REVIEW

オン・ザ・ロック

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『オン・ザ・ロック』ビル・マーレイ/ラシダ・ジョーンズ

今回のソフィア・コッポラ監督作も、期待通りに“意地悪さ”があり、気持ちを揺さぶられます。2人の可愛い子どもと夫に囲まれ幸せに暮らしていたローラ(ラシダ・ジョーンズ)は、ある日夫ディーン(マーロン・ウェイアンズ)の不可解な態度が気になり、自分の父親のフェリクッス(ビル・マーレイ)に相談します。自らがプレイボーイであるフェリックスは、即座にディーンを疑い、監視を開始。ディーンについて新情報を得ては、娘のローラに報告し、ローラはどんどん疑心暗鬼に陥っていきます。観ているこちらもローラに感情移入して、「男ってやっぱり皆こうなのか…」とか、「いやいややっぱり信じたくない」という気持ちをいったりきたりするわけですが、ここに恋人ではないけど恋人のように仲の良い異性の親子の関係が入ってくることで、よりドラマチックで人間臭いストーリーになっている点が本作の魅力です。結末は本編で確認頂くとして、ローラとフェリックスの父娘のやり取りがとてもリアルで、親子だからこそややこしくなること、親子だからこそ許せることが、絶妙に描かれています。ソフィア・コッポラ監督作には、私達が普段目を逸らしている人間の本質を描き、直視するように仕向ける意地悪さがある作品もありますが、今作は意地悪さの奥に、温かいものを感じるストーリーになっています。親子の物語としても、男の生態を観察する物語としても楽しめますよ。

デート向き映画判定
映画『オン・ザ・ロック』ラシダ・ジョーンズ/マーロン・ウェイアンズ

平和で幸せな日々に突然浮上した、愛する夫の浮気疑惑。そこへ自分の父が加わり、父と娘の2人で探偵のように夫の浮気の実態を掴んでやろうという展開があるので、デートで観るとどんな感じになるのかわかりません(笑)。お互いにやましいことをしていないのに少々気まずくなる可能性もあるので、友達と観るか、1人で観るほうが気楽でしょう。最近主人公と同じような状況にあり、自分の気持ちの揺れ動きを観察しながら観たい人は、1人でじっくり観てください。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『オン・ザ・ロック』ビル・マーレイ/ラシダ・ジョーンズ

大人がワチャワチャしている様子はある意味ではおもしろいかも知れませんが、大人の恋愛や、大人になってからの親子関係を描いているので、キッズ向けではありません。ティーンの皆さんは、1度や2度、恋愛経験をしてから観ると一層感情移入して観られるとは思いますが、恋愛経験を問わず、いろいろな状況で自分ならどうするかを考えるきっかけになるので、シミュレーションとして観るとおもしろいと思います。

映画『オン・ザ・ロック』ビル・マーレイ/ラシダ・ジョーンズ

『オン・ザ・ロック』
2020年10月2日より全国公開、10月23日よりApple TV+にて配信開始
東北新社、STAR CHANNEL MOVIES
公式サイト

©2020 SCIC Intl  
Photo Courtesy of Apple

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『ズートピア2』 映画好きが選んだ2025アニメ映画ベスト

今回は、2025年に劇場公開されたアニメ映画について、正式部員の皆さんによる投票結果ベスト30を発表!2025年のアニメ映画ベストに輝いたのは?

映画『ゼイ・ウィル・キル・ユー』ザジー・ビーツ ゼイ・ウィル・キル・ユー【レビュー】

勢いがあってよろしい(笑)!序盤からフルスロットルでカオスな展開が繰り広げられます…

映画『ラプソディ・ラプソディ』高橋一生 ラプソディ・ラプソディ【レビュー】

良い意味で、「え?そういう話だったのか!」という意外な展開が散りばめられている作品…

映画『花様年華』トニー・レオン/マギー・チャン マギー・チャン【ギャラリー/出演作一覧】

1964年9月20日生まれ。香港出身。

映画『オールド・オーク』デイヴ・ターナー/エブラ・マリ オールド・オーク【レビュー】

ローチ監督は本作が最後の作品と語っているそうで、『わたしは、ダニエル・ブレイク』『家族を想うとき』に続く「イギリス北東部3部作」の最終章に位置付けら…

映画『35年目のラブレター』原田知世 原田知世【ギャラリー/出演作一覧】

1967年11月28日生まれ。長崎県出身。

映画『未来』黒島結菜/山﨑七海 未来【レビュー】

皆さんは『未来』というタイトルから、どんな映画だと想像されるでしょうか…

映画『ミスエデュケーション』クロエ・グレース・モレッツ 未公開映画活性課マ行

公開作品のなかから、当部が気になる作品、オススメしたい作品をご紹介。

映画『SAKAMOTO DAYS』目黒蓮/高橋文哉/上戸彩/横田真悠/塩野瑛久/渡邊圭祐/戸塚純貴/八木勇征/生見愛瑠/北村匠海 SAKAMOTO DAYS【レビュー】

原作を未読、本作の前情報もほぼなしの状態なら、ふくよかな主人公を誰が演じているのか知らずに観るワクワクが…

ドラマ『share』秋田汐梨さん&池田匡志さんインタビュー ドラマ『Share』秋田汐梨さん&池田匡志さんインタビュー

秋田汐梨さんと池田匡志さんがW主演を務める本作は、累計発行部数30万部を突破した三つ葉優雨の人気コミック「share」を原作としています…

【映画でSEL】にたどりつくまでの道

今のあなたに必要な非認知能力を伸ばす【映画でSEL】プログラムのご案内

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『ズートピア2』 映画好きが選んだ2025アニメ映画ベスト

今回は、2025年に劇場公開されたアニメ映画について、正式部員の皆さんによる投票結果ベスト30を発表!2025年のアニメ映画ベストに輝いたのは?

【映画でSEL】イメージイラストドアの奥に草原 セルフ・モニタリングとモデリングの機会となる映画鑑賞(論文紹介)&映画でSELラボOPEN!

株式会社TSトーキョーは、映画でSELラボをオープンしました!

映画『国宝』吉沢亮 映画好きが選んだ2025邦画ベスト

今回は、正式部員の皆さんに投票していただいた2025年邦画ベストの結果を発表!2025年の邦画ベストで上位にランクインしたのはどの作品でしょう?

学び・メンタルヘルス

  1. 【映画でSEL】イメージイラストドアの奥に草原
  2. 【映画学ゼミ第7回】「そもそも感情ってどうやって湧いてくるの?感情の仕組み」参加者募集!
  3. 【映画学ゼミ第6回】「鑑賞者のローカス・オブ・コントロールと、映画鑑賞における着眼点・感想の関係」参加者募集!

REVIEW

  1. 映画『ゼイ・ウィル・キル・ユー』ザジー・ビーツ
  2. 映画『ラプソディ・ラプソディ』高橋一生
  3. 映画『オールド・オーク』デイヴ・ターナー/エブラ・マリ
  4. 映画『未来』黒島結菜/山﨑七海
  5. 映画『SAKAMOTO DAYS』目黒蓮/高橋文哉/上戸彩/横田真悠/塩野瑛久/渡邊圭祐/戸塚純貴/八木勇征/生見愛瑠/北村匠海

PRESENT

  1. 映画『霧のごとく』ケイトリン・ファン/ウィル・オー
  2. 映画『君と僕の5分』シム・ヒョンソ/ヒョン・ウソク
  3. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP