REVIEW

女たち

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『女たち』篠原ゆき子/倉科カナ

生きることの苦労や困難を感じ、本当に絶望しそうになった時にどうやって前に進んだら良いのかをそっと教えてくれる作品です。主人公の美咲(篠原ゆき子)は、体の不自由な母親を介護しながら暮らしている女性。母からはいつも厳しい言葉をかけられ、息苦しさを感じながら生活していますが、親友や恋人との時間が美咲にとって唯一の心の拠り所となっています。しかし、あることを機に彼女は絶望の淵に立たされます。この先の展開は本編でご覧いただくとして、もし、美咲の立場だったらと想像すると、本当に胸が苦しくなる場面が多くあります。美咲のように一気に困難なことが降りかかってくることはないにしても、親や恋人などとの人間関係に悩んだことがある人なら、美咲に共感できる部分がきっと見つかるはずです。
また、本作には美咲以外にも親友の香織(倉科カナ)、母の(高畑淳子)など印象的な人物が登場します。それぞれの人物の姿を観ていると、本当に人間は繊細で儚く、時に残酷な生き物であることを痛感させられます。そんな印象的な人物を演じた俳優陣の演技は本当に素晴らしいので、ぜひ細部まで注目してご覧ください。

デート向き映画判定
映画『女たち』篠原ゆき子

主人公が絶望の淵に立たされ苦しんでいる様子が多く映し出されているので、ベテランカップル、映画好きカップル向けの作品だと思います。主人公の美咲は人生のどん底状態に陥ってしまい、もがき苦しんでいます。そんな美咲の姿を一緒に観ることで、パートナーとして一緒に生きていく上ではどんなことが必要で大切か、考えるきっかけにもなりそうです。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『女たち』篠原ゆき子/倉科カナ

大人のしんどい部分がギュッと詰まった作品なので、キッズが「大人って楽しくないのかな?」と誤解を招かないためにも、中学生以上になってから観ることをオススメします。ティーンの場合は、主人公の置かれた状況を理解できると思うので、もし自分ならどうするか考えながら観てみてください。また、人間関係の複雑さなども本作を通して学べる点があると思います。

映画『女たち』篠原ゆき子/倉科カナ

『女たち』
2021年6月1日より全国公開
シネメディア、チームオクヤマ
公式サイト

©「女たち」製作委員会

TEXT by Shamy

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『THE MONKEY/ザ・モンキー』クリスチャン・コンヴェリー THE MONKEY/ザ・モンキー【レビュー】

怖いはずなのにどこか可笑しい絶妙なバランスの本作は、スティーヴン・キングの短編を原作としています…

映画『戦争と女の顔』ヴィクトリア・ミロシニチェンコ ヴィクトリア・ミロシニチェンコ【ギャラリー/出演作一覧】

1994年5月17日生まれ。ロシア出身。

映画『ファンファーレ!ふたつの音』エマニュエル・クールコル監督インタビュー 『ファンファーレ!ふたつの音』エマニュエル・クールコル監督インタビュー

フランスで3週連続NO.1(仏映画興収/実写映画において)を獲得し、260万人動員の大ヒットを記録した話題作『ファンファーレ!ふたつの音』。今回は本作のエマニュエル・クールコル監督にインタビューさせていただきました。

映画『ひゃくえむ。』 ひゃくえむ。【レビュー】

魚豊著の『チ。 ―地球の運動について―』がすごく好きなので、絶対に本作も…

映画『お嬢と番犬くん』櫻井海音 櫻井海音【ギャラリー/出演作一覧】

2001年4月13日生まれ。東京都出身。

映画『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』ビル・スカルスガルド ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝【レビュー】

実に楽しい!良い意味で「なんじゃこりゃ?」というハチャメチャなノリなのに…

ポッドキャスト:トーキョー女子映画部チャンネルアイキャッチ202509 ポッドキャスト【トーキョー女子映画部チャンネル】お悩み相談「どうしたらいい出会いがありますか?」他

今回は、正式部員の皆さんからいただいたお悩み相談の中から、下記のお2人のお悩みをピックアップして、マイソンなりにお答えしています。最後にチラッと映画の紹介もしています。

映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ベニチオ・デル・トロ/ミア・スレアプレトン/マイケル・セラ ザ・ザ・コルダのフェニキア計画【レビュー】

REVIEWこれぞウェス・アンダーソン監督作という、何から何までかわいい世界観でありながら…

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

映画『こんな事があった』前田旺志郎/窪塚愛流 こんな事があった【レビュー】

2021年夏の福島を舞台に、主人公の17歳の青年のほか、震災後も苦悩しながら生きる人々の姿を…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 ファストムービー時代の真逆を行こうと覚悟を決めた!大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート前編

『るろうに剣心』シリーズ、『レジェンド&バタフライ』などを手掛けた大友啓史監督が<沖縄がアメリカだった時代>を描いた映画『宝島』。今回、当部の部活史上初めて監督ご本人にご参加いただき、映画好きの皆さんと一緒に本作について語っていただきました。

映画『宝島』妻夫木聡/広瀬すず/窪田正孝 沖縄がアメリカ統治下だったことについてどう思う?『宝島』アンケート特集

【大友啓史監督 × 妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太】のタッグにより、混沌とした時代を自由を求めて全力で駆け抜けた若者達の姿を描く『宝島』が9月19日より劇場公開されます。この度トーキョー女子映画部では、『宝島』を応援すべく、正式部員の皆さんに同作にちなんだアンケートを実施しました。

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『ふつうの子ども』嶋田鉄太/瑠璃
  2. 映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』マイケル・ファスベンダー
  3. 映画『バーバラと心の巨人』マディソン・ウルフ

REVIEW

  1. 映画『THE MONKEY/ザ・モンキー』クリスチャン・コンヴェリー
  2. 映画『ひゃくえむ。』
  3. 映画『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』ビル・スカルスガルド
  4. 映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ベニチオ・デル・トロ/ミア・スレアプレトン/マイケル・セラ
  5. 映画『こんな事があった』前田旺志郎/窪塚愛流

PRESENT

  1. 映画『ホーリー・カウ』クレマン・ファヴォー
  2. 映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル
  3. 映画『ミーツ・ザ・ワールド』杉咲花/南琴奈/板垣李光人
PAGE TOP