Category Archives: 大学生・専門学校生

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映画『ホーム・アローン』マコーレー・カルキンほか

クリスマスカウントダウン・アドベント映画レンダーVol.2『ホーム・アローン』

こんにちは!学生映画宣伝局エージェントのごはんです。
そろそろ町にも冬のムードが漂いはじめ、毎年恒例の大きなクリスマスツリーが設置されているのを見かけます。キラキラしたライトが町中に灯り、お店はお菓子やおもちゃ、クリスマスの飾りで溢れるこの季節。いくつになってもクリスマスの雰囲気は子どものようにドキドキワクワクしちゃいますよね(^^)。
ということで今回は、子どもが主役のクリスマス映画ホーム・アローンを紹介します!

大人気シリーズ1作目のビジュアルで、両手を頬にそえて目も口もまんまると開いたこの表情を、皆さん一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
マカリスター家の末っ子ケビンは、いつも自分を子ども扱いする家族にうんざりしています。クリスマスは親戚総出でパリに行くことになりますが、出発前夜にケンカをしてしまい、ケビンはこう言い放ちます、「家族なんか消えちゃえ!」 。翌日、目を覚ますと家には自分だけ!ケビンはひょんなことから家に置き去りにされてしまい、さらにはクリスマスの留守宅を狙った泥棒二人組が現れ…。

大きな家に一人残されたうえ泥棒に狙われるなんて、どうなることかと思いきや、子どもならではの発想で楽しんでしまうのがこの映画のおもしろさ。テレビを独占してもどんなにお菓子を食べても誰にも怒られないなんて、まさに子どもの頃の夢ですよね! 泥棒から家を守るためにケビンが張り巡らせる“泥棒撃退トラップ”も、使うのは家にあるもの、それもおもちゃばかりなのに、“そんな使い方をするのか!”と感心したり、過激な仕掛けに驚きます。しかもこの泥棒コンビもなかなかマヌケで、次から次へとトラップに引っかかる様子は爆笑必至!最後には家族の絆にほっこりするかも。
友達や家族とワイワイしながら観ると盛り上がりそうです。皆さんも是非観てみてください!

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映画業界人インタビューVol.10 映画コラムニスト ジャンクハンター吉田さん【中編】

プロレスラーをやりながら、映画宣伝の仕事。そして、CGの専門学校へ

ジャンクハンター吉田さん:日本に帰ってきて、ハリウッドでの体験から格闘技の道に進みたくなっちゃって、プロレス界に入ろうと思ったんですよ。それでプロレスの道に進みつつ、1991年、当時住んでた新大塚から行ける場所でバイトできるところを探してたら、株式会社現代(現在は“株式会社現代マーチャンダイズ”)っていう、映画のプロモーションの仕事をやってる会社を見つけて。当時の時給が820円くらいで「安っ!」って思ったけど、修行のためにと思って、面接を受けたんだよね。面接には映画業界に入りたいっていう人がたくさんきていて、皆スーツだったけど、バイトの面接だしというのもあって、自分だけ短パンに半そでで行ったんですよ。ちょっとアメリカナイズされてたから、おかしくなってた(笑)。結局80人くらい面接を受けてて、3人採用の中に入れられて、なんで自分が選ばれたのか不思議だったけど、最初の仕事が『ターミネーター2』で、そんなにでかい仕事があるんだと思った。それから『ターミネーター2』の仕事をやりつつ、ジャッキー・チェンの『ツイン・ドラゴン』っていう映画のプロモーションをやったり、東宝との仕事が多かったね。プロモーションとして、配布用、劇場販売用のキャラクターグッズの企画とか、いろいろとやり始めて、そうしてる間に、自分はまだ20歳で会社で1番若かったので、東宝東和のプロモーション会社に行けって言われて、東和プロモーションっていう会社で下積み生活を始めたんです。映画のチケットを管理している会社で、当時、東宝東和は20世紀フォックスとか日本ヘラルドのチケットの管理をしてたの。でそのチケットの営業を手伝わされたり、飲食店とかを回って、B2ポスターを貼ってもらったり、ポスターをラミネートフィルムで加工して看板を作って、店先に置かせてもらったり、営業なんかしたことがなかったから全然わからなかったけど、いろんなところへ行って、まず喋りを鍛えさせられて、これがタモリ倶楽部で見ていた、喋りを鍛えるってことなんだなと、自分のなかでの挑戦と思ってやってた。そういういろんな仕事をして、映画の宣伝をやった時はおもしろかったですよ。27歳の夏で会社を辞めるまで毎月15万で、生活がすっごくきつかったけどね。でも、やっぱ人生って修行が大事だと思うし。

局長:それと同時にプロレスラーをやってたんですよね?

ジャンクハンター吉田さん:その時に、アニマル浜口ジムに入って、プロレスの練習もし始めた。

一同:うわ!ヘビー!

映画業界人インタビューVol.10 映画コラムニスト ジャンクハンター吉田さんサン:そのときにジャンクハンターって名前が付いたんですか?

ジャンクハンター吉田さん:ジャンクハンターっていうのはまだ。ジャンクハンターって名乗り始めたのは1997年かな。フリーライターとしての道をスタートする時に、ジャンクハンター吉田っていう名前で活動し始めたんですよ。その後2000年に、プロレスをやって欲しいってすごく頼まれて、その時ライターネームの“ジャンクハンター吉田”のまま、プロレスとか格闘技を始めちゃって。でも、それまではずっとアマチュアでしかやってなくて、プロとしてはやってなかった。48歳でジャンクハンター吉田って、どうなのかなって思うけど、自分でもこの歳までこの名前で仕事してると思ってなかった(笑)。

一同:ハハハハハ!

ジャンクハンター吉田さん:20年ちょっとこの名前で仕事してて、一回この名前を捨てて、“吉田みやん”って名前にしたけど、仕事がこなくて、ジャンクハンター吉田に名前を戻したら一気に仕事がきたっていうね。絶望感を味わいました。名前は変えちゃいけないって思った。まあそういっても映画業界って、もともとお金が儲からない仕組みになってるんだなって、すごく学んじゃって。で、1998年に、デジタルハリウッドっていうCGの専門学校に退職金で行ったんですよ。CGクリエイターになるつもりはなかったけど、フリーのライターとして活動していきたいなと思って。あと1997、98年って、CGブームがくるっていう黎明期だったんですよ。その時にまた修行したいなと思って退職金の80万を全部注ぎ込んで、お茶の水にあるデジタルハリウッドに行って、半年間CGを学んだけど、知識が欲しかっただけだから、就職活動はしなかった。就職活動をしてたら、今の自分はいなかったですよ。でも、その知識のおかげで、ゲームクリエイターとも仲良くなれるし、ハリウッドのCGクリエイターともすごい仲良くなれる。

おこめとパン:それはどうやって、そういう方々と繋がったんですか?

ジャンクハンター吉田さん:取材です。ライターでここまで詳しいやつはいないって皆に言われる。クリエイターはそういう人間を喜ぶわけですよ。ウェルカムって感じで「飲み会やるから来ない?」って言われたり、アメリカに行って取材した時には、今度紹介したいやつがいるからって言って、CGクリエイターを紹介してもらったり、ILM(インダストリアル・ライト&マジック=アメリカの特殊効果の制作会社)の人を紹介してもらったり。それでいろいろ広がっていって、その80万は自分への投資だったけど、役に立ったよね。普通のライターじゃわかんない知識がいっぱいあるって言われて。

取材日:2018年6月1日

吉田さんのこれまでのご経験があまりにドラマチック過ぎて、3回の連載には収めきれないのですが、まだまだ“ドラマ”は続きます!→【後編は11/20にアップ予定】

 

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クリスマスカウントダウン・アドベント映画レンダーVol.1『RENT』

こんにちは!学生映画宣伝局エージェント cosmos です。

これから毎週、映画レビューを投稿していきます。読者のみなさんが映画を観たくなるような、好きな映画をもっと好きになるような、そんなレビューを書いていけたらなと思っています。よろしくお願いします!

今週から12月いっぱいまではクリスマス特集です!クリスマス映画を独自の目線からたくさん紹介していきたいと思います。

初回はミュージカル映画『RENT』。

え、それクリスマス映画なの?て感じですよね。まあ簡単に言うと違います!というかテーマは全くクリスマスではありません。物語がクリスマスに始まり、翌年のクリスマスに終わるだけです。

むしろテーマは「HIVと貧困の中でもがく若者」という感じです。ロックミュージックが最高にかっこいいので忘れそうになりますが、かなり重くて苦しいお話です。クリスマスに近づいてから観るには悲しすぎちゃうのでこのくらいの時期がちょうどいいかもしれません。

なんて言いながら、実は私、これほどのクリスマス映画って他にはないとも思っています。

作中で重要なカギを握るエンジェル。サンタドレスに身を包み、クリスマスの朝に登場する彼(彼女)はまさにクリスマスプレゼント。マークやロジャー、コリンズだけでなく、観ている私たちにまで幸せを届けに来てくれる、そんな本物のエンジェルだと思うのです。映画を最後まで観てもらえたら、余計そのことが実感できると思います。

私、『RENT』のミュージカルを劇場で観たことあるんですけど、エンジェルが登場しただけで拍手と歓声がすごかったです!家で映画を観る分にはスタンディングオベーションも自由なので、ぜひエンジェルたちと歌って踊って楽しんで観てください!

 

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映画業界人インタビューVol.10 映画コラムニスト ジャンクハンター吉田さん

映画業界人インタビューVol.10 映画コラムニスト ジャンクハンター吉田さん【前編】

今回は、エージェントのサンと、おこめとパンが取材しました。このインタビューは3回に渡ってお届けします。

高校生で『ロボコップ』前売り券50枚の束を買い占めた!

サン:今まで映画にまつわるお仕事をいろいろとされていますが、ご職業名は何と書けば良いでしょうか?

ジャンクハンター吉田さん:そうか。映画コラムニストが主軸だよね、今はね。たぶんこの映画コラムニストっていう肩書きが、“最終駅”だと思うんですよ。これまでは映画の宣伝マン、ライター、ジャーナリスト取材とかをしてきたけど、1つの作品について「語ってください」「記事を書いてください」っていうオファーがすごく多くなっちゃって。需要がどれくらいあるかって自分ではわからないけど、例えば『レディ・プレイヤー1』だったら、普通はスピルバーグ推しだったりするけど、敢えてそうせずに、脚本家の目線という独自の切り口にしたり。具体的にいうと、「脚本家が実は80年代の映画が好きで、ゲームが大好きで、ゲームのドキュメンタリー映像まで作ってるザック・ペンっていう人で…」とか、そういうアウトサイドの切り口からコラムをやってくれって言われるわけ。王道なら誰でもできるけど、僕は王道じゃないところを切り口にするから需要がある。隙間産業ですよ。結局、畑を耕してるところはいっぱいあるけど、遠くの畑までは耕せないんですよ。だからやっぱり自分としては、メインストリームじゃなくアウトサイドのほうから、遠くの畑を耕すほうが、作品を柱として自力で支えてるような気がして好きなんです。それは映画の宣伝も同じで、メインストリームは誰だってできます。なんでかというと、お金を投入すれば、広告を打てるしCMも出せます。でも、お金を投入しないでどうやって限られた宣伝費でやるのか、頭を使って考えなきゃいけないとなると、王道で宣伝できない。だからアウトサイドから、遠くの畑を耕すやり方で宣伝していく。それが僕がホラー映画の宣伝ばっかりだった理由です。

局長:私が吉田さんに出会ったのも『テキサス・チェーンソー』の宣伝をされてた時でしたもんね。ほんと、宣伝、ライター、ジャーナリストと、いろいろされてて、ゲームもすごく詳しいですよね。

ジャンクハンター吉田さん:幅広くやってきたっていう部分で、肩書きを特に重要視しないで、この業界で生きてきてっていうのがあって、それが根底だよね。肩書きがあると、それだけ仕事の幅が狭くなるなと思って。だから名刺に肩書き入れてないでしょ。肩書きって、すごくこの業界で重要視される部分なの。でも肩書き入れないと、「こういう仕事できますか?」ってオファーが来るの、フリーランスだから。いや、できませんって断るときもあるけど、7割はできる仕事が多い。クライアントがある程度ネットで調べて、この人ならこういうことができるかなって思ってオファーしてくるの。フリーとして生きる道はそこだよね。

サン:では、定番の質問なのですが、この業界に入ろうと思ったきっかけを教えてください。

ジャンクハンター吉田さん:映画業界の話に限定しちゃっていいんだよね?

局長:はい、大丈夫です。

ジャンクハンター吉田さん:“タモリ倶楽部”っていう番組を80年代に観てて、当時は映画宣伝マンが月に1回くらい出てきて競い合ってたわけよ。それを観た時に、映画の宣伝マンって、喋れないとダメなんだなって思ったの。で、俺だったらこんな風にもっと喋れるのになって、自分で勝手にシュミレーションしてたのが高校生の時かな。それから1987年に、ポール・ヴァーホーヴェン監督の『ロボコップ』を試写会で観て衝撃が走って、これは自分が考える映画の教科書だと思ったの。こんなに最後まで沸かせるような、これはもう自分の中の王道の王道で、無人島に絶対持っていきたい映画だなって。定時制の高校に行ってて、バイトでお金をいっぱい貯めてたから、このポール・ヴァーホーヴェンってよくわかんないけど、映画の業界に入れれば、この人にきっと会えるかもしれないなと思って、映画のチケット屋に行って、前売り券を全部くださいって言ったの。

『ロボコップ』

一同:ええー!!

ジャンクハンター吉田さん:「全部ですか?!」って言われて、「全部です」って答えて(笑)。その時自分は高校生だったから学生として普通はそんなに買えないじゃない。でも、まだチケットが誰にも買われてなかったので、50枚つづりが1束あって、「すいません。これ50枚一束ください」って言ったら、「一束ですか?!」って聞かれたから、「いや、これ本気です」って言ったんだよね。そしたら、そこの人達が “なんだかよくわかんない若者が『ロボコップ』のチケット50枚を買おうとしてるらしい、なんなんだこれ?”ってざわざわしてたけど、現金で買って。当時の銀座プランタンのプレイガイドの人達の中では伝説になってるかもしれない(笑)。

一同:いや~すごい。

ジャンクハンター吉田さん:やっぱりね、この業界に入る時の熱量が大事なんですよ。“タモリ倶楽部”に出てた映画宣伝の人達が熱量ないなと思って、あれは反面教師でしたね。やらされてる感があって、この作品を本当に心底愛してない状態で宣伝してるな~っていうのが伝わってきちゃって。宣伝マンだから仕方なくきてるのかなって、ブラウン管越しだったからそういう風に感じたのかも知れないけどね。でも、いつか映画業界に入ったら、自分は熱量100パーセントでぶっぱなすしかないなと思った。『ロボコップ』でうるっとくるのもおかしいかも知れないけど、試写会で観た時も号泣して、自分だけしか泣いてなかったけど、17歳の時かな。劇場公開してからビデオリリースを待てずに輸入版VHSも買って、「この道に進んで『ロボコップ』を担当したら、こうやって宣伝するのにな」って考えたり、いろいろ自分の頭の中でシュミレーションしてました。それでね、定時制高校で4年制だったので、卒業する間際、映画の仕事とか漠然とした状態だったけど、アメリカに行ったんですよ。『ドラゴンへの道』っていうブルース・リーの映画があって、ハリウッド俳優であり、空手家のチャック・ノリスをこの作品で観て、「この俳優すごい、胸毛むしられてる。なんだすげえ!」と思って、彼を好きになっちゃって。マーシャルアーツ本とか空手本とかもういろいろ調べまくったら、見つけたんですよ、住所を!チャック・ノリス道場って書いた、空手着を着たチャック・ノリス先生の写真が載ってたから、「これだ!」と思って、渡米して道場を訪ねたんです。で入門させてもらおうと道場に行った瞬間に、たまたまチャック・ノリス先生がいてね。

一同:ええー!すごい!

ジャンクハンター吉田さん:これはもう逃せないと思って、なんとかハリウッドで仕事ができるかも知れないって勝手に妄想が膨らんじゃって、何の経歴もなく、何の手土産もなく行って、「あなたの作品”THE WAY OF THE DRAGON”を観ましたよ。ブルース・リーではなく、あなたのファンになりました。あなたのジャンピング・バック・スピンキックは本当に強いんですか!?」って、片言の英語でペーパーを持ちながら喋ってね。でも「本当に強いんですか?」って聞いたもんだから、それを向こうが道場破りと勘違いしちゃって。

一同:アハハハハ!

ジャンクハンター吉田さん:これはまずいなと思ったけど、道場生達に囲まれちゃって、カラテもレスリングも、格闘経験なんて何もない人間が、でっかいサンドバックっていうかキックミットっていうのを持たされて、「歯を食いしばれ」みたいなことを言われて。チャック先生が「本当にいいのか?」って聞いてきたけど、全然言葉がわかんないから“Welcome”って言ったら笑い始めちゃって、3,2,1と数えた後、ボーンっとジャンピング・バック・スピンキックをくらったんです。吹っ飛ばされて、3回転くらい転んだのかなあ。

局長:漫画みたい(笑)。

ジャンクハンター吉田さん:そしたら道場生達が「なんだ、この日本人は!」ってなって、一気にそこで皆爆笑し始めたの。それまで道場破りが来たと思われてすごい空気だったけど、その後に皆笑いながら近づいてきて、「お前のキックミットの持ち方がおかしいんだよ」とかダメ出しされて、そこで一気に雪解けして、仲良くなったの。それでチャック先生に「お前は本当に何しに来た?クレイジーだな」って言われて、「いやあ感動しました。キック食らって回転したけど、あなたは本当に強かった」って、なんだか気持ち良くなっちゃって、感動して泣いてたら、「泣く必要ないだろ」って言われて、「観光ビザだから3か月間、ここで道場生としてやりたい」って話して、入れてもらったんだよね。道場にはどっかで見たような映画プロデューサーとか、俳優とかが来るわけ。やっぱチャック・ノリスってすごい人なんだって思い始めて、アメリカでは格闘家としても有名だし、俳優としても有名なんだなって、余計尊敬を抱いちゃって。だから、そこで練習してて、白帯のくせに試合に出たいっていう欲求が出てきちゃったんですよ。

局長:なんか運命に導かれてる感がすごくありますね。

ジャンクハンター吉田さん:チャック先生は映画の撮影があるから1週間とか10日に1回しか来てないらしくて、「お前はラッキーだ」って言われた。直接指導は、本当に1週間とか10日に1回、みっちりと教えてくれるんだけども、その間も自分達は本当もう底辺だから、道場の隅々を磨いたり、下積みをやらされたんですよ。でもそこにハリウッドの映画人がいっぱい来るから、ミーハー気分ですごくドキドキするわけ。でもビザが切れるので帰国したんだよね。

今回の記事担当:サン
■取材しての感想
私の想像を超える破天荒で濃密なエピソードに、仰天するばかりのインタビューでした!難しいことをいろいろと考える前に、自分の直観に従って行動を起こすことが大切だと感じました。ありがとうございました!

取材日:2018年6月1日

映画化されても良さそうなくらい、ドラマチックな人生を送られている吉田さん。次回も濃厚なお話をお聞きしています!→【中編を読む】

 

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翻訳家:菊地浩司さんインタビューに見せて頂いた資料

映画業界人インタビューVol.9 翻訳家(ACクリエイト株式会社 代表取締役会長) 菊地浩司さん【後編】

映画は、文化を輸入する役割がある

局長:今みたいにインターネットとかですぐ調べられない時代は、知らないものが出てきた時にどうされてたんですか?

菊地さん:聞く!

一同:アハハハハ(笑)。

菊地さん:例えば、LPD【Los Angeles Police department】とか、Highway Patrolとか、警察の種類もいろいろあるでしょ?日本と警察の組織が違うから、わからないとドラマ自体がわからなくなっちゃう。となるとそれは調べなきゃいけないから、知ってそうな人に聞く。それと同時に、日本語に翻訳しなくちゃならないから、日本の警察のことも知らなくちゃいけなくなる。例えば、日本の警察で“巡査部長”って偉い地位に聞こえるけど、実際は日本の警察の中では下のほうなんだよね(笑)。

一同:へぇ〜。

菊地さん:下から二番目くらい。そういうことが頭に入ってないと、上手に訳せないわけよ。

らいらい&ごはん:確かに。

菊地さん:あと、最近はあんまり使わないけど、“police”のことを日本では“お巡りさん”、悪く言えば“お巡り”って言い方をしてて、私服の“detective”は刑事でしょ。でも日本では刑事はデカとも呼ぶ。そうすると、“お巡り”とか“デカ”って、良い言葉なのか悪い言葉なのかわからないまま使って、警察から怒られちゃうと困るから、警察に問いあわせて「“お巡り”って言い方をしても良いですか?」って聞いたりしてね。

一同:へぇ~〜(笑)!

菊地さん:わからないことが多いから、警察や自衛隊とかには、よく電話しましたよ。あとアメリカの地方検事って田舎の検事だと思ってたら、選挙で選ばれる、その地区で一番偉い検事なの。日本では検事を選挙で選んだりしないけど、アメリカでは州知事みたいな地位なんだよね。そういうのが頭に入ってないと、訳す時に間違えちゃう。

局長:それは、やりながら学べる部分と最初から知ってないとできないことがあるんですか?

菊地さん:最初は知らないから、出会う度に知っていく。

局長:なるほど~。実は、ごはんは翻訳家を目指しているんです。

ごはん:はい…やりたくて、今日来ちゃいました(笑)。

菊地さん:おお~(笑)。

局長:彼女のように、翻訳家になりたい人はどんな準備をしたら良いでしょうか?

菊地さん:英語がすごくできる人達が増えたけど、実はそんな必要でもない(笑)。TOEIC満点でも、翻訳で使う英語とはギャップがあって、英語を読み込む力っていうのかな。トライアルというか、ちょっと例題を出してみるね。

翻訳家:菊地浩司さんインタビューに見せて頂いた資料

デスクから紙を取り出してきて見せてくださいました。

菊地さん:これ、映画の翻訳じゃないんけどね。それほど難しい単語は書いてないけど、おおよその意味はわかる?

’I still miss my ex-husband, but my aim is improving. ’

ごはん:まだ前の夫に未練があるけど前を向いて行くわ…?

菊地さん:うーん…、みんなそうやって訳しちゃうんだけど、実は全然違うんだよ。このaimっていうのは狙いって意味で、ここにあるmissっていうのは、それに対する言葉なの。

一同:あ~!

菊地さん:「私はまだ前の旦那に弾をあてることができない」、“miss”は、「打ち損じる」って意味。もちろん未練があるって意味もあって、ここではダブルミーニングで使われてる。

ごはん:そっちの意味か!

菊地さん:「だけど、私の狙いはだんだん良くなっていってるわよ」って言ってるわけ。

らいらい&ごはん:難しい~(笑)!

菊地さん:決して難しいわけではないんだけど、みんなひっかかる(笑)。でもこの言い回し、ネイティブはすぐ理解できるんだよね。

局長:言葉の組み合わせからも意味を読み取るんですね。

菊地さん:そうそう。でもこの“miss”を“寂しい”って訳しちゃうと、次の文が訳せなくなっちゃう。

らいらい:そういう感覚は、海外で生活して触れていくことで養えるんですか?

菊地さん:いや映画のセリフに触れてれば大丈夫だよ(笑)。映画のセリフってこういうの多いんだよ。

一同:へぇ~~!

菊地さん:一見単純な話し言葉のようだけど、脚本家が一生懸命頭を使って考えてるから、単純なセリフじゃないことが多い

らいらい:そっか~。

菊地さん:字幕なんか無くてもわかるって言う人がいるけど、そんなに簡単ではないぞ~って(笑)。

局長:なるほど。じゃあ逆に、DVDとかで日本語で聞いて、英語の字幕で観るというのも良いんですかね?

菊地さん:英語の勉強だったら良いんだよね。イアン・マクレガーって友達がいるんだけど、知る限り日本語を英語に訳すのが一番上手。彼の訳した日本映画を字幕つきで観ると、「ああ、(英語で)こう言うんだ~。なるほど」って。

局長:マクレガーさん、覚えておきます!

翻訳家(株式会社ACクリエイト代表取締役会長) 菊地浩司さん菊地さん:あとはね、日本語の感覚。英語ができても大事なところを見落とすと、映画がつまんなくなっちゃう。できないのが普通なんだけど、自分の英語に自信を持たないことも大事。

ごはん:自信を持たない?

菊地さん:わからないって思った時には、わかる人に必ず確認すること。わからない度に必ず確認する。たぶんこうだろうって思っても、確認する。特にこういう大切なところはね。

局長:ユーモアのある言葉を、ユーモアがあるように訳すのも難しいですよね。

菊地さん:だから今度は日本語のセンスが必要になるわけよ。大体意味はわかってて、日本語でなんて言えばいいかわからない単語はどうすれば良いかなとか、それこそ字幕は字数制限もあるし。

一同:確かに。

局長:翻訳者になりたいなら、翻訳の勉強ができる学校に入ったほうが良いということはありますか?

菊地さん:我々の時代はそんな学校はなかったからなぁ。僕は法学部で英語なんて関係なかったし、ただ多少、学生時代に会話はできたかな。一つは、日本語の練習をしたほうが良い。ピカソみたいな絵を描く人も、デッサンがめちゃくちゃ上手で、ダリとかも若い時からすっごく上手なんだよね。だから、日本語のデッサンみたいな、本当は俳句でも短歌とかでも良いんだけど、例えばこの部屋を文で表してみるとか。それも自分のために書くんじゃなくて、誰かが読んだ時に、この部屋を思い浮かべられるように、表情とか動かないものをいかにイメージできるか、文章で書く練習をする。そうすると、表現力がつく。

局長:ほぉ~。

菊地さん:日本語の翻訳は一つの表現だから、そういう言葉のデッサンで練習しておくと、こういう時はこう訳せば良いっていうのが自然と身についてくるのね。だから日本語のデッサンをしておくと良いよ。英語は後からでも良い

らいらい:今まで訳して一番おもしろかった、楽しかった作品はなんですか?

菊地さん:うーん…、よく言うんだけど、『スタンド・バイ・ミー』かな。まだ若い頃にやった作品なんだけど、主人公と同い年で、映画の中に出てくるいろいろなシーンがほんとに自分の若い頃と同じで、小学校の頃の夏ってあんな感じだったよな~って思えた。自分で翻訳しながら共感できたんだよね。

局長:逆にぶっとんでるというか、意味がわかりづらい作品も、それはそれで楽しいんですか?

菊地さん:言えません(笑)。でもまぁコメディはおもしろいよね、一番難しいんだけど。

局長:ダジャレとか、英語で韻を踏んでいる言葉を、日本語でも韻を踏んで訳しているのが、いつもすごいなと思います。

ごはん:本当にすごい。

菊地さん:映画って長く残るから、いつ観てもおもしろくしなきゃいけないんだよね。

ごはん:10年後、20年後に更新していくんですか?

菊地さん:そういうことがあまりないから難しいんだよね。今風の、時代ウケする訳をしても良いんだけど、僕が良い映画だなって思うのは、10年後、20年後の人が観てもウケるように訳しているもの。それはどっちが正しいとかではないんだけどね。

局長:さじ加減がすごく難しそうですね。2時間の映画だと、翻訳のお仕事はどれくらい時間がかかるんですか?

菊地さん:ピンキリだけど、机に向かって翻訳してる時間は4日くらい。

局長:もうほぼ缶詰状態ですかね。

菊地さん:まあ8時間くらいずっとかな。僕と戸田さん(戸田奈津子さん)なんかは早いから、4日くらいでやって、その前後に試写をやったり、ずっと翻訳だけしてるわけではないから、だいたい全部で1週間くらいで終わるのかな。一番多く翻訳してた頃は、年に50本翻訳してたから、1週間に1本のペースでやってたかな。

一同:えぇ~、すご~い!

菊地さん:当時はビデオがなかったから、3回映画会社に行って観るのよ。一番最初に観て、机に向かって翻訳して、2回目はその原稿と映画を付け合わせて、あとはラボで字幕を入れてもらって、最後に字幕の入った状態で観る。40本やるとしたら、120回は映画会社に行って映画を観ることになるから、その間に時間をみつけて翻訳するわけよ。

らいらい:すごいな~。

ごはん:では、最後にどんな人が翻訳者に向いてますか?

菊地さん:戸田さんを筆頭として石田康子さん、松浦美奈さんとか、今劇場公開の映画を翻訳している人達はみんな基本明るいよね。おしゃべりが好きで、じーっとしてるより、明るい人が多い。

ごはん:お会いしてみたいです。

一同:ありがとうございました!

今回の記事担当:ごはん
■取材しての感想
とても気さくで、お話の上手さが印象的でした。思わぬところで翻訳に挑戦させていただきましたが、やっぱり、英語の読み込みや制限内での置き換えは難しい…。だけどそれ以上に楽しく、興味深いことばかりで、さらにやりたいという気持ちが強まりました。他の翻訳者さん達の話もおもしろくて、今回お話を聞けて良かったです!ありがとうございました!

取材日:2018年7月6日

【前編に戻る】

AC クリエイト株式会社

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翻訳家(株式会社ACクリエイト代表取締役会長) 菊地浩司さん

映画業界人インタビューVol.9 翻訳家(ACクリエイト株式会社 代表取締役会長) 菊地浩司さん【前編】

今回は、エージェントのらいらいと、ごはんが取材しました。2回に渡ってお届けします。

今は普通に使われている言葉には、翻訳がきっかけのものも

ごはん:この業界に入ろうと思ったきっかけや、このお仕事に就いた経緯を教えてください。

菊地さん:全く成り行きで、映画の字幕をやるなんて考えてなかった。大学を出た1970年当時は、アンダーグラウンドな日本のお芝居とかがすごくおもしろい時代だった。寺山修司とか唐十郎とか、歴史に名を残すような人達が登場して、全体的に熱気のある時代で、僕は何となく隅っこでその真似をしてました。就職しないでブラブラしていたら、新宿で映画喫茶を作った大学の先輩に声をかけられてね。映画は本来、映画館で観るものだけど、その先輩がお茶を飲みながら観られる場所を作りたいと言ったんです。
とはいっても、フィルムが手に入らないでしょ?当時はビデオもない時代だからね。アメリカでは家庭用の16ミリフィルムっていうのがあったんです。それをその先輩がアメリカから輸入して、喫茶店で流して見せるっていう話だったの。ただしちゃんとした映画はやっぱり手に入らなくて、チャップリンとか、サイレント映画を最初に持ってきた。サイレント映画はセリフはしゃべらないんだけど、幕間に文字が出る。アクションだったら、「この野郎」とかって。アメリカの映画だから英語で書いてあるので、それを日本語にしなきゃいけないわけ。そのサイレント映画に日本語字幕をつけた、っていうのが僕の一番最初の字幕かな。
それをやってくうちに今の映画、トーキー映画もやっていこうかってことになって。当時トーキー映画に字幕を入れるラボがあったから、そこに行って「字幕翻訳ってどうやってやるんですか?」って教えてもらって、最初は真似ごとで字幕を始めた。これが1番最初に字幕の翻訳をやるようになったきっかけです。で、ちょうどサイレント映画からトーキー映画を翻訳するようになった頃に、日本の会社が16ミリの外国映画を輸入して流すっていうのを始めて、「16ミリの映画を丸ごと翻訳しているやつがいるぞ」って、そういうところから仕事をもらうようになって、16ミリの翻訳を始めたんです。映画館で公開する映画はヒットするものもしないものもあるけど、ヒットしないなら捨てちゃうから、16ミリになるってことは基本良い映画、名作が多いんです。だから16ミリ時代に良い作品にたくさん出会って、名作に傷つけてすいませんって感じだけど(笑)。

一同:いやいやいや!

局長:その時代は劇場公開されるのは邦画がメインだったんですか?

菊地さん:アメリカ映画がいっぱいありましたよ。第二次世界大戦で日本が負けたあと、アメリカは日本人の頭の構造を変えようと、アメリカ映画を大量に持ってきたの。だから戦後はそういう専門の配給会社があって、そこはアメリカのフィルムを集中的に入れて、映画館で流してた。日本人も文化に飢えてたから、アメリカの映画を観て感動して喜んだらしい。僕は終戦直後のことは知らないけど、時代としてはそんな感じだったらしいね。その後、ヨーロッパの映画もたくさん入ってきて、イタリア映画だと『鉄道員』、フランス映画だと『禁じられた遊び』とか、名作がたくさんある。もう少し時代が後になってくるけど、フランス映画では二枚目のアラン・ドロンとか、ジャン・ギャバンっていうすごく渋いスターもいるんだけど、これがフィルム・ノワールって言われる、ギャング映画で大ヒットしたんです。あの頃はヨーロッパ映画が大ヒットしてたし、アメリカ映画ももちろんすごかったし、その後、1960年代くらいはマカロニ・ウェスタンがすごく流行った。クリント・イーストウッドなんかはマカロニ・ウェスタンで大ブレイクしたの。

一同:へぇ〜〜〜〜!!!

菊地さん:マカロニ・ウェスタンっていうのはイタリア製のウェスタンって意味なんだけど、実はそれは日本人が作った言葉で、日本人はイタリアのものはマカロニだと思ってるじゃん(笑)。でもアメリカでは、スパゲッティ・ウエスタンって言ってた。

ごはん:似たり寄ったりですね(笑)。

局長:急に翻訳家が必要になる時代があって、翻訳家の方も増えたんですか?

菊地さん:終戦後、アメリカ映画がたくさん入ってきて、それでも翻訳家は4、5人だったかなぁ。

ごはん:4、5人!

菊地さん:もうちょっといたかも知れないけど、主に表に出て活躍している先生は4、5人だったかな。天才だよね。清水俊二っていう先生がいて、東大出身で、経済学部だったけど、ずっと翻訳をやって、宝塚の人達と仲が良かったから、先生の周りには宝塚の女優さん達が集まってて、すごく羨ましかった(笑)。

一同:あはははは。

菊地さん:あと我々がこの人天才だなって思っているのが、高瀬鎮夫(たかせしずお)先生。この先生は英語だけじゃなくてフランス語も堪能で、ラボに行くと、辞書も持たずに台本だけを見て翻訳してるんだよね。試写を一回観ただけで、音も画もない台本だけを見て訳してるのに、実際に映画と字幕を合わせるとぴったりなの。

一同:へぇ~~~~!!!!

菊地さん:でも朝っぱらから、麦茶を飲んでるのかと思ったらウイスキーを飲んでたね(笑)。「菊地君も飲みますか?」って言われるけど、「いやいや結構ですって」言ってたね(笑)。

局長:ハハハハ。個性的な方が多いですね!翻訳家はただ英語ができるだけじゃなく、限られた文字数で訳さないといけないし、意訳を好まないファンもいるし、気の利いた訳だったら話題になることもありますが、翻訳のセンスって、ある人とない人の違いってどういうところにあるんでしょうか?

菊地さん:違いはあることはあるかもね。何を上手いとするかは時代とともに変わると思うけど、ダメな場合もある。つまんないというか、言葉が巧みな人の翻訳と、真面目な人の翻訳の違いかな

局長:正しい日本語に忠実な方と、ちょっと意訳をしてでも雰囲気を伝えられる方の違いって、どういうところですか?

菊地さん:忠実な人ってあまりいないと思う。英語に忠実ということは、意味をきちんと訳すということにはならないから、あたかも辞書通りの訳は、言葉としては言葉足らずでだめなんだよね。英語のニュアンスをどのくらい残すのかってことと、その雰囲気、そのセリフの持つ気持ちっていうか。そういうのをどう出していくかは、人によってさじ加減はありますよね。

局長:それは作風で「この作品だとあの人が合いそう」とか、頼む側の方もだんだんわかってくるんですか?

菊地さん:映画の配給会社が「この作品はこの人だろう」って思って仕事を出すこともあるけど、映画会社によって違うから必ずしもそうではない。ただ、俺なんかだとラブストーリーを頼まれることはなかったの。「俺もラブストーリー大丈夫だよ」って言ったけど、「嘘つけ!」って言われた(笑)。

局長:ハハハハ。これまで担当された作品は、アクションが多いですよね。

菊地さん:アクションばっかり。

局長:ご自身でやっていておもしろいジャンルや、作品の傾向はありますか?

菊地さん:う~ん。でも、ラブストーリーは自分でやっていても、わかんなくなっちゃうの(笑)。

らいらい:アクションとラブストーリーとで、翻訳の難しさってどう違うんですか?

菊地さん:アクションにもいろんなアクションがあって、特に最近のものはSFが多いでしょ。例えば“スター・ウォーズ”は実在しないから、それはそれで、新たな言葉を考えなきゃいけない。有名なところだと“フォース”って言葉があるでしょ。この言葉を昔、岡枝慎二先生が“理力”って訳した。そしたらそんな日本語はないって週刊誌で散々叩かれて、今はカタカナで“フォース”って書くし、それでわかるようになったけどね。

一同:確かに!!

菊地さん:ラブストーリーは日常を描いている作品が多いから、言葉を新たに作ることはあまりなくて、そういう意味ではラブストーリーのほうが生活に近いのかも知れないね。

局長:このセリフの女心がわからないとかって、ないですか(笑)?

菊地さん:もうね、そんなのばっかり(笑)。1回だけね、ジェーン・オースティンっていうイギリスの19世紀の作家の名作で『いつか晴れた日に(原題:Sense and Sensibility)』っていうタイトルがあってね。何を間違えたか、僕に依頼がきたの。イギリスの18世紀か19世紀かを舞台にしていて、主人公が三姉妹。それに、男が一人。三姉妹だから、僕には女性皆同じ言葉になっちゃうわけ。でも、3人ともキャラクターが違うから、それじゃ本当はだめなわけで、一人ひとりしゃべり方も違わなくちゃいけない。男だったら、3人出てきたら3人全部違う言葉を使えるだけど、残念ながら、三姉妹はわからない(笑)!

局長:たしかにそうですよね。

菊地さん:逆に女性の翻訳家だったら、男3人皆同じような言葉になっちゃうんだよね。

ごはん:難しい。

菊地さん:日本語は特にそういうところがあって、主語も日本語は山ほどあるでしょ。英語は全部“I(アイ)”って言うけど、日本語は“私”“僕”“俺”って、全部雰囲気で変えていかなきゃいけないから、それは英語だけ読んでもわからない。“猿の惑星”の時は、この猿のIは、“俺”なのか“僕”なのか、“私”なのかって、猿の顔を見ながらすごく悩みました(笑)。

一同:あははは(笑)。

ごはん:そういう時は、映画制作会社の方と話し合ったりせず、翻訳家の方が決めるんですか?

菊地さん:とりあえずはね。でもそれを観て、「これはこうじゃないですか」っていうのが出てくれば、また考えるけど、基本は翻訳者が決める。

一同:へ〜。

局長:ちょっと演出家の要素が必要ですね。

菊地さん:ハハハハ。でも逆にいうと、その雰囲気を読み取ることだよね。

局長:となると、どっちの文化もわかってないと訳せないですよね?

菊地さん:うん。翻訳者っていうのは、例えばアメリカと日本があって、間に橋があるとすると、そのどこに立っているか、つまり橋の真ん中なのか、アメリカ側なのか、日本側なのかによって訳し方が全然変わってくるわけ。橋の真ん中に立っているっていうのはあんまりなくて、実はどっちかに立ってる。今は日本と外国のギャップがすごく少なくなってきて、いろんなものが大体わかる。だけど、例えば“ルートビア”って、って日本で聞くとビールかなって思うけど、向こうだと子ども向けの炭酸飲料なんだよね。で、その時にどう訳すか。カタカナでそのまま“ルートビア”って訳すと自分勝手になっちゃうし、固有名詞だけじゃないけど、そういうことって年中あって、そのたびに悩むわけだよ。でも、その時点で日本人にはわからないかも知れないけど、とりあえず輸入する。輸入することに意味がある。
例えばね、『歴史は夜作られる』っていう名作があって、『タイタニック』みたいな話なんだけど、アメリカからフランスに初航海をする船上の物語で、主人公が名シェフなわけ。この人の得意料理がブイヤベースなんだけど、この映画が公開された時代(1937年公開)に、誰もブイヤベースなんて知らないんだよね。これは清水俊二先生が翻訳したんだけど、先生は“ブイヤベース”ってそのまま翻訳したの。でも映画で「あ~、こういうのなんだ」って皆が観て、ブイヤベースが有名になったの

ごはん:そこからなんですね。

菊地さん:だから映画は文化を輸入するっていう役割がある。

 

今回の記事担当:らいらい
■取材しての感想
いつも洋画を観る時は字幕派で、翻訳家の方ってすごいなと漠然と感じていましたが、菊地さんのお話を聞いて本当に様々な試行錯誤をして、文字をあててるんだなと思いました。貴重な裏側のお話が聞けてとても楽しかったです。ありがとうございました。

取材日:2018年7月6日

知って得したと思えるお話がたくさん飛び出し、私達は「へ〜」「なるほど」の連発でした(笑)。次回も映画ファン必見のお話がギッシリです!→【後編を読む】

 

AC クリエイト株式会社

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映画『十年 Ten Years Japan』杉咲花/太賀/川口覚/池脇千鶴/國村隼

映画業界人インタビューVol.8株式会社フリーストーンプロダクションズ 代表取締役 高松美由紀さん(海外セールス&宣伝)【後編】

海外セールスをやりたいなら、就職先は日本だけじゃない

サン:今までで一番楽しかったのはどんなお仕事でしたか?

高松さん:全部楽しいんですよ。だから何とも言えないですけど…。映画の宣伝だと、『あん』っていう河瀨直美監督の、樹木希林さんと永瀬正敏さんを起用して撮られた映画があって、宣伝的にもすごく転機になったし、あの作品に携わったことで、 “宣伝でカンヌに行く作品を手掛ける”っていうことが、会社の目標になりました。私達が手掛ける作品をレッドカーペットにのせるっていうのが目標だったんですけど、やっぱり河瀨さんの作品ということもあって、カンヌに行かせていただいて、樹木希林さんのような素晴らしい女優さんにいろいろ助けていただいて、ものすごく勉強になりました。興行収入1億円いったら御の字だねって言われていたのが、7億以上までいったので、そういう点でも結果が出せました。河瀨さんのような、世界の舞台で百戦錬磨に働いて、自分の好きなものを追求して、身を削っってエネルギーを注げる環境を作っている女性を目の当たりにして、すごく感激しました。そういう意味で映画って優劣はないですけど、映画祭の頂点であるカンヌ国際映画祭を経験できているのは、すごく大きかったです。あとセールスで言うと、TBSに入って1年目に、『NANA』という作品をアジアで公開させた時に、香港や韓国でもプレミアをやって、現地でレッドカーペットを敷いて、現地のメディアの取材も受けてっていう仕事をやったんです。現地の配給会社とコラボレーションして、ちゃんとお金をかけてプロモーションしたっていう経験のなかで、すごく大事なことを叩き込まれたなって。血尿が出たんですけどね(笑)。売るだけじゃなく、権利を管理するだけでもなく、海外の人と一緒に「いかに映画を当てるか」というローカライゼーションに取り組むっていう点で、いろいろな段取りで涙が出るくらい交渉して、仕事の難しさ、海外の方とのやりとりの難しさとかを目の当たりにしました。ただ、それがあったから、今回『十年 Ten Years Japan』っていう映画が実現できたんです。この作品に関わっているメンバーには当時出会った香港のメンバーもいて、それこそ香港のメンターみたいな方とも、その頃からずっと同じ業界でお仕事ができているっていうのは、すごくありがたいなと思います。

局長:本当にすごいですね!やっぱりいろんな国の方とそこまでの関係を築くには英語がかなり話せないとダメですよね?

高松さん:そうですね。でも万国共通で英語は必要なんですけど、それ以前に、たぶんキャラクターじゃないですかね(笑)?物怖じせずに、「これは嫌だ」「これはこうしたい」とはっきり言える人が強いですよね。私とかはまだ全然弱いですけど、こっちの要求を聞いてもらうための交渉をしつつ、向こうの意見も聞くっていう交渉力は、たぶん海外の方と話して培われたのかなって思います。

サン:では、学生の頃にしていて今の仕事に役に立っていることはありますか?

高松さん:そうですね。いろいろな言語を勉強するようにしてました。英語だけでなく、スペイン語もそうなんですけど、やっぱり相手が自分の国の言葉をしゃべってくれると、ちょっと安心するじゃないですか。だからそういうのもお返しとして、ちょっとでも言語ができるといいなと思って、機会があれば言語をまめに勉強するようにしています。

サン:それは高校生の頃からですか?

高松さん:そうなんですよ。親に言われたんですけど、高校生の時に、本屋さんとかに行っても、私一人だけ英語でしゃべってたらしいです(笑)。覚えてないんですけど。

サン・局長:え〜!

高松さん:完全におかしいですよね。塾にも行ってましたが、高校3年生の時なんかは、授業を抜けてアメリカ大使館とかにも行ってました。図書館とかがあったので、本を見たり、留学生との交流会に積極的に参加したりっていうのは受験勉強の代わりにずっとしてました。

局長:常に、“思ったらすぐ行動!”なんですね。学生の頃にアルバイトはされてましたか?

高松さん:アメリカ留学時に、日本料理屋さんで働いてたんですけど、ボストンだったので、ミック・ジャガーやアントニオ猪木さんとかが来てましたよ。

サン・局長:めっちゃ高級店(笑)!

高松さん:あと小さい大学だったんですけど、寮長をやってました。外国人初の寮長だったらしくて、言語の問題とか大丈夫なのかなっていうのはあったんですけど、酔っぱらって吐いた人の後始末をしたり、AEDの使い方を学んだり、夏に寮長チームが集まって合宿に行ったり。それで寮費がタダになったりして。寮では毎週末パーティーがあって、非常ベルが鳴って皆外に出されるんですけど、毎回それを写真に撮ったり、かなりいい加減にやってました(笑)。

サン・局長:楽しそう(笑)。

高松さん:だから学生のうちは、ほんとに好きなことやったほうがいいと思いますよ。

局長:考えるより行動ですね。

高松さん:そう、考えるより行動です。

サン:私はやる前に考えてしまうタイプなので、挑戦していける人が羨ましいです。

高松さん:挑戦とは思ってないんですよ、私とかも。選択肢が自分の中にあまりなくて、逆に悩んでる方っていろいろ選択肢が見えてるから悩めるんだと思うんですね。私の場合は選択肢が二択しかない。だから、AかBかに向かって突っ込んでいって、ドロまみれになることもある(笑)

局長:たぶん目的があって、そこにたどり着くまでに何回失敗するかだけの話で、早く正解にたどり着ければラッキーけど、失敗を選び続けても、最終的にたどり着ければ良いんですよね。とりあえず数こなすっていうかね。

高松さん:数をこなすと選択の仕方も磨かれてくるから、こっちで失敗したから、今度はこっちかなみたいに、選択の精度が高まってきますよね。

サン:失敗したくないから、挑戦するのもなるべく効率よく目的にたどり着くようにと思っていたら、結局すごく遠回りをしちゃったり、最初からあっちに突き進んでおけば良かったなって思うことは結構あります。

高松さん:学生の方に今私が言えることって、オールマイティーじゃなくても良いと思うんですよ。失敗しても、やったらやった分だけ、得意不得意って見えてくるんですね。得意なところは集中的に伸ばしたら良いし、不得意なところはそれを得意な人を自分の仲間につけるっていうのはすごく大事です。

局長:もし日本で海外セールスのお仕事に就くとしたら、どんな方法がありますか?

高松さん:うち以外にもセールスカンパニーはいくつかあるし、配給会社の国際部に入るとか、海外のセールスカンパニーに入るっていうのも全然ありだと思うんですよね。是枝監督、河瀨監督、黒沢清監督などの作品って、日本のセールスカンパニーでは扱ってなくて、フランスの会社が全部海外の権利を持っていっちゃうんですよ。そういう会社で人脈だったり、映画業界のビジネスルートをきっちり持っているところで勉強して、日本に戻ってくるっていうのもありかもしれません。

局長:日本の映画は日本の会社が売るってわけじゃないんですね。

高松さん:そうなんです。映画は国籍があるようでないので、就職先も日本にこだわらなくても良いのかなと。もともと映画は海外国内関係なく楽しみますよね。なのに就職先が日本だけっていう考え方自体がおかしくて、視野を広げるほうが道は開けると思います。

局長:あと海外セールスを仕事にするなら、こういう性格、こういう人が向いてるというポイントはありますか?

高松さん:出張が多いので、体力勝負というのがまず一つ。あと、セールスって契約とかお金の計算とかもやらなきゃいけないので、緻密な部分と、大胆に動いて判断するっていう二面性があるんです。その場で金額を聞いて、そのままシェイクハンド(契約締結)ってこともあるんですよ。カンヌでも、現地で盛り上がって、「この映画を買います」って言ってくれる人がいたら、セールスカンパニーはその人を捕まえたいがために、契約書を明日準備するんじゃなくて、その場にある紙ナプキンに作品名と日にちとサインを書いて、相手にもそこにサインをもらうっていうくらいの瞬発力が必要だったりします。そういう大胆さを持っている人のほうが、成功しやすいというか、楽しめるんじゃないかと思いますね

サン:私は今大学三年生で、就職先としては映画業界にも興味があるんですけど、新卒は募集自体が少なくて、でも興味がある人は多くて、狭き門になっていて。英文学科で英語にも興味があるので、海外も選択肢としてはあるのかなって。

高松さん:絶対あると思います。映画業界って、すごく閉塞してるんですよね。さっき言ったみたいに縁故じゃなきゃ入りづらいとか、中途採用しかないとか。それって結構映画業界の怠慢で、忙し過ぎて人を育てられないんですよ。だから新卒から入れちゃうと、会社の負担になっちゃうんです。映画の仕事って、なんだかんだですごく感覚的なところ、クリエイティブなセンスが重要だったりするので、そういう意味で一回社会人を経験して、人間の幅が広がっている人のほうが、映画しか知らない!という人よりも我々映画業界の人は興味があります。だから違うフィールドで勉強してから映画業界に入るっていうのはアリだと思います。

局長:感覚が違う方とか、新しい風を求める風潮もありますよね。キャラがおもしろいだけで重宝される場合もありますしね(笑)。

高松さん:そう!個性上等なんですよ。

サン:では最後に、好きな映画ベストワンは何ですか?

高松さん:ベストワンか。難しいですが、『クレイマー、クレイマー』かな。ダスティン・ホフマンが主演で、メリル・ストリープと共演しているんですけど、若い男女が離婚して、シングルファーザーになった主人公が子どもを育てていくっていう、ストーリー自体はそんなに起伏がないんですけどね。役者さんの演技だったり、すべてが胸に響くんです。あと『存在の耐えられない軽さ』は素晴らしい映画です。ジュリエット・ビノシュとダニエル・デイ=ルイスが主演なんですけど、それも役者さんが素晴らしくて、総合芸術としてとてもバランスが取れていて、そういう映画を観ると、気持ちが良いなと思います。

サン・局長:ありがとうございました!

今回の記事担当:サン
■取材しての感想
高松さんの行動力溢れるパワフルなエピソードをたくさん聞くことができ、楽しかったです!自分も負けていられないなと感じました(笑)。
これから就職活動をする上で、こだわりすぎないこと、選択肢を広く持つことというお話を聞けたので、どんどん自分からアクションを起こして、ぶつかっていけるようになりたいなあと思いました。がんばります!

取材日:2018年8月3日

→【前編に戻る】

★フリーストーンプロダクションズが企画、製作から携わり、配給・宣伝する作品

『十年 Ten Years Japan』

映画『十年 Ten Years Japan』杉咲花/太賀/川口覚/池脇千鶴/國村隼2018年11月3日より全国劇場公開
公式サイト
エグゼクティブ・プロデューサー:是枝裕和
監督・脚本:早川千絵、木下雄介、津野愛、藤村明世、石川慶
出演:杉咲花/太賀/川口覚/池脇千鶴/國村隼
配給:フリーストーン

香港で社会現象となったオムニバス映画『十年』をもとにした、“十年 Ten Years International Project”の日本版。日本、タイ、台湾、各国5名の新鋭映像作家が独自の目線で10年後の社会、人間を描く国際共同プロジェクト。『万引き家族』で、日本人監督として史上4人目、21年ぶりのパルム・ドールを受賞した是枝裕和監督が、初めてオムニバス映画の総合監修を務める。
©2018 “Ten Years Japan” Film Partners

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映画『フィフティ・シェイズ・フリード』ダコタ・ジョンソン/ジェイミー・ドーナン

映画業界人インタビューVol.8株式会社フリーストーンプロダクションズ 代表取締役 高松美由紀さん(海外セールス&宣伝)【前編】

【映画業界の方にインタビュー】第8弾は、エージェントのサンが担当。今回も2回に渡ってお届けします。

留学中に大好きな日本人監督の作品が観られなくて、今の仕事を志した

サン:海外セールスのお仕事の具体的な内容を教えてください。

高松さん:簡潔にいうと、日本映画を海外に広める仕事なんですが、世間一般的には、弊社はセールスカンパニーって言われる会社になります。日本では、セールスカンパニーっていう名称はあまり広まってはいないんですけど、海外では、映画業界の中で一番重要なポジションを占めていて、彼らがいなければ、映画は世界に配給されることもないですし、映画祭に出品することもできません。そういう意味では、なぜ日本ではセールスカンパニーがそれほど大々的にビジネスとして成り立たないんだろうって、不思議でしょうがないのですが、それがきっかけで会社を作りました。

局長:確かに日本では、セールスカンパニーって言われる会社はあまり表に出てきていないですね。

高松さん:そうなんですよ、それこそ是枝裕和監督、河瀨直美監督、北野武監督、黒沢清監督など、名だたる監督がいらっしゃるなか、昔は海外ではそういう日本映画へのアクセスが無かったんです。私はもともと伊丹十三さんの作品がすごく好きなんですが、『たんぽぽ』以外は普通のDVDショップ等でDVDを見たことがなく、海外留学をしていた時は最新の日本映画なども観られなかったんですよ。アメリカの片田舎には全然情報が入ってこなくて、日本映画を海外に出していくっていう仕事をやりたいなと思いました。海外の経験を日本に持ってきたという形です。

局長:いつ頃からいつ頃まで留学されてたんですか?

高松さん:高校を卒業して2週間後にはもう海外に渡って、語学学校を経て大学に行ったんですけど、その間にもアメリカからスペインやイギリスへ留学したり、留学システムにポーンと入ったので、寄り道して合計5年くらいいました。

局長:留学を決めたのは、何がきっかけだったんですか?

高松さん:ベトナムのベトちゃんとドクちゃんっていう、枯葉剤の影響で、身体がくっついたまま生まれてきた双子がいて、彼らが成長するにあたり、手術しなきゃいけなくなったんです。その手術ができる高度な技術を持っているのが日本の医療と言われており、確か日本とベトナムの医療機関の国交がちゃんと結ばれておらず、日本の医者が現地で施術できなかったんです。「なんじゃそりゃ!」と。それだけの問題で人の命が左右されるのかと思うと不思議な気がしていて、高校の頃に外務省に直接連絡して「おかしいと思います!」って訴えたことがあります。そこから、国連の職員になったら、そういうことが変えられるのかなと思って、高校の頃からはずっとアメリカに行きたいなとは思っていました。映画とは全然関係ない仕事を最初はしたいと思ってたんです。

局長:でもやっぱり日本と海外を繋ぐっていうところが、最初からあったんですね。

高松さん:そうですね。大学を卒業して、大学院のクラスを取っていた時に、学校帰りにボストンの小さな映画館で黒澤明監督の『羅生門』を観たんですね。周りのアメリカ人がすごく喜んで感動している姿を見て、「ああ、国境ってこんな風にすぐ超えられるんだ」って思って、映画の仕事をしようとすぐ切り替えて、東京FMが出版していた、エンタメ業界の名簿本を親から送ってもらいました。当時は個人情報の扱いも緩かったので(笑)。

局長:そうそう。企業がずらっと載った本、昔は売ってましたね!

高松さん:今となっては…なんですけど、その本に載っている映画業界の企業を一から全部あたりました。

局長:すごーい!

高松さん:留学中だったので、日本の就職戦線を全く知らないまま、アポなしで20枚くらいの履歴書持って、神戸の実家から帰国早々新幹線に乗って、全部映画会社を回ったんです。

サン:すごい…!

高松さん:その時に出会った、ある会社の人事の方に、「映画業界に入るんだったら、末端の宣伝を勉強したほうが良いよ」って言われて、その日に神戸に戻ってすぐに宣伝会社を全部当たって、全滅して。その方に「映画業界って縁故が多いから、君みたいな若い子は入れないよ」とも言われて、もう一周したので無理かなと思いましたが、宣伝会社をもう一回あたって、それでも空きがなければ諦めようって連絡したら、たまたま一か所、「今日、実は退職願を出した人がいるから、来週会いに来てくれますか?」って言われたんです。それで次の週にまた新幹線に乗って、その宣伝会社に行って面接して、その翌週から働き始めたんです。

局長:ドラマチック!

高松さん:ほんとに右も左もわからない状況でしたが、今考えたらよくやったなって思います。

局長:でも何も知らなかったからこそ、逆に良かったのかも知れないですね。

高松さん:そうなんですよ!人の意見を純粋に聞いていたので、迷いはなかったです。宣伝会社の社長に「君はガンダムが好きか?」って聞かれて、「シャアが好きです」って言ったら、「じゃあ採用!」って。入ったらすぐにガンダムの宣伝が待っていたっていう(笑)。失うものがないから、できたのかも知れないですよね。

局長:じゃあ最初は宣伝だけをやってたんですね。

高松さん:そう、でもその頃もやっぱり将来的には海外セールスをやりたいと思っていたので、その後いろいろ宣伝をやらせて頂いてから何年後かに、ちょうどTBSさんが『世界の中心で、愛を叫ぶ』っていう映画で約75億円の興行収入を記録したんです。日本の映画界でも、ちょっとした激震が起こって、その辺りから、日本映画も海外で売れるんじゃないかという機運が生まれて、(TBSの)今までテレビ番組を売ってた部署に、映画を売るチームを特別編成することになって、そこに入らせて頂いて。宣伝をやっていたことは、セールスの仕事にもすごく役立ったし、就活の際に言われたアドバイスは本当だったなと思いました。

サン:「宣伝から入って」っていうところですね。

高松さん:そう、間違ってなかった。その経験があるので、うちのスタッフには必ず全員一度宣伝をやらせるんですよ。

局長:なるほど。『世界の中心で愛を叫ぶ』をきっかけに転職されて、海外セールスも手掛けるようになったんですね。

高松さん:そうですね。その頃ちょうど、いわゆるテレビ映画って言われる作品の全盛期だったんです。それこそ『NANA』『日本沈没』『木更津キャッツアイ』とか、テレビから派生した映画を、テレビ局がお金をかけて作って、それがアジアでどんどん売れていたんです。一年後くらいに、日テレさんが本格的に『デスノート』『20世紀少年』などをバンバン海外に売るという時期があったので、その頃が一番アジアで日本映画のバブルがありました。

局長:その頃から、他にも海外セールスをやっていた会社はあったんですか?

高松さん:ありました。海外セールスって、実はずっと昔からあるんですよ。ただ、大手の映画会社さんでは、国際部がその役目を担っていて、例えば東宝さんの国際部が『ゴジラ』の権利とか、黒澤明監督作品の権利とかを管理しているんです。TBSさんが民放で初めてカンヌ国際映画祭の展示会で単独のブースを立ち上げて、そこからどんどん、いろんな会社さん、テレビ局さんが単独ブースを出すようになって、自身の映画を売るっていう仕事が本格化してきたという感じです。

取材日:2018年8月3日

本当にすごい行動力で、たくさん刺激を頂きました。まだまだ、濃厚なお話を聞いています。ぜひ続きをお読みください。→【後編を読む】

★高松さんが宣伝担当の作品

『フィフティ・シェイズ・フリード』

映画『フィフティ・シェイズ・フリード』ダコタ・ジョンソン/ジェイミー・ドーナン

2018年10月5日より全国劇場公開
公式サイト
監督:ジェームズ・フォーリー
出演: ダコタ・ジョンソン/ジェイミー・ドーナン/エリック・ジョンソン/リタ・オラ/マーシャ・ゲイ・ハーデン
配給:東宝東和

全世界で累計発行部数1億冊を越え、世界中の女性を虜にしたE L ジェイムズのデビュー小説を映画化した、“フィフティ・シェイズ”シリーズの最終章。本作は北米を含む世界54地域で初登場1位を記録し、全世界シリーズ累計興収は13億1900万ドル(約1500億円=1ドル113円換算)という大記録を樹立。超豪華なセレブ生活のキラキラと、王道ラブストーリーの究極版が楽しめる。
©2017 UNIVERSAL STUDIOS

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映画業界人インタビューVol.7 ぴあフィルムフェスティバル(PFF) ディレクター 荒木啓子さん【後編】

皆と同じことをやってたら絶対ダメ

局長:今年の作品にトレンドを感じる部分はありましたか?

荒木さん:応募作品を拝見する過程で、今年はこういう題材が多いねっていうのはありますけど、トレンドになるほど力のある映画はなかなかありません。ヒットするものって一つ突出してるんですよ。極端に言えば、人と違うことをやらない限り、良いものは生まれません。皆と同じことをやってたら絶対ダメ。どんな世界でもダメ。あ、それは過去の名作の名シーンをコピーしちゃダメとかのレベルの話ではないですよ。コピーは創作の基本ですからね。自分にしかできないことをやる、ってことです。そのことを、どうしてちゃんと皆はっきり認識してないのかなって思います。誰もが褒めるものは、創作においては、誰もがどうでもいいと思っているのと同義語なんですよ。それは本当に確かなことなので、皆さんも誰もが良いってものは、意識的に避けたほうが良いですよ。人生の毒になります(笑)。

局長:深い。

らいらい:では学生の頃にやっていて、今仕事に役立っている経験はありますか?

荒木さん:何もないですね。というのも、基本的に0から何かを作らなきゃいけない仕事なので、毎日毎日考えなきゃいけいないことがあって、過去のことで役に立つことはなくなっていくんですよ。常に何かを作るというのはそういうことで、映画監督も同じだと思います。毎日料理を作っていたら段取りがうまくなるとか、カンが育つとか、そういう慣れはあると思いますが、構築するってことに関しては、学生時代にこれをやっとけばということはないですね。ただ、今の学生ってがんじがらめじゃないですか。出欠や課題やカリキュラムや、息つく間がない。ただ学割があるとか、友達が見つけやすいとかそのくらいじゃないですか、学生の利点。本当に気の毒だと思います。例えば、入選した大学生からの「講義を抜けられないから出れません」とかの言葉に触れると、今の学生は全然自由じゃないと思うし、学生を自由にさせない空気がありますよね。

ミミミ:その言葉に救われます(笑)。

映画業界の方にインタビュー:ぴあフィルムフェスティバル(PFF) ディレクター 荒木啓子さん荒木さん:学生だからこそできることって言っても、現実的に日本ではレンジが狭いから、世界との競争力がない。あまりにも常識が違うから、世界に出た時に勝負ができない。そこの危機感を持ったほうが良いと思います。一体自分はどこの分野でどんな生活がしたいのかっていうイメージを独自に描いていくためにも、映画はたくさん観たほうが良いです。映画って、世界の状況がかなりダイレクトに伝わるから、将来官僚になるような学生は年間100本映画を観なくちゃいけないってなればいいと思ってます(笑)。想像力がない人はせめて映画を観ないとって。

らいらい:このお仕事は続けたいと思いますか?

荒木さん:続けたいっていうのはないですね。でも、「今回これがやれなかったから、次これをやらなくちゃ」って思っているあいだは続けていると思います。PFFという映画祭は「続ける」ってことが使命ですが、PFFディレクターという仕事は、続けることが目的じゃない。やりたいこととか、アイデアがないのに、このポジションにいたらすごく迷惑じゃないですか。あ、話変わりますが、そういう状況でも続ける上司のために、会社の人間関係で悩んでるとか、学校の人間関係で悩んでるとか、そんな悩みはすぐ捨てたほうが良いです。逃げればいいんだから。

らいらい:やりたいことをやるべき?

第40回ぴあフィルムフェスティバル(PFF)最終審査員:佐藤公美/大九明子/佐藤信介/冨永昌敬/生田斗真

荒木さん:そう。絶対理解者がいるから。あらゆる人が“嫌なことを我慢しない”って決めた時に、そこにちゃんと自分の理想があれば、世の中はダメにならないと思ってます。理想がないから、こうなってる。

ミミミ:今まで出会った方で印象に残っている方はいますか?ずっとその方の言葉が残っているとか、ふとした時に言葉を思い出すとか?

荒木さん:ホウ・シャオシェンっていう台湾の巨匠がいて、『悲情城市』という映画があるんです。ぴあも制作に一部関わっている作品です。その作品のアフタートークでのホウ・シャオシェンの話がすごく素晴らしくて。そこに一つの物語ができあがっているというか、それを聞いた時に映画監督ってすごいなと思いました。監督は映画を作るだけで充分。さらに話さなくてもいいじゃないか、という方もおられますが、さらに話せるとどんなに素晴らしいかって言い続けてます。映画監督って素晴らしい人間で、並外れてるっていうことを、全身で表現する人であって欲しい。ホウ・シャオシェンはそれをすごく具体的に見せてくれたかなと思います。

 

今回の記事担当:らいらい
■取材しての感想
とてもカッコ良い女性で、お話していても興味深いお話ばかりでした。ぴあフィルムフェスティバル(PFF)もさまざまな視点で楽しめそうです。自分の将来についても考えさせられました。荒木さんのようにバリバリ仕事がこなせるような女性になりたいです!!貴重なお時間をありがとうございました!

取材日:2018年7月18日

【前編に戻る】

第40回ぴあフィルムフェスティバル(PFF)

★ 第40回ぴあフィルムフェスティバル(PFF)

会期:2018年9月8日(土)~22日(土)※月曜休館
会場:国立映画アーカイブ→こちら
公式サイト 
学生当日券は500円!

■今までの主なPFFアワード入選監督
黒沢清、園子温、成島出、塚本晋也、橋口亮輔、中村義洋、佐藤信介、熊切和嘉、李相日、石井裕也など

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学生映画宣伝局:2018プロジェクト打合せ

学生が主役のイベントを実施します!

実は、今年夏から秋に向けて実施のつもりで、この春から企画を練ってきましたが、いろいろな壁にぶつかり、「このままではいかん!」ということで、当初の内容からガラッと変えて、原点回帰し、イベントを実施することに決めました!

詳細はこれから急ピッチで決めて、準備を進めていきますが、イベント名や内容、日程、場所などは追って、随時情報を発信していきます。

ぜひ、応援よろしくお願いします!

学生映画宣伝局:2018プロジェクト打合せ

たまたま女子ばっかり(笑)。このプロジェクトには他に2名のエージェントがいます。


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第40回ぴあフィルムフェスティバル(PFF)最終審査員:佐藤公美/大九明子/佐藤信介/冨永昌敬/生田斗真

映画業界人インタビューVol.7 ぴあフィルムフェスティバル(PFF) ディレクター 荒木啓子さん【前編】

【映画業界の方にインタビュー】第7弾は、エージェントのらいらいと、ミミミが担当します。今回も2回に渡ってお届けします。

目標は、満員電車に乗らなくて良い生活(笑)

ミミミ:この業界に入ろうと思ったきっかけと、どういう経緯で入られたのかを教えてください。

荒木さん:ある女性の映画プロデューサーから、女性だけで映画を作りたいので、アシスタントプロデューサーになってくれないかと言われたんです。で、「良いですよ」って。その仕事をやっている時に、映画の現場に来た方が、PFFの方達とすごく親しくって、なぜだか「絶対PFFに向いてるから、紹介するから会いに行け」って言われたんです。それまで、ぴあフィルムフェスティバルに熱心に通っていたわけではありませんでしたが、好きな監督の石井聰亙(現在の名称:石井岳龍)って確かPFF出身だったなと思って、彼に会えるかもってことで。ってのは冗談です(笑)。

一同:ハハハハ。

荒木さん:それで会いに行ったら、一緒に仕事をやりましょうという話になって、2年後にディレクターになりませんかと言われて、今日に至ります。ディレクターというのは映画祭の役職の専門用語で、やっていることはプロデューサーなんです。企画運営して、構築していくっていう。完成形をイメージして具体的にしていくっていう仕事ですよね。

局長:こういう映画祭の仕事が最初からしたいという若者がいた場合、そこに直接入るって方法はあるんですか?

荒木さん:どんな仕事も入りたい人はすぐ入れると思いますよ。別に全然敷居は高くないと思います。残念ながら衰退産業ですから(笑)。

ミミミ:ビッグネームになるかは置いておいてってことですよね?

荒木さん:というか、それが想像した仕事と同じかどうか。自分に向いた仕事かどうかっていうのはすごくあると思いますけどね。仕事内容の具体的なイメージがないでしょ?

ミミミ:確かに。

荒木さん:映画の仕事をしたいって言ったときに、何がしたいのかって実はよくわかってなかったりするでしょ(笑)?何がしたいですか?

らいらい:私は映画宣伝がしたいと思っているんですけど。

荒木さん:映画宣伝ね、本当に人がいないから、今日からでも仕事はありますよ。

らいらい:ほんとですか!?

荒木さん:いっくらでもありますよ。それで食べていけるかは置いておいて、今日からでも手伝ってくださいっていう人はいっぱいいます。って、今日はそんなインタビューじゃないですね(笑)。

一同:(笑)。

ミミミ:アシスタントプロデューサーをやっていらっしゃった頃は、プロデューサーを目指してましたか?

荒木さん:いいえ(笑)。私は求められる所には断らず行くんです。知らない世界だし、誰かの助けになるならやってみよっかなと思って、入った感じです。

ミミミ:気の向くままという感じだったんですね(笑)。当時、何か目標はありましたか?

荒木さん:目標はありましたよ。満員電車に乗らなくて良い生活(笑)。

局長:そこは大事ですね(笑)。

一同:(笑)。

第40回ぴあフィルムフェスティバル(PFF)最終審査員:佐藤公美/大九明子/佐藤信介/冨永昌敬/生田斗真

第40回ぴあフィルムフェスティバル(PFF)最終審査員:佐藤公美/大九明子/佐藤信介/冨永昌敬/生田斗真

局長:実際にこのPFFで荒木さんがやってらっしゃるお仕事の内容って、ざっくり言うとどんなことなのでしょうか?

荒木さん:すべてです(笑)。ざっくり言うと、PFFはどうあるべきか、そのために何をするかを考えて、実行することですね。

局長:今回で40回目とのことですが、変化したことはありますか?

荒木さん:変化っていうのは、時代や社会状況と共に起きることなので、自ら変化させようって思うのではなく、今この時にはこれが必要だっていう風にやっていくことだと思います。たぶん、意図的に今年はこうだからこうしましょうってものではなくて、10年くらい前を振り返れば、変化がわかる、という感じですね。映画ってその時代に根ざしてないと全く魅力が無くて。でもそれを超えて、強い力を持つものだけが歴史的に残るわけで、私達が欲しいのは、普遍的な力を持つ映画なんですけど、そういう映画ってどんなものなのかなって考えながら、同時に今しかできないことは何なのか、今必要なことは何なのかを考えていきます。PFFは自主映画のために始まったんですが、昔は映研(映画研究会)っていうのがあったんですよ。噂によると、映画研究会は、大学、高校、中学にもあったんですが、60年代から80年代くらいまでは、映画を作ることは一つの活動としてすごくかっこ良かったんでしょうね。だから、皆8ミリフィルムで映画を作ろうとしていたわけで、あらゆる大学に、映画を作る、観る、あるいは上映するっていう映画研究会が山のようにあった中で、天才的って言われる人達が出てきたんです。そういう時代には「映画監督」はもう、かつてのように映画会社での雇用はなくなっていた、つまり「職業」としての保証はないのに、映画を作ることに夢中になっていた人がたくさんいました。ぴあという会社は、そういう映画研究会にいた大学生5人が作ったんです。

一同:そうなんですか!

荒木さん:そうなんですよ。彼等は自分達も映研で映画監督を目指してたけど、どうやらあまり才能がないらしいということで…(笑)。だけど、映画がすごく好きで、毎日でも映画が観たいと思っていた時に、最初に東京中の映画と演劇とコンサートのスケジュールが載っている「ぴあ」という雑誌を作りました。想像するのは難しいと思いますが、当時はインターネットもなくて、新聞にすごく小さく、何の映画がどこでやっているかが載っているくらいで、あとは映画館に直接電話して聞くしかなかった時代です。その時に、「ぴあ」という雑誌が爆発的にヒットして、つまり、大学生起業家として成功して、このお金をどうしましょうっていった時に、映画祭をやりたいと思ったわけです。そこで自分達が天才だと思っている映画監督の8ミリフィルムで撮った映画を、映画館でちゃんと上映して、ちゃんとそれを多くの人に見せたいと考えて、ここからどんどんデビューしていって欲しいという映画祭を始めたんです。それが今も続いていて、最初のスピリッツは全く変わっていません。それを絶対にぶらさないで、いわゆる大成功している“スター・ウォーズ”のような映画も、無名の学生が作った映画も完全に平等で、映画は映画、映画を作る人は皆同じだっていうベースがあるんです。ベースが変わらないところが、PFFがこれだけ続いてるっていうことで、こんな映画祭は世界中どこを探してもありません。

 

今回の記事担当:ミミミ
■取材しての感想
PFFに去年一般審査員として参加してみて、商業映画じゃない映画でもこれだけ力があり、見応えがあるのかと感動したのは忘れられません。今回荒木さんに取材をして、ノミネート作品を全部観た時のあの感動は、PFFの方の熱い映画への思いや地道に丁寧に選考をしていくという手間のかかったものが、生み出している要因でもあったのかと、とても胸が熱くなりました。大学生が裸一貫から立ち上げた“ぴあ”という会社、PFFという映画祭がこうして今もなお映画制作に情熱を注ぐ若い人達に受け継がれているというのは、とても素晴らしいことだとも思いますし、これからもずっと続いていって欲しいと思いました。今回は「新人発掘」という視点での映画の話を聞けたことはとても興味深く、一つの経験にもなりました。荒木さん、たくさんの有意義なお話を聞かせてくださり、ありがとうございました。私も「満員電車に乗らない生活」目指したいです(笑)。

取材日:2018年7月18日

 

「ぴあ」創設のお話から、PFFの成り立ちまでお聞きして、映画を直接作るわけではなくても、映画に携わる道はいろいろあるのだなと思いました。とても豪快で明るいお話ぶりが印象的な荒木さん。後編も荒木さん節が炸裂です。→【後編を読む】

 

★ 第40回ぴあフィルムフェスティバル(PFF)★第40回ぴあフィルムフェスティバル(PFF)

会期:2018年9月8日(土)~22日(土)※月曜休館
会場:国立映画アーカイブ→こちら
公式サイト
学生当日券は500円!

■今までの主なPFFアワード入選監督
黒沢清、園子温、成島出、塚本晋也、橋口亮輔、中村義洋、佐藤信介、熊切和嘉、李相日、石井裕也など

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海外ドラマ『glee/グリー シーズン1』マシュー・モリソン/コーリー・モンテース/リー・ミッシェル/ジェーン・リンチ/ジェイマ・メイズ/ディアナ・アグロン

映画業界人インタビューVol.6 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン株式会社 マーケティング本部 山本一成さん【後編】

名だたる監督とすごく近い距離で仕事をしているという実感も

おこめとパン:今までのお仕事で一番楽しかった事は何ですか?

海外ドラマ『glee/グリー シーズン1』マシュー・モリソン/コーリー・モンテース/リー・ミッシェル/ジェーン・リンチ/ジェイマ・メイズ/ディアナ・アグロン

『glee/グリー』 全シーズン好評発売中&レンタル中 ©2011 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

山本さん:自分が担当したものでいうと『glee/グリー』かな。

一同:お〜〜!

山本さん:映画じゃなくてごめんなさい(笑)。以前は劇場公開後の新作も担当してたんですけど、海外ドラマ担当に変わった時、初めてに近い担当作品が『glee/グリー』だったんです。知識も経験もほとんど無いから、自分がどこまでチャレンジできるか、ずっと突き詰めながら取り組みました。当然、周囲の協力があったからこそ結果が残せたのだと思うんですけど、やっぱり思い出深い作品です。担当していて楽しかったし、今でも好きな海外ドラマに『glee/グリー』を挙げてくださる方も多いですし。

一同:確かに。

おこめとパン:では、今やっていらっしゃるお仕事全般的にいうと、どんなところにやりがいを感じますか?

山本さん:自分が携わったものが世の中にあって、それに対して良くも悪くも反応を見られることかな(笑)。そういう反応を少しでも良くしようと志して取り組むので、すごく良い反応があると、やって良かったって思います。

おこめとパン:反応を見るのって、ちょっと怖いと思う時もありませんか(笑)?

山本さん:アハハハ(笑)。ありますけど、だからこそ毎回自分の経験を思い出して、ちゃんとベストの環境を作ろうと考えられるんじゃないかなって思います。どんどん作品がリリースされるので、経験が積めるんですよ。ここは映画配給の方達と違うところだと思いますが、映画のDVDだと、毎月3作品というペースで同時進行していたり、海外ドラマでも、ちょっとタイトルを絞っても、1人で月2本を担当する状況もあります。

一同:大変そう。

海外ドラマ『ギフテッド 新世代X-MEN誕生』スティーヴン・モイヤー/エイミー・アッカー/ナタリー・アリン・リンド/パーシー・ハインズ・ホワイト/ショーン・ティール/ジェイミー・チャン/ブレア・レッドフォード/エマ・デュモン/コビー・ベル

海外ドラマ『ギフテッド 新世代X-MEN誕生』

山本さん:あとは、ホームエンターテイメントのおもしろさみたいなものはあります。特に外資系だと、世界各国の中で自分達のレベルをすごく意識できるんです。他の国の成績をシェアされるので、改めて日本ってすごいって思います。他国はほとんどDVDレンタルがなくなっていますが、日本にはまだあって、だからこそすごくおもしろい。あとは、企画を立てて、説明して、承認をもらってっていう、本国(アメリカ)の人達とのやりとりもすごくおもしろいです。それに海外ドラマって、本国のもとのビジュアルから、日本用のビジュアルに変えることが多いんですが、大物監督の作品は、承認をもらうために本人まで話が行くこともあるんです。自分で直接プレゼンをするわけではないですけど、直接やりとりをしているんだって感覚があります。最近だと、新しい“X-MEN”のテレビシリーズで『ギフテッド 新世代X-MEN誕生』という作品があるんですが、僕等がアメリカの本社に提出して、本社の人達がマーベル(“X-MEN”の著作元)にプレゼンして、承認をもらってくるんです。

一同:スゴい!!

海外ドラマ『X-ファイル 2018』ジリアン・アンダーソン

20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン最新作『X-ファイル 2018』

山本さん:それって、嬉しくないですか!スピルバーグが携わる作品なら、彼まで話が届くんです。“X-ファイル”だって、クリス・カーターまで話が行ったりね。そう思うと、なんだかすごく距離が近く感じるし、自分の存在がグローバルに感じますよね(笑)

おこめとパン:次に皆さんにお聞きしているのですが、それほど好きではない作品を担当される場合、どういう風にモチベーションを持っていきますか?

山本さん:難しいですよね。でも、好きになる努力はします。でも、一旦自分の中で好きじゃないと認めます。やっぱり、コンテンツホルダーにいて、作品に携わる立場としては、そこって必ずつきまとうところなんです。でも、何か好きになるポイントを1つだけでも見つけて、まずそれをもう1から100くらいの好きに変えていく。それは職種柄ではあるんですけど、いろんな違う要素を足して、なるべく自分も含め何万人という方が好きになるように仕上げるという感じですかね。あと、基本的に嫌いって言わないです(笑)。

局長:ですよね(笑)。

山本さん:だから、いろいろな方と話すと、「毎回良いって言ってるよね」って言われますけどね(笑)。でも、その時に、推しのポイントを明確にしておくと「ここがやばいんです」って言えますから。

TAKE:逆に、「なぜ自分は好きじゃないんだろう?」を突き詰めていくのもアリですよね?

山本さん:アリだと思います。ただ、そういう場合も必ず客観的になるように注意しています。主観で、強く周りを動かせる方ももちろんいますが、僕はそういう能力は長けていないと思うので(笑)。

一同:いやいや(笑)。

山本さん:毎回自分の頭の中でいろいろな方の考え方を想像するし、その作品を自分が気に入った時も同じです。「すごく好き!」って愛情が溢れすぎちゃうと、絶対空回りするんです。好きだからこそ見えない部分もできちゃうのが一番ダメなので、何度もいろいろやってきた経験上、俯瞰して見たほうが良いなって思ってやっています。

一同:なるほど。

TAKE:それでは、最後にずっと好きな映画ナンバーワンは何ですか?

山本さん:ナンバーワンは、『ノッキング・オン・ヘブンズ・ドア』です。男同士のロードムービーで、ドイツの映画なので文化の違いはありますが、自分としてはすごく感じることがありました。もっとわかりやすい作品でいえば、『君の名は。』にハマって、3回も観ちゃいました(笑)。スクリプトがしっかりしていて、自分が持ってないものに憧れるという感じで、音楽も良かったですしね。

一同:ありがとうございました!

今回の記事担当:おこめとパン
■取材しての感想
『THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから』の企画でお世話になった山本さんにインタビューさせて頂けたことが、すごく嬉しいです!企画中、迷っている私達にくださったご助言は、「こういう経験があったからなのか!」と感銘を受けるばかりでした。情熱を支える冷静さと、客観的に視点を変えることのできる姿勢はまさにプロフェッショナルです。何より、お仕事に対する自信がひしひしと伝わりました。単に「できる!」と思うのではなく、積み重ねてきた過程があってこそ自分を信じられる。それがすごく心強い存在になるんだと思いました。

取材日:2018年5月16日

【前編へ戻る】

 

★20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン 海外ドラマ最新作

海外ドラマ『X-ファイル 2018』デイビッド・ドゥカブニー/ジリアン・アンダーソン『X-ファイル 2018』
2018年7月18日よりDVD発売&レンタル中
公式サイト
製作総指揮:クリス・カーター
出演:デイビッド・ドゥカブニー/ジリアン・アンダーソン/ミッチ・ピレッジ
20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン

完全復活から2年。前作で世界記録を樹立した”X-ファイル”新シーズンが日本初上陸!FBI捜査官モルダーとスカリーが真実を求めて再び未解決事件に挑む、世界的メガヒット超常現象サスペンスの続編。
©2018 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

 

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映画業界の方にインタビュー:20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン株式会社 マーケティング本部 山本一成さん

映画業界人インタビューVol.6 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン株式会社 マーケティング本部 山本一成さん【前編】

【映画業界の方にインタビュー】第6弾も、エージェントのおこめとパン、TAKEが担当。2人とも『THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから』の課題で、山本さんにお世話になったメンバーです。今回も2回に渡ってお届けします。

英語は絶対勉強しておいたほうが良い

TAKE:この業界に入ろうと思ったきっかけ、どういう経緯で今のお仕事に就いたか教えてください。

山本さん:映画や海外ドラマが好きで、中学時代からレンタル屋でDVDを借りて観るのがとても好きでした。映画館が近くになかったので、なかなか行けなかったんですが、漠然と映画業界に対して憧れはありました。なのに、大学卒業後はその道に進まずに、金融を学んで、実は一回銀行員になったんです(笑)。

一同:えええ(笑)!?

山本さん:ただ、金融の勉強はしていましたが、実際に働いてみると、やりたいこととは違うなと、ちょっと戸惑いがあり、銀行を辞めて広告代理店に入りました。その時に、自分が本当は何がやりたいんだろうと考えるようになりました。中途採用の場合、特に弊社のような外資系の会社は、25歳以上しか応募ができないんですよね。前の仕事に不満があったわけじゃないんですが、25歳になった時にたまたま、もともと気になっていた映画業界を受けてみようと思って、挑戦してみたんです。広告代理店にいた時に販促に携わっていたこともあり、経験を活かせるかなと思い、DVDなどの販売促進チームに応募して、意外にも受かったので、今に至ります(笑)。

TAKE:撮るほうに、興味はありませんでしたか?

海外ドラマ『ギフテッド 新世代X-MEN誕生』スティーヴン・モイヤー/エイミー・アッカー/ナタリー・アリン・リンド/パーシー・ハインズ・ホワイト/ショーン・ティール/ジェイミー・チャン/ブレア・レッドフォード/エマ・デュモン/コビー・ベル

20世紀フォックス ホーム エンターテイメント最新作『ギフテッド 新世代X-MEN誕生』

山本さん:撮るほうにも興味はありましたけど、能力がないと自覚していました。代理店にいた時にCM等を作ったりして、クリエイティブで本当におもしろかったんですけど、圧倒的に敵わないと思いました。これからそういう勉強するって選択肢もあると思いますが、僕には考えられなくて。だから、自分に何ができるかと考えると、ここだったら活かせるかもって、それが今やっている仕事に就いた理由だったりします。今の僕にとっては、既にあるものをどういう風に人に受け入れてもらって、ヒットさせるかを考えるのがすごく合っているんです。海外から入ってきたコンテンツを、文化の違いなども考慮しながら、どういう風に日本で展開しようかと考えるのは、すごくおもしろいし、だから外資系企業が合っているんだと思います。

TAKE:では、学生の頃にやっていて今仕事で役に立っている事はありますか?学生のうちにやっておいたほうが良い事は何ですか?

山本さん:ずっと実家の飲食店を手伝っていたので、その流れで大学でも飲食店で働いてたんですけど、周囲の状況を把握するとか、お客様からクレームがあったらちゃんと謝るとか(笑)、そういう基本的な事はそこで学びましたサークルやゼミなどで、それぞれ役割分担して、組織的に運営するという経験も役に立ちました。当時、僕は広報として貢献することが多かったですね。

TAKE:当時からそういう分野に興味がおありだったんですね。

山本さん:そうですね。サークルやゼミでは、アルバイトの範囲ではなかなかできないことに取り組むなかで、今の仕事の基本を学べたと思います。

局長:突然すごく生々しいことを聞くんですが(苦笑)、外資系だとTOEICの点数がかなり高くないと入れないですよね?

山本さん:いろいろなパターンがあって、僕の場合はTOEICの点数はあまり高くなかったですし、ここに入社した時は、販促担当だったので英語はあまり使わなかったんです。英語力が必要なのは、マーケティングやリーガル、ファイナンスなど、本国側と確認をする人達ですね。マーケティングに異動した後は必要になったので、TOEICで何点採れとは言われましたけど、実際はTOEICの点数より、英語でコミュニケーションできるか否かだから。文章は、今ではいろいろなツールがあって、比較的対応しやすいんですけど、直接面と向かって話す時や、電話の場合は、いかに円滑にコミュニケーションできるかが本当に重要なので、英語は学生のうちに絶対勉強しておいたほうが良いと思います。僕も学生時代に短期間でも留学しておけば良かったなって思いますもん。あと、自分としてはマーケティングをもうちょっと勉強しておけば良かったなと思いました。どの学部にいても良いんですけど、マーケティングの基礎をある程度知っていれば、僕のような仕事にはすごく役に立つと思います。

今回の記事担当:TAKE
■取材しての感想
実はタイミングとしては、この回が私の初めてのインタビューでした。山本さんとは『THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから』の課題で以前にお会いしていましたが、今回のようにお話をゆっくり伺う機会は初めてでした。映画業界についてのたくさんのエピソードを紹介して頂き、改めて自分の好きなことをお仕事にするというのは幸せだなと感じました!!

取材日:2018年5月16日

 

『THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから』に取り組む機会を与えてくださった山本さん。いつも学生の意見を尊重し、優しく見守りながら、伸び伸びとやらせて頂きました。今回のお話からも学生時代の経験の大切さを示してくださったのがわかります。→【後編を読む】

★20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン 海外ドラマ最新作

海外ドラマ『ギフテッド 新世代X-MEN誕生』スティーヴン・モイヤー/エイミー・アッカー/ナタリー・アリン・リンド/パーシー・ハインズ・ホワイト/ショーン・ティール/ジェイミー・チャン/ブレア・レッドフォード/エマ・デュモン/コビー・ベル『ギフテッド 新世代X-MEN誕生』
2018年8月3日よりDVD発売&レンタル開始
公式サイト
製作総指揮:ブライアン・シンガー
出演:スティーヴン・モイヤー/エイミー・アッカー/ナタリー・アリン・リンド/パーシー・ハインズ・ホワイト
20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン

ウルヴァリン達、X-MENがいなくなった後の世界で、政府から迫害され、身を隠すミュータント達が奮闘するストーリー。一家が主人公という点でも、これまでの” X-MEN”シリーズと一線を画す。毎話、映画さながらのスケールで魅せる迫力のアクション大作。
©2018 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

 

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映画業界人インタビューVol.5 株式会社ゲオ メディア商品部 メディア営業企画課 松岡良房さん【後編】

どんな映画でも、それを好きな人はいるという観点で魅力探し

TAKE:今までした中で一番楽しい仕事は?ご自身の仕事のやりがいは何ですか?

松岡さん:映像ストアディレクターを務めさせて頂いた時が一番楽しかったです。これは、映画の価値を伝えることを目的に、弊社で一時的に作られたポジションでした。当時は観た映画のレコメンドを数多く手がけ、ノラノロシというWEB媒体で紹介、その作品を店頭で並べていました。記事を読んでくださった方がその映画を借りたくなるような仕組みができたので、今までで一番楽しかったですね。やりがいを感じるのは、地元の友人が「この間ゲオでレコメンドを見て商品を借りたよ」と言ってくれたりして、遠くてもこういうところで繋がっているんだなと実感する時です。これは全国チェーンだからこそ味わえる感覚だと思います。本社にいるとなかなか実感できない部分ですが、店舗のお客様は見てくれているのだなとやりがいを感じますGEO「ノラノロシ」コーナーWEBtop

おこめとパン:次に、他の方へのインタビューでもお聞きしている質問なのですが、ご自身が「あまり好きじゃないな」と思う作品を扱わなくてはいけない時、どういう風にモチベーションを保っているのでしょうか?

松岡さん:オン・オフじゃないですけど、例えば自分が好きな作品を観る時って、メモとか何もとらずに、本当に純粋に観ているんです。それ以外の映画に関しては、魅力を探しながら、「オススメするとしたら、どういう切り口が良いだろう?」って考えて観るようにしています。どんな映画でも、絶対に好きな人がいると思うので。

局長:観る前は期待していなかったのに、観たらすごくおもしろかった作品はありますか?

松岡さん:今日メモを持ってきたんですよ。(ぎっしり書かれたメモを取り出されて)

一同:すごい!!!

松岡さん:本当に定番ですけどイルミネーション・エンターテインメントの『SING/シング』とか。観たらめちゃくちゃおもしろくて。あとは弊社で先行レンタルをしている作品があって、吹き替えや字幕がまだついていない状態で作品選定をしたりするんですが、あまり情報がない作品だと、フラットな立場で何の偏見もなく観られるんですよね。そういう中にやっぱりおもしろい作品がありますね。

TAKE:では、ずっと好きな映画ベスト1は何ですか?

松岡さん:難しいな〜(笑)。年齢によって変わるのですが、『(500)日のサマー』が好きです。主人公トムと学生時代の自分を重ねて観て、印象に残っています。女性のことを見るとき、結局は男子目線で勝手にいろいろ決めつけていたことを教えてくれたのがこの映画ですね。「これは自分のことだ!!」と深く共感しました(笑)。

一同:ありがとうございました!

今回の記事担当:TAKE
【取材しての感想】
今回お会いした松岡さんは、映画愛に溢れた、観るスペシャリストだと感じました。自分が大好きなものだからこそ、常に映画のおもしろさを伝えようと考えてらっしゃるその姿は、今の私達に共通するものがあると思いました。また機会があればお話を伺いたいです!

取材日:2018年6月5日

【前編へ戻る】

 

★お知らせ

ゲオ店頭では、2018年8月31日(金)までの期間、『未来のミライ』の公開にあわせて、細田守監督が過去に影響を受けた映画や今まで制作した映画の参考となった作品を集めた「スタジオ地図推薦:夏に見るべき映画」コーナー を設置しています。
推薦作品の一覧はゲオオンラインにも掲載しています→こちら

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映画業界人インタビューVol.5 株式会社ゲオ メディア商品部 メディア営業企画課 松岡良房さん【前編】

【映画業界の方にインタビュー】第5弾は、エージェントのおこめとパン、TAKEが取材しました。今回も2回に渡ってお届けします。

アルバイト時代に社内のコンテストでグランプリを受賞して社員に!

TAKE:お仕事の具体的な内容を、簡単に教えてください。

松岡さん:主にレンタル映像、レンタルCD、レンタルブック、音楽などの新品中古商品のの売り場、販売促進に携わっています。店頭のプロモーションが中心です。

おこめとパン:店頭のプロモーションというのは具体的にどんなことをするのでしょうか?

松岡さん:時期に合わせてオススメの作品を選んで商品を陳列します。それに連動して、店内放送やWEBページの調整をしていきます。バイヤーさんが仕入れてきたものをどう売るかということを常日頃考えていますね。

局長:扱うジャンルが広いですよね。

松岡さん:そうですね。知識はある程度必要ですが、チームのフォローを受けながら業務を進めています。

おこめとパン:この業界に入ろうと思われたきっかけと、今のお仕事に就かれた経緯を教えて頂けますか?

松岡さん:僕はもともと、大学生の時にゲオで働いていて、映画をひたすら観て好きになりました。大学4年生の時に、一応は小売業界で内定を頂いていたのですが、あまり気が進まなくて(笑)、映画の仕事をしたいなあと思ったので、卒業した後2年間くらい、そのままフリーターとしてゲオでアルバイトをしていました。ゲオでは2012年度から年に1回、社員もアルバイトも全員対象の社内アイデアコンテストを実施しているのですが、当時お客さんに「あまり時間が無くて映画を観られないんだよね」というご意見を聞いていたこともあって、時間が短い映画を紹介する、“90分映画”というコーナー組のアイデアを出したんです。採用されるとは思っていなかったんですけど、たまたま最終選考までいって、実際に社長ともお話しする機会があったんです。社長を目の前にして、ずっと映画の話をバーッとしてしまったんですが、内容と映画への想いみたいなものが評価されたようで、グランプリ(最優秀賞)を頂きました。その時までは九州の店舗で働いていたのですが、「社員になってみないか?」と声をかけて頂いて、名古屋の本社で社員として働くことになりました。。

一同:シンデレラストーリー(笑)!

おこめとパン:では、学生の頃にやっていて、今のお仕事に役立っていることとか、映画業界を目指している私達のような学生が、学生のうちにやっておいたほうが良いことはありますか?

松岡さん:映画が本当に好きなら、絶対にたくさん観ておいたほうが良いと思います。僕はゲオで働いていたので、フリーターの頃は、年間500本くらい観ていましたね。

おこめとパン:えー!すごい…。

松岡さん:それでも社会人になって、会社の先輩に「お前の映画の知識なんて全然だぞ」とか、「こんな映画しか観てないのか」「これも知らないのか」という洗礼を浴びました(笑)。でも、映画の話ってどんな人にも共通でできると思うので、仮に映画業界に就職するのでなくても、観ていて絶対役に立つと思います

TAKE:確かに。

おこめとパン:映画を好きになるきっかけとなった作品はありますか?

松岡さん:高校生くらいから邦画が好きだったんですよ。詳しくなりたいとかは全く思わずに観ていたんですが、当時は邦画至上主義でしたね。洋画は、字幕と吹き替えで100%ニュアンスが違うけど、それに比べて邦画は日本語だから最強だと思っていました。でも、いざ洋画を観たらおもしろいなーって。親がすごく映画が好きで、子どもの頃に家で『ゴジラ』とかを観る環境もありました。ビョークを好きだった親の影響で、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』とかも観ましたね。あんな内容だとは知らずに(笑)。

局長:衝撃的な内容ですものね(笑)。

おこめとパン:学生でまだ映画に目覚めていない人だと、入口としてオススメの作品はありますか?

松岡さん:入口としてオススメは、弊社でもよく借りられている作品で、WEBで“おもしろい映画”って調べても出てくるような作品です。『ショーシャンクの空に』『バタフライ・エフェクト』、最近で言うと『ゴーン・ガール』とか。リリースされてから時間が経っても借りられているのは、そういう作品ですね。『ローマの休日』とかでも、(直近2カ月間の)年代別のレンタル実績で見ると若い方のほうが観ていたり、『ショーシャンクの空に』も若い方が多く観ています。名作と言われるものは、やっぱり何周も回って、観られているんだなと思います。あと、『マイ・インターン』は入口としてオススメです。男女の視点も入っているし、ラブストーリーっぽいけど、中身はハートフルなドラマなので鼻につかないというか。入口として観る映画で、嫌な気持ちになって欲しくないなと思うと、これは温かい映画で悪い人も出てこないんですよね。そこから次に、アン・ハサウェイの他の映画を観ていったり、派生していって欲しいなと思います。邦画は今だと、是枝監督の映画はぜひ観てほしいですね。カンヌ国際映画祭で受賞して話題にもなりましたしね。

今回の記事担当:おこめとパン
【取材しての感想】
終始笑いの絶えない楽しいインタビューでした!どんなに「自分には合わないかも」と思う食わず嫌いな映画でも、「うわ、気になる!」と変えてくださるのが松岡さんです。意識せずとも自然にお客様目線で、「こういうことを聞きたかった~」という気持ちでいっぱいになりました。もっともっと、松岡さんのオススメ映画をお聞きしたいです!ありがとうございました。

取材日:2018年6月5日

松岡さんは、毎月3企画×12ヶ月、作品でいうと年間36企画×100本にも及ぶ種類のコーナー組を考えたりすることもあったそうですよ。これは本当にたくさん映画を観ていてなんぼの世界ですが、大変だけれど、映画好きにはたまらないお仕事にも思えます。→【後編を読む】

 

★お知らせ

ゲオ店頭では、2018年8月31日(金)までの期間、『未来のミライ』の公開にあわせて、細田守監督が過去に影響を受けた映画や今まで制作した映画の参考となった作品を集めた「スタジオ地図推薦:夏に見るべき映画」コーナー を設置しています。
推薦作品の一覧はゲオオンラインにも掲載しています→こちら

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映画業界の方にインタビュー:株式会社TSUTAYA 映像レンタル 邦画MD 宮田武雄さんの好物をモチーフにしたイラスト

映画業界人インタビューVol.4 株式会社TSUTAYA 映像レンタル 邦画MD 宮田武雄さん【後編】

学生という敏感な時期にたくさんのものに触れて欲しい

おこめとパン:学生の頃にやっていて、今お仕事で役に立っていること、学生のうちにやっておいたほうが良いことはありますか?

宮田さん:たぶん、学生の最大の強みは“時間”だと思います。映画でも音楽でも良いんですけど、本当に自分が好きなことに時間を使って没頭できる時期だと思います。映画館に通い詰めても良いでしょうし、TSUTAYAでレンタルして映画を観まくるのも良いでしょうし。僕自身も学生時代からずっとある程度映画を観てきたストックをちょいちょい仕事に活かしている部分があります。だから学生の時期にたくさん映画を観てインプットしておくのは、絶対にやっておいたほうが良いと思います。あと、学生の頃って、やっぱり感受性も豊かなので「学生の頃にこの映画を観ていたら、今よりもっと衝撃を受けていただろうな」と思うことがあります。そういう作品を今の若い人達にぜひ観て欲しいなと思うので、敏感な時期にたくさんいろんなものに触れると良いと思います。

局長:TSUTAYAさんのお仕事では、旧作もすごく大事ですよね。

宮田さん:大事ですね。店頭に並んでいる作品量が膨大じゃないですか。お店のデータを見ると、昔の作品なのにずっと借りられているのもあれば、もう世間から忘れ去られちゃって、店頭からも無くなっちゃうような作品もあるんです。その違いって何なんだろうって考えていくのも、この仕事ですごくおもしろい部分です。

おこめとパン:ご自身が一番好きな映画、ベスト1は何ですか?

宮田さん:本当に難しい…。考え過ぎると答えが出ないので、条件反射的にパッと思い付いたものでいうと、『トレインスポッティング』が一番好きですね。

おこめとパン:お〜〜!

宮田さん:中学3年生くらいの時に友達に勧められて観たんですけど、映画を観た後で初めて原作小説やサントラに手を伸ばした作品です。原作も読んでみて、この本を映画化したダニー・ボイル監督の才能に衝撃を受けました。サントラも今でもよく聴いています。

おこめとパン:あと、最後にあまりモチベーションが上がらない作品に対してどう対処してらっしゃるのか、教えてください。

宮田さん:例えば先ほど『トレインスポッティング』が好きと言いましたが、これは誰かにとっての『トレインスポッティング』なんだと思ってやっています。どの作品にも良い部分があるのでその特長がより出るように心がけています。

おこめとパン:なるほど。ありがとうございました!

今回の記事担当:おこめとパン
【取材しての感想】
学生の中でも、「やりたいことが見つからない」と嘆く声をよく耳にします。たとえそうであっても、”やりたいこと”へのきっかけを選ぶのではなく、まず行動した結果として見つけられるのかも…と思いました。行動を起こして自分を理解する。その大切さを噛みしめるインタビューでした。宮田さん、ありがとうございました!!
P.S.宮田さんのお好きな、鯵のお寿司をモチーフにしたイラスト、描かせていただきました。

取材日:2018年5月16日

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同時レンタル可能枚数:3枚より ※枚数は店舗により異なります

内容:
1)店舗:TSUTAYA店舗でのDVD/Blu-rayが借り放題(新作・準新作除く)
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映画『ルームロンダリング』池田エライザ/渋川清彦/健太郎/光宗薫/オダギリジョー

映画業界人インタビューVol.4 株式会社TSUTAYA 映像レンタル 邦画MD 宮田武雄さん【前編】

【映画業界の方にインタビュー】第4弾は、エージェントのおこめとパンが単独で担当しました。2回に渡ってお届けします。

入社していろいろな仕事を経て、今の仕事のおもしろさに気付いた

おこめとパン:この業界に入ろうと思ったきっかけと、どういう経緯で今のお仕事に就かれたかお聞かせください。

宮田さん:子どもの頃から映画は好きだったんです。それこそTSUTAYAに行ったりしてたんですけど、あまり明確に「映画業界に絶対入るんだ!」とは考えていませんでした。新卒で入った会社も全然映画に関係のない会社で、営業職として入ったんですね。それで、1年半くらいして、転職をしようと思いまして。その会社がいやだった訳ではないんですけど、一人前になるのに10年くらいかかる業界だったんです。どの業界もそうかもしれないし、それはそれで素敵な業界なんだけど、10年かけて自分はこれをやりたいんだろうかと、ふと思いました。転職先を探していた時は、映画という括りより、新店インストラクターっていう部分を見て「なんかコレ、ちょっとおもしろそうだな」と思ったんです。 “新店インストラクター”っていうのは、例えばTSUTAYAの新しいお店が北海道、愛媛県にできますっていう時に、オープン直前1週間から2週間くらい前に現地に入るんです。何にもないガラーンとした店内に什器を組み立てて、商品を段ボールから開けて陳列してポップをつけて、いわゆるTSUTAYAをつくる。あとはアルバイトさんにレジを一から教えたりして、オープン日に去る。そのようなお仕事だということは後からわかったんですが(笑)。

一同:あはははは(笑)。

映画業界の方にインタビュー:株式会社TSUTAYA 映像レンタル 邦画MD 宮田武雄さんの好物をモチーフにしたイラスト

宮田さんの好きな食べ物をモチーフに、おこめとパンがイラストにしました。

宮田さん:教えることに携われたら良いなという切り口と、「映画も嫌いじゃないしな」くらいの感覚で、たまたまTSUTAYAに入ってみたら、実際はTSUTAYAでアルバイトをしたこともないし、レジの打ち方もわからないし、「何をアルバイトさんに教えるんだ?」という状態でした。もちろん、最初は先輩のインストラクターについていきながら、東京にいる時は自分も店舗の研修に行って、まず自らレジを打って接客や売り場もつくって覚えました。翌日には、さも元から知っているかのように昨日自分が教わったことを、他の人に教えるということを3年くらいやって、100店舗くらいは行きましたね。その後、実際に静岡と東京の店舗で店長をやったり、同時にバイヤーもやりました。その後、“Filmarks(フィルマークス)”という映画アプリのTSUTAYA側の窓口に携わって、ひょんなことから今のお仕事になりました。
当時はどちらかと言うとお店に自分が入って、売り場を作ったり、お店を経営する立場で数字を見たり、お客さんと接するなかで、仕掛けた企画が当たったおもしろさを感じたり、「コレ良かったけど、他にもっとないの?」と言われたりして、それから「作品に関わるのって、おもしろいな」と思い始めました。その時は入社して既に5年くらい経ってたんですが、こんなことに興味を覚えるなんて、自分でも思いもよらなかったです。

おこめとパン:そういったお仕事の中で、今までで一番楽しかったお仕事と、ご自身のお仕事のやりがいをお聞きしたいです。

宮田さん:今やっている邦画のマーチャンダイズ(MD)っていう仕事の中では、やっぱり自分が挑戦した作品がうまくお客さんに気に入ってもらえて、たくさん借りられると単純に嬉しいですよね。あまりまだ世間の人に知られていない小規模の作品でも、良いものは大きく展開して、それがたくさん借りられた時はやっぱり嬉しいです。

局長:DVDになってからが強い作品って結構ありますよね。ご自身で印象に残っているタイトルはありますか?

DVD好評レンタル中!
©2017「全員死刑」製作委員会

宮田さん:『全員死刑』という映画がありまして、イケメン俳優の間宮祥太朗さんが主演で、結構激しい、エッジの効いた作品です。『冷たい熱帯魚』のプロデューサーの千葉善紀さんが関わっていて、とにかく小林勇貴監督の才能がすごいなと思って、カルチュア・パブリッシャーズ(TSUTAYA独占・先行タイトルを扱う会社)に掛け合いました。最初は担当者もビックリしていたみたいで(笑)、言い出した自分は責任重大だなと思いました。でも、5月にリリースされて結構レンタルされています。一年くらい前から動いていたので、今までMDをやった中で一番長く関わった作品かも知れません。

局長:今は、TCP(ツタヤクリエイターズプログラム)*もありますね。

宮田さん:そうですね。あれも本当に長いプロジェクトで、今度第1回TCP作品の『嘘を愛する女』が7月18日にリリースされるんですけど、2015年のグランプリ作品なので、もう足掛け3年ですよね。次は『ルームロンダリング』っていう、2015年の準グランプリ作品が7月7日から劇場公開されます。この後2016年、17年の作品が複数ありますし、今TCP2018が動いています。長期プロジェクトになりますが、俳優さんも含めてここから大きく羽ばたいていく監督がいたら良いなあって思います。

*TCP(ツタヤクリエイターズプログラム)とは <公式サイトより引用>
TSUTAYAには、毎日のように数多くの映画ファンのお客さまが来店されます。そんな映画を愛するお客さまに、もっと新しい感動を、もっとワクワクする作品をお届けしたい。TSUTAYAでは、オリジナル映画企画とクリエイターの発掘を目的に、「良質な映画企画=名作のタネ」を募集しています。2015年から始まり、以降毎年開催しているTCPでは、これまでに総応募数(3年間)1,164もの作品企画の中から、11作品が受賞作に選ばれ、映画化にむけて動き出しています。2018TCP公式サイト

今回の記事担当:おこめとパン

取材日:2018年5月16日

後編では学生のうちにやっておいたほうが良い事などをお聞きしました。→【後編を読む】

 

★TCP(ツタヤクリエイターズプログラム)最新作

映画『ルームロンダリング』池田エライザ/渋川清彦/健太郎/光宗薫/オダギリジョー『ルームロンダリング』
2018年7月7日より劇場公開
公式サイト
監督:片桐健滋
出演:池田エライザ/渋川清彦/健太郎/光宗薫/オダギリジョー
配給:ファントム・フィルム

5歳で父親と死別し、翌年に母親が失踪した後、祖母に引き取られて育った八雲御子は、18歳で祖母が亡くなり、叔父に面倒をみてもらうことに。度重なる不幸で自分の殻に閉じこもってしまった御子は、叔父の仕事を手伝うが、それはワケあり物件に自分が住み‟物件を浄化する“ルームロンダリングの仕事だった。幽霊が見えてしまう御子は、そのワケあり物件で、さまざまな霊に頼られることになり…。霊としか交流しなかった主人公が、ルームロンダリングを通して、人間として成長していくハートフルな物語。
©2018「ルームロンダリング」

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『THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから』宣伝体験まんがVol.2_2

『THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから』宣伝体験まんがVol.2

現在好評発売&レンタル中の海外ドラマ『THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから』。宣伝を担当したエージェント、“おこめとパン”が、自らの宣伝体験をまんがにしました。今回はVol.2をお届けします。

『THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから』宣伝体験まんがVol.2_1

『THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから』宣伝体験まんがVol.2_2

『THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから』宣伝体験まんがVol.2_3

『THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから』宣伝体験まんがVol.2_4

前話に戻る

★まんが作:おこめとパン

この後の学生達の体験は、活動リポートをご覧ください。

THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから』
2018年2月21日発売&レンタル開始
公式サイト
製作総指揮・企画・脚本:ダン・フォーゲルマン
出演:マイロ・ヴィンティミリア/マンディ・ムーア/ジャスティン・ハートリー/クリッシー・メッツ/スターリング・K・ブラウン
日本語吹き替え版:高橋一生
20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン
© 2018 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

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『THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから』宣伝始動!
本番が迫ってきました!準備も大詰め『THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから』トーク&プレビューイベント
和気あいあいで盛り上がった『THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから』トーク&プレビューイベント
鑑賞者100%が“良かった”&“続きを観る”と回答!『THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから』アンケート結果発表
『THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから』がきっかけでできたご縁に感謝
日本にも“THIS IS US”愛がどんどん広まっています!
動画公開!ユーザーが語る『THIS IS US』の魅力
『THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから』宣伝体験まんがVol.1

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映画業界人インタビューVol.3 リージェンツ 映画買付 小田寛子さん【後編】

映画業界は狭いと言われるからこそ、知り合いを作っておくのが大事

TAKE:この業界に入ろうと思ったきっかけ、どういう経緯で今のお仕事に就いたか教えてください。

小田さん:子どもの頃から父が映画を観るのが好きで、洋画をたくさん観ていました。高校で、先生に進路について聞かれて思い悩んでいる時に、ふと、「映画を作っている人がいるということは、映画って仕事になるんだな」と認識しました。その後、日本の大学で1年間過ごし、カナダの映画制作の学校に留学しました。

TAKE : カナダでは、実際にどのような勉強をされていたのですか?

小田さん:大学の映画科に入り、助監督の実践的なクラスや編集のクラス、プロデューサーのクラスなどを取り、映画制作について3年間勉強をしました。

局長:交換留学ですか?

小田さん:いえ、日本の大学に1年間通った後、ワーキングホリデーで1年間海外経験を積み、そのまま映画学校の夜間コースを取って、その後さらに現地の大学を受け直しました。

局長・TAKE:すごいっ!!

局長:最初は作るほうに興味があったんですね。その後、どう心境が変化したんですか?

映画業界の方にインタビュー:リージェンツ 映画買付・小田寛子さん小田さん:日本に戻ってきてから、制作会社に就職しようと思ったのですが、英語を活かしたいとなると洋画を扱っているところでないと難しいと感じて、配給会社で洋画を扱っているところに自分でアタックしました。そして、プレシディオという配給会社に入社しました。

局長:プレシディオさんに所属した時には、最初から買い付け担当だったんですか?

小田さん:最初はアルバイトでした。海外の映画を買ってきて、二次使用の権利等を営業している部署と、データ分析をしている方のお手伝いをしていました。買い付けを本格的にやるようになったのはもう少し後です。それまでは、資料を作ったり、海外向けの印税報告を作ったり、作品の情報を調べたりしていました。とにかく、バイヤーの方の業務をずっとサポートしていましたね。

局長:もともと制作志望だったのが、バイヤーになられたことに関してはどのように感じていますか?

小田さん:そもそも、日本に戻ってくるまでバイヤーという仕事自体を意識したことがありませんでした。最初はこういう仕事もあるんだと新しい発見でしたし、日々の業務についていくのに必死でした。今の会社(リージェンツ=株式会社ムサシノ広告社のレーベル)では宣伝の段階でどんなおもしろいことができるかという視点で買い付けを行っているので楽しいです。

TAKE:今までで一番楽しかった仕事や、ご自身の仕事のやりがいは何ですか?

小田さん:映画業界に勤めていらっしゃる方は全員おっしゃると思うんですけど、自分が担当した作品がヒットした時が一番嬉しいです。映画は観てもらってなんぼなので。あとは時々家族が、私が関わった映画を観てくれて、おもしろかったと言ってもらえると嬉しい気持ちになります。

TAKE:学生の頃にやっていて今仕事で役に立っている事はありますか?学生のうちにやっておいたほうが良い事は何ですか?

小田さん:海外では業界人が集まるイベントがたくさんありまして、先生に「そこに行って、大人と話す練習をしろ」とよく言われていました。あとは、撮影現場のアルバイトに行ったり、積極的にそういう場所に行っていましたね。あとは、映画祭のボランティアとか。映画業界は横の繋がりだなと思ったので、そういう場には積極的に足を運んでいました。日本の映画業界は狭いと言われているじゃないですか。インターンとか、アルバイトとかで片足を突っ込む機会があれば、学生のうちから知り合いを作ることは大事だと思います。

TAKE:それでは、ずっと好きな映画ベスト1は何ですか?

小田さん:マーティン・スコセッシ監督が撮った『ラスト・ワルツ』という映画で、“ザ・バンド”というグループのドキュメンタリーです。それが一番観ている映画だと思います。留学中の課題にもこの作品を選んだのですが、「普通の映画でやってくれ」って、先生に怒られました(笑)。機会があったら観てみてください。

TAKE:はいっ!

今回の記事担当:TAKE
【取材しての感想】
とにかく映画祭の裏事情に驚きました(笑)。それと同時に、小田さんのような方々が活躍されているからこそ、私達は映画を日本で楽しむことができるのだと実感しました。これから学生映画宣伝局がどのような企画を作っていくかはまだ未知数ですが、私も学生の皆さんに楽しい宣伝ができるような映画を発掘していきたいなと思いました。

取材日:2018年5月22日

【前編へ戻る】

 

映画『ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷』ヘレン・ミレン/ジェイソン・クラーク★小田さんが所属するリージェンツの最新作

『ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷』
2018年6月29日より劇場公開
公式サイト
監督: マイケル・スピエリッグ/ピーター・スピエリッグ
出演:ヘレン・ミレン/ジェイソン・クラーク/セーラ・スヌーク
配給:REGENTS、ポニーキャニオン

ウィンチェスター銃を開発し、莫大な資産を築いたウィンチェスター一族が住んでいた“世界で最も有名な幽霊屋敷”ウィンチェスターミステリーハウス。呪われたように増築を続けるウィンチェスターハウスの歴史に隠された秘密とは?名優ヘレン・ミレン、ジェイソン・クラーク主演で、身の毛もよだつ実話を映画化。

映画『ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷』ヘレン・ミレン

©2018 Winchester Film Holdings Pty Ltd, Eclipse Pictures, Inc., Screen Australia and Screen Queensland Pty Ltd. All Rights Reserved.

 

 

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映画業界の方にインタビュー:リージェンツ 映画買付・小田寛子さん

映画業界人インタビューVol.3 リージェンツ 映画買付 小田寛子さん【前編】

【映画業界の方にインタビュー】第3弾は、エージェントのTAKEが単独で担当しました。2回に渡ってお届けします。

そもそも映画買付って、どんな仕事?

TAKE:お仕事の具体的な内容を、教えてください。

小田さん:海外にある映画のセールス会社とメールでやりとりをして作品情報を収集したり、年に何回かある映画祭(カンヌ国際映画祭など)に付随しているマーケットで商談をして、映画を買い付ける仕事です。映画祭では、本編映像を見せて頂くこともあります。会社によっては、国内で組むパートナー企業を見つけたり、映画を買った後に宣材の許諾を取ったり、キャストやスタッフの来日の手配やアテンドをしたり…。あと宣伝費の使い道など経理の報告を英語でしたりします。

局長:弁護士、弁理士のような方もいらっしゃるのですか?

小田さん:会社によって、英語ができる法務の方がいることもあれば、社外に顧問弁護士を抱えている会社もあります。国際担当の方がご自身で法務を担っていることもあります。

局長:あと、宣伝に近いところもやらなければいけないんですね。

小田さん:宣伝と密に連絡をとって、タイアップの施策やグッズ生産の許諾申請などにも携わります。

TAKE:映画祭に行ったらひたすら映画を観るんですか?それとも、関心のあるものだけ観るんですか?

小田さん:私はほとんど観ないです。ほとんどミーティングに時間を取られるんです。バイヤーは朝の9時、9時半頃から18時頃まで、30分刻みでミーティングが入っているので、映画はだいたい劇場営業や宣伝部の方が観るという会社が多いと思います。同僚が試写に行って、これは観て欲しいとか、女性の意見が欲しいと言われる時には観ることもありますが、1日1本観るか観ないかですね。

TAKE:映画祭ってレッドカーペットのイメージしかなくて、いまいち何をやっているのかイメージがつきませんでした(笑)。意外と事務的なこともされているんですね。

小田さん:基本的には、あまり華やかなところには触れない印象ですね。打ち合わせばっかりしている感じです(笑)。

TAKE:一作品を買い付けるのにどのくらいの期間がかかりますか?

小田さん:会社に寄りますし、誰が決定権を持っているのかにも寄りますが、その日で決まる時もあれば、何ヶ月もかかったこともあります。

TAKE:その日で決まっちゃう時もあるんですね!!

小田さん:作品にも寄るので、結構ケースバイケースです。

今回の記事担当:TAKE

取材日:2018年5月22日

後編ではこのお仕事に就いた経緯などをお聞きしました。→【後編を読む】

 

映画『ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷』ヘレン・ミレン/ジェイソン・クラーク

★小田さんが所属するリージェンツの最新作

『ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷』
2018年6月29日より劇場公開
公式サイト
監督: マイケル・スピエリッグ/ピーター・スピエリッグ
出演:ヘレン・ミレン/ジェイソン・クラーク/セーラ・スヌーク
配給:REGENTS、ポニーキャニオン

ウィンチェスター銃を開発し、莫大な資産を築いたウィンチェスター一族が住んでいた“世界で最も有名な幽霊屋敷”ウィンチェスターミステリーハウス。呪われたように増築を続けるウィンチェスターハウスの歴史に隠された秘密とは?名優ヘレン・ミレン、ジェイソン・クラーク主演で、身の毛もよだつ実話を映画化。

映画『ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷』ヘレン・ミレン

©2018 Winchester Film Holdings Pty Ltd, Eclipse Pictures, Inc., Screen Australia and Screen Queensland Pty Ltd. All Rights Reserved.

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