REVIEW

ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜』田中圭/土屋太鳳/山田裕貴/眞栄田郷敦/小坂菜緒 (日向坂46)/濱津隆之/古田新太

1998年、長野オリンピックのスキージャンプ団体で日本が金メダルを受賞したことは記憶にある方もいらっしゃいますよね。私もそのことは記憶にありましたが、まさか裏側にこんなドラマがあったとは知らず、実話を基にした本作を観て本当に驚いたと同時に、再び感動を味わわせていただきました。皆さんにも映画を観て知っていただきたいのでここでは具体的に書きませんが、本作の主人公は、競技の裏方として活躍するテストジャンパー達です。
田中圭が演じる西方仁也選手は、1994年のリレハンメルオリンピックで原田雅彦選手(濱津隆之)と同じく代表選手として出場した1人。そんな一流選手の彼がなぜ長野オリンピックではテストジャンパーとなったのかというところから物語は始まるのですが、選手人生がいかに険しく厳しいものなのかが伝わってきます。そしてそこには、仲間でありライバルである選手同士の複雑な関係性も描かれていて、西方選手の葛藤、原田選手の苦悩、他のオリンピック選手やテストジャンパー達の思いが、観る者の胸に響きます。
スポーツって選手や関係者達がこうして見えないところで並々ならぬ努力をしているからこそ、観る者に感動を与えるんだなと改めて実感させられるのはもちろん、この物語を私達の日常に置きかえて考えることもできて、前に立つ人には他にはわからない辛さがあるし、裏方として支える人達の中にもさまざまな思いがあって、役割に関わらずすべての人の存在の大きさに気付かされる物語となっています。本作が劇場公開される2021年6月は、コロナ禍の日本でオリンピックが開催されるか否かの議論の最中ですが、オリンピックやスポーツの本来の意義は何なのかを改めて思い出させてくれる作品だと思います。

デート向き映画判定
映画『ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜』田中圭/土屋太鳳

西方選手夫妻の物語も印象的に描かれていて、パートナーや家族の存在の大きさを実感できるストーリーとなっています。本作はぜひ本命の相手と観て、今の仕事のことや将来のことなど、いろいろと話すきっかけにしてください。涙腺が刺激されるシーンも多いので、ハンカチをお忘れなく。また、泣いちゃってもお互い恥ずかしがらずに、いつもは見えない一面を見られたと喜びましょう(笑)。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜』山田裕貴/眞栄田郷敦/小坂菜緒 (日向坂46)

キッズにもティーンにも観て欲しい1作です。スポーツに限らず、ライバルであり仲間である人物がいることはとても貴重です。時に離れたり、ぶつかる時もあるかもしれませんが、お互いに成長する上でとても大きな存在であることが、本作を観るとわかると思います。そして悔しい気持ちを体験するのも大事だし、それはどんな立場であっても同じです。たくさんのキャラクターが登場するので、自分が共感できる人物を見つけて、何かに打ち込む人の熱い思いを体感してください。

映画『ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜』田中圭/土屋太鳳/山田裕貴/眞栄田郷敦/小坂菜緒 (日向坂46)/濱津隆之/古田新太

『ヒノマルソウル〜舞台裏の英雄たち〜』
2021年6月18日より全国公開
東宝
公式サイト

© 2021映画『ヒノマルソウル』製作委員会

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

【20周年記念ボイスシネマ声優口演ライブ2025】羽佐間道夫、山寺宏一ほか 人気声優達が真剣勝負!会場が終始笑いに包まれた【20周年記念ボイスシネマ声優口演ライブ2025】本番リポート

発起人である羽佐間道夫のもと、山寺宏一、林原めぐみほか錚々たる人気声優達がズラリと顔を揃えたライブは今年で20周年を迎えました…

映画『あの時、愛を伝えられなかった僕の、3つの“もしも”の世界。』ホン・サビン/シン・ジュヒョブ あの時、愛を伝えられなかった僕の、3つの“もしも”の世界。【レビュー】

物語の始まりは、1995年の韓国、テグ。学校でいじめられていたドンジュン…

映画『8番出口』河内大和 河内大和【ギャラリー/出演作一覧】

1978年12月3日生まれ。山口県出身。

映画『キル・ビル Vol.2』ユマ・サーマン 俳優ファミリー特集Vol.2

親子、兄弟姉妹、親戚揃って活躍する俳優達をご紹介するシリーズ第2弾をお届けします。

映画『TOKYOタクシー』オリジナルパラパラメモ 『TOKYOタクシー』オリジナルパラパラメモ 3名様プレゼント

映画『TOKYOタクシー』オリジナルパラパラメモ 3名様プレゼント

映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』吉永小百合 てっぺんの向こうにあなたがいる【レビュー】

女性初、エベレスト登頂に成功した、登山家の田部井淳子氏による著書「人生、山あり“時々”谷あり」を原案として映画化された本作は、実話を基にしたフィクション…

ポッドキャスト:トーキョー女子映画部チャンネルアイキャッチ202509 ポッドキャスト【トーキョー女子映画部チャンネル】お悩み相談「映画アカウントで自分らしい距離感やペースをどう整えていけばいい?」

正式部員さんからいただいたSNSについてのお悩み相談におこたえしました。後半は…

映画『トロン:アレス』グレタ・リー グレタ・リー【ギャラリー/出演作一覧】

1983年3月7日生まれ。アメリカ生まれ。

映画『盤上の向日葵』坂口健太郎/渡辺謙 盤上の向日葵【レビュー】

“孤狼の血”シリーズの原作者としても知られるベストセラー作家、柚月裕子の同名小説を映画化した本作は…

映画学ゼミ2025年11月募集用 AI時代における人間らしさの探求【映画学ゼミ第2回】参加者募集!

ネット化が進み、AIが普及しつつある現代社会で、人間らしさを実感できる映画鑑賞と人間にまつわる神秘を一緒に探求しませんか?

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画学ゼミ2025年11月募集用 AI時代における人間らしさの探求【映画学ゼミ第2回】参加者募集!

ネット化が進み、AIが普及しつつある現代社会で、人間らしさを実感できる映画鑑賞と人間にまつわる神秘を一緒に探求しませんか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

AXA生命保険お金のセミナー20251106ver3 11月6日開催:トーキョー女子映画部マイソンと学ぶ【明るい未来のための将来設計とお金の基本講座】(スイーツとお飲み物付)女性限定ご招待!

本セミナーでは、「NISA・iDeCoなどの資産形成」「子どもの教育資金」「将来受け取る年金」「住宅購入・住宅ローン」「保険」など、将来に役立つお金の知識や情報、仕組みやルールについて、ファイナンシャルプランナーの先生が初めての方でもわかりやすく優しく教えてくれます。

学び・メンタルヘルス

  1. 映画学ゼミ2025年11月募集用
  2. 映画『おーい、応為』長澤まさみ
  3. AXA生命保険お金のセミナー20251106ver3

REVIEW

  1. 映画『あの時、愛を伝えられなかった僕の、3つの“もしも”の世界。』ホン・サビン/シン・ジュヒョブ
  2. 映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』吉永小百合
  3. 映画『盤上の向日葵』坂口健太郎/渡辺謙
  4. 映画『女性の休日』
  5. 映画『爆弾』山田裕貴/佐藤二朗

PRESENT

  1. 映画『TOKYOタクシー』オリジナルパラパラメモ
  2. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP