REVIEW
『フューリー』や『エンド・オブ・ウォッチ』を手掛けたデヴィッド・エアーが監督を務め、『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル、“メイズ・ランナー”シリーズのマーティン・ボーウェン、主演と兼務するブラッド・ピット等が製作を務める本作は、見応え抜群です。数少ない共演者には、J・K・シモンズが名を連ねています。
私は毎度のごとくほぼ前情報を入れず、主人公のジェームズ(ブラッド・ピット)と愛犬オーディンの過去を知らずに観始めました。なぜ、彼等が他の人と接触のない場所で暮らしているのか、強い絆で結ばれているのかは、様子を観ているだけでヒシヒシと伝わってきます。
ジェームズとオーディンの背景がわかると、どんなに過酷な状況でも彼等なら乗り切るだろうと期待できつつ、予想を上回る試練が彼等を襲います。そのなかで、お互いを助け合うチームワークに、並々ならぬ信頼関係がみてとれます。

本作の登場人物はごくわずかなので、ジェームズとオーディンの二人芝居といっても過言ではありません。ブラッド・ピットの名演もさることながら、オーディンを演じた犬の豊かな表現力に驚かされます。そして、さまざまな状況で2人が心を通わせるシーンでは何度も涙腺を刺激されます。
犬にとっては演技をするだけでも高度であるところを、オーディンのキャラクター設定に説得力を持たせる演技をしているので、どうやって撮影したのか、制作の裏側にも興味が湧きます。映画公式資料によると、オーディン役には4頭の犬をキャスティングしたそうで、そのうちの1頭であるウーバーがメインを務めたといいます。ウーバーは「警察犬として活躍した後、捜索救助犬に転身。パートナーを亡くした後、引退してい」て、他の3頭はウーバーの息子達だそうです。
本編の最後には、オーディンと同じような犬達の実態が示され、犬達への感謝の気持ちと同時に責任の重さ、罪悪感も込み上げてきます。本作は、これまで同じテーマで描かれてきた社会問題を、新しい観点から描いたものです。私達人間が過去と同じ過ちを繰り返さないために、私達一人ひとりが考えて未来を選択する意識を持つきっかけをくれる作品です。
デート向き映画判定

愛する者のために懸命に奮闘するジェームズとオーディンの姿は、カップルにとっても良い刺激になるでしょう。大好きなパートナーと一緒に、本作でサバイバルを擬似体験すると、相手の大切さに改めて気づかされるかもしれません。
キッズ&ティーン向き映画判定

強い絆で結ばれたジェームズとオーディンの様子を観ると、そばに大切な誰かがいるだけで無理だと思える難関も乗り越えられる強さを持てると感じられるでしょう。そして、動物との触れ合いでもたらされる特別な機会に興味が湧く方もいるかもしれません。言葉がなくても心で通じ合う感覚を本作で味わって、癒されてください。

『ハート・オブ・ビースト』
2026年9月25日より全国公開
東和ピクチャーズ、東宝
公式サイト
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TEXT by Myson
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情報は2026年9月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。





























