REVIEW

パラサイト 半地下の家族【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『パラサイト 半地下の家族』ソン・ガンホ/チェ・ウシク/パク・ソダム/イ・ジョンウン/チャン・ヘジン

一つの事実を、裏表両方から描いていて、前半と後半で全く見え方が変わってきます。前半は、半地下に住む一家による見事な“パラサイト”ぶりが軽快に描かれ、その巧妙なやり方にはめられていくお金持ち一家が心配になりますが、ある出来事が起きたところで何もかもが一変。そこから、人間の尊厳の問題に移り変わっていきます。住む世界が違う人間同士がお互いをどう観ているか、同じ世界に住む人間同士でもどんな問題が起こるのかをリアルに想像させられて、格差社会の問題をこういった切り口で語るというセンスに感服します。また、映画なのに、観客の嗅覚を刺激するシーンもあって、その表現力に驚かされます。さらに観ている側に選択を迫るような結末も、観終わった後に語り甲斐があります。
角度によっていろいろな感情を引き出す複雑なキャラクターも、役者陣が見事に演じていて、とてもリアル。半地下の家族は、手を差し伸べたくなるような、でも関わりたくないような…という絶妙な距離感を観ている側に感じさせますが、こういった感情こそが、社会問題に目を向けるきっかけになるのかも知れません。とにかく良いパンチを浴びせてくれる1作。これは必見です。

デート向き映画判定
映画『パラサイト 半地下の家族』イ・ソンギュン/チョ・ヨジョン

パンチ力のある作品でとても見応えがあり、人の価値観を問う、いろいろと考えさせられストーリーです。なので、初デートやお互いのことをまだあまりわかっておらず、意見をするのも遠慮しがちな状況には、不向きだと思います。「すごい映画を観た!」という充実感を味わってもらえると思うので、その興奮を一緒に共有できる相手を誘って観るか、1人でじっくり観るほうが良さそうです。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『パラサイト 半地下の家族』ソン・ガンホ/チャン・ヘジン

過激な描写が出てきますし、ある程度社会背景などがわかった上で観て欲しい内容で、PG-12ということもあり、中学生以上になってから観るのが良いように思います。物事の多面的な観方を教示してくれる作品なので、生きる上で何が最低限必要で、何は我慢できるのか、何は我慢できないのかを考えさせられます。どんな生き方をこれから選ぶのか、主人公達の姿をいろいろな意味でお手本にしてみてはいかがでしょうか?

映画『パラサイト 半地下の家族』ソン・ガンホ/イ・ソンギュン/チョ・ヨジョン/チェ・ウシク/パク・ソダム/イ・ジョンウン/チャン・ヘジン

『パラサイト 半地下の家族』
2019年12月27日よりTOHOシネマズ日比谷、TOHOシネマズ梅田にて先行公開
2020年1月10日より全国公開
PG-12
ビターズ・エンド
公式サイト

TEXT by Myson

© 2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED

関連記事

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『決断するとき』キリアン・マーフィー/エミリー・ワトソン 決断するとき【レビュー】

主演はキリアン・マーフィー、監督はベルギー出身のティム・ミーランツが務め、製作総指揮はベン・アフレック、製作にはマット・デイモンも名を連ねています…

映画『カミング・ホーム』ベン・キングズレー/ハリエット・サンソム・ハリス/ジェーン・カーティン カミング・ホーム【レビュー】

シニア世代の静かな日常を描いたホッコリかわいいストーリーでありながら、意外にも大きなスケールで、ある意味ぶっ飛んでいる奇想天外な…

韓国ドラマ『愛の不時着』ソン・イェジン ソン・イェジン【ギャラリー/出演作一覧】

1982年1月11日生まれ。韓国、ソウル出身。

映画『グッバイ・クリストファー・ロビン』ドーナル・グリーソン 未公開映画活性課カ行

未公開作品のなかから、当部が気になる作品、オススメしたい作品をご紹介。

映画『全知的な読者の視点から』イ・ミンホ/アン・ヒョソプ/チェ・スビン/シン・スンホ/ナナ/ジス/クォン・ウンソン 全知的な読者の視点から【レビュー】

原作を知らず、タイトルのみ見ると、現実世界の日常を描いた作品だと思う方もいるでしょう。でも、本作はファンタジー・アクション映画で…

映画『君が最後に遺した歌』道枝駿佑/生見愛瑠 君が最後に遺した歌【レビュー】

タイトルに「遺した」とあるので、悲しい展開を予想される方もいるでしょう。ただ、それだけではなく…

Amazon Prime Video映画『ムーンフォール』ハル・ベリー ハル・ベリー【ギャラリー/出演作一覧】

1966年8月14日生まれ。アメリカ、オハイオ州クリーブランド生まれ。

映画『国宝』吉沢亮 映画好きが選んだ2025邦画ベスト

今回は、正式部員の皆さんに投票していただいた2025年邦画ベストの結果を発表!2025年の邦画ベストで上位にランクインしたのはどの作品でしょう?

映画『プロジェクト・ヘイル・メアリー』ライアン・ゴズリング プロジェクト・ヘイル・メアリー【レビュー】

タイトルについている“プロジェクト・ヘイル・メアリー”とは、“イチかバチか(ヘイル・メアリー)”のプロジェクトという意味…

映画『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』山﨑賢人/山田杏奈 ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編【レビュー】

本作は野田サトル氏による原作コミック “第一部の総括”的ポジションにあたるといわれており…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『国宝』吉沢亮 映画好きが選んだ2025邦画ベスト

今回は、正式部員の皆さんに投票していただいた2025年邦画ベストの結果を発表!2025年の邦画ベストで上位にランクインしたのはどの作品でしょう?

ショートドラマ『復讐同盟 —サレ妻と愛人はクズ旦那を制裁する—』 私ならこうする!『復讐同盟 —サレ妻と愛人はクズ旦那を制裁する—』を観た女子の本音

ショートドラマ『復讐同盟 —サレ妻と愛人はクズ旦那を制裁する—』をトーキョー女子映画部正式部員の皆さんに観ていただき、感想や「私ならこうする!」を聞いてみました。

映画『ユージュアル・サスペクツ』ガブリエル・バーン/スティーヴン・ボールドウィン/ケヴィン・スペイシー/ケヴィン・ポラック あの名作をリメイクするとしたら、誰をキャスティングする?『ユージュアル・サスペクツ』

今回の「勝手にキャスティング企画!」では、『ユージュアル・サスペクツ』のリメイクを作るとしたら?と…

学び・メンタルヘルス

  1. 【映画学ゼミ第6回】「鑑賞者のローカス・オブ・コントロールと、映画鑑賞における着眼点・感想の関係」参加者募集!
  2. 【映画学ゼミ第5回】「登場人物にみる人間の非合理性」参加者募集!
  3. 映画『グッドワン』リリー・コリアス

REVIEW

  1. 映画『決断するとき』キリアン・マーフィー/エミリー・ワトソン
  2. 映画『カミング・ホーム』ベン・キングズレー/ハリエット・サンソム・ハリス/ジェーン・カーティン
  3. 映画『全知的な読者の視点から』イ・ミンホ/アン・ヒョソプ/チェ・スビン/シン・スンホ/ナナ/ジス/クォン・ウンソン
  4. 映画『君が最後に遺した歌』道枝駿佑/生見愛瑠
  5. 映画『プロジェクト・ヘイル・メアリー』ライアン・ゴズリング

PRESENT

  1. 映画『大丈夫、大丈夫、大丈夫!』イ・レ
  2. 映画『キング・オブ・キングス』
  3. 映画『ストリート・キングダム 自分の音を鳴らせ。』峯田和伸/若葉竜也/吉岡里帆
PAGE TOP