REVIEW

ニューヨーク 親切なロシア料理店

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『ニューヨーク 親切なロシア料理店』タハール・ラヒム/ゾーイ・カザン

2人の息子を連れて家を出たクララ(ゾーイ・カザン)、仕事に忙殺されて自分の人生について考える暇もない看護師のアリス(アンドレア・ライズボロー)、やっと仕事に就けても失敗ばかりでクビになるジェフ(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)、刑務所から出所したばかりのマーク(タハール・ラヒム)など、さまざまな問題、悩みを抱えた人々が、ひょんな出会いから少しずつ新しい人生を見出していく群像劇。邦題の一部に“親切なロシア料理店”とあるので、レストランを舞台に美味しい料理で人が癒される話かと思いきや、そうではないところで逆に味があるストーリーとなっています。またビル・ナイが演じるレストランのオーナーは人々に手を差し伸べながらも控えめで、懐の深さとユーモアで彼らを包み込みます。
ニューヨークの何気ない日々を描いているように見えて、1つハラハラする展開も同時進行していて、その背景にある問題を解決しようと皆が奔走するなかで、自分を見つめ直し、新しい人生に一歩踏み出す勇気を得ていきます。人生を変えるのは容易なことではありませんが、追い詰められた時こそ見えるものがあるのかもしれません。助けられたほうはもちろん、助けたほうの人生も大きく変わるという、人と人との交流の素晴らしさを教えてくれる作品です。

デート向き映画判定
映画『ニューヨーク 親切なロシア料理店』アンドレア・ライズボロー/ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ

とても温かいストーリーですが、カップルの事情によっては、それぞれに別の感情が芽生える可能性があります。ネタバレになるので詳細は伏せますが、自分達の関係に不穏な空気が流れている状況なら、1人で観るか、友達と観るほうが良いでしょう。ロマンチックなラブストーリーも含まれるので、平和に付き合っているカップルはデートで観るのも良いでしょう。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『ニューヨーク 親切なロシア料理店』ゾーイ・カザン

キッズとティーンのキャラクターも登場するので、彼らと同じ目線で観ることができると思います。世の中には悪い大人もいるけれど、見知らぬ人でも助けるような大人もいることがわかります。どんな風にそれを見分ければ良いか考えながら観るのも良いですし、その場その場で自分ならどんな選択をするか考えながら観ると、自ずと皆さんの価値観も見えてくるかもしれません。

映画『ニューヨーク 親切なロシア料理店』ゾーイ・カザン/アンドレア・ライズボロー/ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ/タハール・ラヒム/ジェイ・バルチェル/ビル・ナイ

『ニューヨーク 親切なロシア料理店』
2020年12月11日より全国順次公開
セテラ・インターナショナル
公式サイト

© 2019 CREATIVE ALLIANCE LIVS/RTR 2016 ONTARIO INC. All rights reserved

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『We Live in Time この時を生きて』フローレンス・ピュー/アンドリュー・ガーフィールド 大切な人ができれば、譲れないことも変わる!?『We Live in Time この時を生きて』【映画でSEL(社会性と情動の学習)】

今回は運命的な出会いを果たし、ぶつかり合いながらもお互いに正直に生きるカップルの物語『We Live in Time この時を生きて』を取り上げます。

映画『雪風 YUKIKAZE』竹野内豊 『雪風 YUKIKAZE』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『雪風 YUKIKAZE』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『IMMACULATE 聖なる胎動』シドニー・スウィーニー IMMACULATE 聖なる胎動【レビュー】

敬虔な修道女のセシリア(シドニー・スウィーニー)は、イタリアの美しい田園都市にある修道院にやってきます…

映画『ストレンジ・ダーリン』ウィラ・フィッツジェラルド ストレンジ・ダーリン【レビュー】

6章からなる本作は、ユニークな構成となっています…

映画『DROP/ドロップ』メーガン・フェイヒー/ブランドン・スクレナー ブランドン・スクレナー【ギャラリー/出演作一覧】

1990年6月26日生まれ。アメリカ出身。

映画『スーパーマン』デイビッド・コレンスウェット スーパーマン【レビュー】

ジェームズ・ガン監督らしい表現によって、全く新しい“スーパーマン”が観られます。冒頭の演出からして…

映画『親友かよ』アンソニー・ブイサレート アンソニー・ブイサレート【ギャラリー/出演作一覧】

2004年9月27日生まれ。タイ、バンコク出身。

映画『逆火』北村有起哉 逆火【レビュー】

主人公の野島浩介(北村有起哉)は、感動を呼び話題となっている自伝小説の映画化作品の助監督を務めています。野島は作品に活かすため…

映画『アマチュア』来日ジャパンプレミア:レイチェル・ブロズナハン レイチェル・ブロズナハン【ギャラリー/出演作一覧】

1990年7月12日生まれ。アメリカ生まれ。

映画『顔を捨てた男』セバスチャン・スタン 顔を捨てた男【レビュー】

社会が自分を見る目と、自分自身が自分を見る目がいかにして人の心理や生き方、ひいてはウェルビーイングに影響するのかを…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『スーパーマン』デイビッド・コレンスウェット 映画好きが選んだDCコミックス映画ランキング

今回は正式部員の皆さんに好きなDCコミックス映画について投票していただきました。“スーパーマン”や“バットマン”など人気シリーズが多くあるなか、上位にはどんな作品がランクインしたのでしょう?

映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』トム・クルーズ 映画好きが選んだトム・クルーズ人気作品ランキング

毎度さまざまな挑戦を続け、人気を博すハリウッドの大スター、トム・クルーズ。今回は、トム・クルーズ出演作品(日本劇場未公開作品を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

映画『シークレット・アイズ』キウェテル・イジョフォー/ジュリア・ロバーツ /ニコール・キッドマン 映画好きが推すとっておきの映画を紹介【名作掘り起こし隊】Vol.5

このコーナーでは、映画業界を応援する活動として、埋もれた名作に再び光を当てるべく、正式部員の皆さんから寄せられた名作をご紹介していきます。

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『We Live in Time この時を生きて』フローレンス・ピュー/アンドリュー・ガーフィールド
  2. 映画『君がトクベツ』畑芽育/大橋和也
  3. 映画でSEL:告知1回目

REVIEW

  1. 映画『IMMACULATE 聖なる胎動』シドニー・スウィーニー
  2. 映画『ストレンジ・ダーリン』ウィラ・フィッツジェラルド
  3. 映画『スーパーマン』デイビッド・コレンスウェット
  4. 映画『逆火』北村有起哉
  5. 映画『顔を捨てた男』セバスチャン・スタン

PRESENT

  1. 映画『雪風 YUKIKAZE』竹野内豊
  2. 特製『平成狸合戦ぽんぽこ』ふんわりキーホルダー正吉
  3. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP