REVIEW
坂口健太郎が主演の中野量太監督作という情報のみで観たいと思い、ポスタービジュアル、あらすじ、キャッチコピーすら目にすることなく本編を拝見しました。後から公式サイトや資料を見て、ある程度の設定が書かれてあると知りました。

前提を知ってから本編を観るのと、何も知らずに観るのとでシーンの印象がだいぶ異なると思います。どちらの場合にもそれぞれ利点があると思うので、お好みで選んでいただくのが良いでしょう。以下は、前提を知らずに観た場合の印象です。具体的なキャラクター設定はなるべく書かずにおきます。

序盤は、坂口健太郎が演じる⻄山夕平と、早瀬憩が演じる高校生の朝子の日常が平行して映し出されます。この2人がどんな関係にあるのかを知らずに観ると、いろいろな想像が巡ります。

何が起こるのかわからない状態で観ると、夕平の気持ちの浮き沈みに自然に同化できます。同時に、それぞれのキャラクターの葛藤も生々しく感じられます。だからこそ、運命の残酷さが感じられ、最後の最後まで心を揺さぶられます。

中野量太監督は、これまでもさまざまな家族の物語を描いてきました。本作も「家族とは何か」を問う物語となっています。そして、子どもにとって何が必要か、親として何をすべきかを考えさせられます。

親として子どもにしてあげたいこと、必要だと思うことはそれぞれあるなかで、何が正解で間違いかをいうのではなく、立場の違いによって複雑化してしまうやるせなさが印象に残ります。一方で、それぞれに深い愛情があるからこそ切なく映ります。

クライマックスはだいぶ辛い展開が出てくるものの、清々しさのある結末に救いを感じます。人間ドラマとしてはもちろん、ミステリーとしても見応えがあるので、一粒で2度おいしい作品となっています。
デート向き映画判定

恋愛関係、家族関係の難しさを真正面から描いているストーリーともいえます。似たような関係にある方にとっては特に、胸に刺さる部分があると思います。恐れるのではなく、どうしたら良いかを一緒に考えるきっかけにできれば良いですね。
キッズ&ティーン向き映画判定

皆さんにとって年が近い高校生の朝子の目線で観る方もいれば、少し先の未来を観るようなイメージで、他のキャラクターの目線で観る方もいそうです。それぞれに一生懸命なのにすれ違ってしまう人達の様子が描かれています。一方で、最後には、ある人が複雑な心境に折り合いをつけるために出した1つの答えが示されます。それは皆さんにとってもいつか役に立つ考え方の1つになるかもしれません。

『私はあなたを知らない、』
2026年8月28日より全国公開
クロックワークス
公式サイト
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©IDKYPs./Pyramide Productions
TEXT by Myson
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情報は2026年8月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

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