 YUKIKAZE』竹野内豊
  2. 特製『平成狸合戦ぽんぽこ』ふんわりキーホルダー正吉
  3. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP