REVIEW
三池崇史監督、小栗旬、リリー・ジェームズをはじめとして、キャスト、スタッフともに、日本とハリウッドが手を組んで作られた本作は、撮影前にNEONによる北米配給が決まりました。通常は海外の映画祭で完成品を売るという段取りになるところ、クランクイン前に海外配給が決まるというのは日本では本作が初めてだそうです(映画公式資料)。

NEONは2017年にアメリカで設立され、カンヌ国際映画祭パルム・ドール賞、アカデミー賞®をW受賞した『パラサイト 半地下の家族』(2019)や『ANORA アノーラ』(2024)を手掛けたことで知られている映画制作および配給をする会社です。今世界から注目を浴びている新進気鋭のNEONが早い段階で北米配給を決めたという事実は、本作の可能性が大きい証拠にもなるでしょう。

物語の舞台は、現代の東京。ヤクザばかりが狙われる連続猟奇殺人事件が発生し、警視庁の組織犯罪対策部にいた刑事、矢吹恭二(小栗旬)が捜査にあたります。以前、裏組織と密接な関係にあった矢吹は独自の知識で被害者の背景に目星をつけながらも、周囲の出方を見計らいます。ただ、捜査のために来日したFBI捜査官グエン(リリー・ジェームズ)の思惑も絡み、事態は複雑さを極めていきます。

キャラクターそれぞれに思惑があり、駆け引きが繰り広げられるので、最後まで敵と味方の関係も揺らぎます。また、悪と善も立場によっては捉え方が変わるので、最後の最後までどういう結末を迎えるのかを予想しながら観るおもしろさがあります。

三池崇史監督作らしい強烈な描写には、NEONが手掛けてきた作品群と通じる部分もあり、見応えを感じられるでしょう。新宿歌舞伎町が主な舞台となっていながら、リリー・ジェームズやリヴ・モーガンといったハリウッド俳優が出演し、小栗旬も英語のセリフが多いので、邦画と洋画の両面で楽しめます。間宮祥太朗、野村周平、西野七瀬、岩田剛典、渡邊圭祐、中野英雄、村上淳、國村隼、舘ひろしと、脇を固める俳優陣も豪華です。

日本を拠点とした作品にも、最初からグローバルな展開を視野に入れている作品が増えてきました。映画ファンの1人として、本作にどんな可能性がある、ぜひチェックしてみてください。
デート向き映画判定

ジャンルを問わずよく映画を観る方なら興味を示してくれそうな要素が多くあるので、デートで観るのもありでしょう。ただし、連続猟奇殺人事件を軸にストーリーが展開するので、それなりに過激な描写が出てきます。人によっては得手不得手がありそうなので、誘いたい相手が普段観ているジャンルから、許容範囲かどうか検討すると良いでしょう。
キッズ&ティーン向き映画判定

結構刺激が強いシーンが出てきます。PG-12なので保護者の助言のもとなら小学生でも観られるとはいえ、せめて中学生以上になって、さまざまなジャンルの映画鑑賞に慣れてから観るほうが一層楽しめそうです。切羽詰まった状況に陥ったキャラクター達が各々に駆け引きをします。隠れた本心がどんな行動を招くのか予想しながら観ると、人間心理を読む練習にもなりそうです。

『バッド・ルーテナント:トウキョウ』
2026年10月23日より全国公開
PG-12
ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公式サイト
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TEXT by Myson
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情報は2026年10月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。






























