REVIEW

先生、私の隣に座っていただけませんか?

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『先生、 私の隣に座っていただけませんか?』黒木華/柄本佑

不倫をしている夫、それを知ってしまった妻、この設定だけで心がざわつくと同時にドロドロとしたストーリーに期待が膨らみますよね。本作はさらに妻が漫画家ということで、漫画の世界と現実の世界が交錯する構成によって、一層ミステリアスでドラマチックな内容に仕上がっています。
そして、漫画を描くことで夫に復讐しようとしているのか、関係を修復しようとしているのか、全く読めない佐和子役の黒木華の演技が絶妙で、ところどころゾクッとさせられます。また、柄本佑も役にピッタリで、浮気は許せないけどどこか憎めない雰囲気で同情が湧いてきます。なので夫と妻どちらに感情移入するとしても一喜一憂しながら観てしまうと思います。
漫画の中でのことかなと思って観ていたら、現実の世界のことだったり、演出や編集の巧さも感じます。ただ、両方の世界が交錯しているとはいえ、ややこしいわけではないので安心して観てください。
観る人が夫婦円満を望むのか、妻の反撃を望むのかによって、ラストの受け止め方もだいぶ異なるでしょう。「アチャ〜!」と思うのか、スッキリできるのか本作を観て確かめてください。

デート向き映画判定
映画『先生、 私の隣に座っていただけませんか?』黒木華/柄本佑

やましいことがなくても、デートで観ると何だかソワソワしてしまう内容だと思います。でも、相手の浮気を疑っている方、過去にそういうことがあった方は、ある種の緊張感を喚起する意味で、敢えてデートで観るのも良いかもしれません(笑)。相手の浮気を既に知ってしまって対処に悩んでいる方は、ご自身の身の振り方の参考に1人でじっくり観るのも良いと思います。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『先生、 私の隣に座っていただけませんか?』黒木華/金子大地

わかりやすいお話なのでストーリーにはついていけると思いますが、大人の過ちに対する辛辣なメッセージがこもった作品なので、大きくなっていろいろと恋愛を経験してから観るほうが参考になると思います。皆さんはまだ若く、恋愛に夢を持っている時期だと思うので、今は今しかできない恋愛を楽しんでください。

映画『先生、 私の隣に座っていただけませんか?』黒木華/柄本佑

『先生、私の隣に座っていただけませんか?』
2021年9月10日より全国公開
ハピネットファンム・スタジオ
公式サイト

©2021『先生、私の隣に座っていただけませんか?』製作委員会

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『ファンファーレ!ふたつの音』エマニュエル・クールコル監督インタビュー 『ファンファーレ!ふたつの音』エマニュエル・クールコル監督インタビュー

フランスで3週連続NO.1(仏映画興収/実写映画において)を獲得し、260万人動員の大ヒットを記録した話題作『ファンファーレ!ふたつの音』。今回は本作のエマニュエル・クールコル監督にインタビューさせていただきました。

映画『ひゃくえむ。』 ひゃくえむ。【レビュー】

魚豊著の『チ。 ―地球の運動について―』がすごく好きなので、絶対に本作も…

映画『お嬢と番犬くん』櫻井海音 櫻井海音【ギャラリー/出演作一覧】

2001年4月13日生まれ。東京都出身。

映画『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』ビル・スカルスガルド ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝【レビュー】

実に楽しい!良い意味で「なんじゃこりゃ?」というハチャメチャなノリなのに…

ポッドキャスト:トーキョー女子映画部チャンネルアイキャッチ202509 ポッドキャスト【トーキョー女子映画部チャンネル】お悩み相談「どうしたらいい出会いがありますか?」他

今回は、正式部員の皆さんからいただいたお悩み相談の中から、下記のお2人のお悩みをピックアップして、マイソンなりにお答えしています。最後にチラッと映画の紹介もしています。

映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ベニチオ・デル・トロ/ミア・スレアプレトン/マイケル・セラ ザ・ザ・コルダのフェニキア計画【レビュー】

REVIEWこれぞウェス・アンダーソン監督作という、何から何までかわいい世界観でありながら…

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

映画『こんな事があった』前田旺志郎/窪塚愛流 こんな事があった【レビュー】

2021年夏の福島を舞台に、主人公の17歳の青年のほか、震災後も苦悩しながら生きる人々の姿を…

映画『パルテノペ ナポリの宝石』セレステ・ダッラ・ポルタ セレステ・ダッラ・ポルタ【ギャラリー/出演作一覧】

1997年12月24日生まれ。イタリア出身。

映画『ブロークン 復讐者の夜』ハ・ジョンウ ブロークン 復讐者の夜【レビュー】

『工作 黒金星と呼ばれた男』『アシュラ』などを手掛けたサナイピクチャーズが贈る本作は…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 ファストムービー時代の真逆を行こうと覚悟を決めた!大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート前編

『るろうに剣心』シリーズ、『レジェンド&バタフライ』などを手掛けた大友啓史監督が<沖縄がアメリカだった時代>を描いた映画『宝島』。今回、当部の部活史上初めて監督ご本人にご参加いただき、映画好きの皆さんと一緒に本作について語っていただきました。

映画『宝島』妻夫木聡/広瀬すず/窪田正孝 沖縄がアメリカ統治下だったことについてどう思う?『宝島』アンケート特集

【大友啓史監督 × 妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太】のタッグにより、混沌とした時代を自由を求めて全力で駆け抜けた若者達の姿を描く『宝島』が9月19日より劇場公開されます。この度トーキョー女子映画部では、『宝島』を応援すべく、正式部員の皆さんに同作にちなんだアンケートを実施しました。

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『ふつうの子ども』嶋田鉄太/瑠璃
  2. 映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』マイケル・ファスベンダー
  3. 映画『バーバラと心の巨人』マディソン・ウルフ

REVIEW

  1. 映画『ひゃくえむ。』
  2. 映画『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』ビル・スカルスガルド
  3. 映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ベニチオ・デル・トロ/ミア・スレアプレトン/マイケル・セラ
  4. 映画『こんな事があった』前田旺志郎/窪塚愛流
  5. 映画『ブロークン 復讐者の夜』ハ・ジョンウ

PRESENT

  1. 映画『ホーリー・カウ』クレマン・ファヴォー
  2. 映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル
  3. 映画『ミーツ・ザ・ワールド』杉咲花/南琴奈/板垣李光人
PAGE TOP