REVIEW

パドマーワト 女神の誕生

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『パドマーワト 女神の誕生』ディーピカー・パードゥコーン

本作に登場するメインキャラクターの女性達はとても美しいのですが、中でもやはり主演のディーピカー・パードゥコーンは、知性で闘う絶世の美女パドマーワトというキャラクターを演じるにふさわしい美しさです。インド映画史上最大級の製作費で作られた本作を、同系のインド超大作として“バーフバリ”シリーズと比較してみると、戦闘シーンは正直やや地味ではありますが、本作は女性が主人公ということもあり、衣装や宮殿の装飾、ダンスシーンの演出などに力を入れている印象です。団体で踊るシーンが複数ありますが、集団という特性を活かした演出や、カメラアングルで、こだわりを感じます。すごく華やかで圧巻なので、164分という上映時間もあまり感じないでしょう。
物語は、パドマーワトとラタン・シンのラブストーリーと、権力を誇示したいがためにパドマーワトを自分のものにしようとするアラーウッディーンとの戦いが軸になっていますが、それぞれのキャラクターで勝利の概念が違う点がポイント。そこで、窮地に陥った女性達が愛する者のためにどういう選択をとるかがドラマチックに描かれていて、決して望まれる手段ではありませんが、女のプライドや意地、愛する者への最大級の敬意と思いを感じさせる選択に共感せずにはいられません。本編の冒頭にインドの宗教的、社会的、歴史的背景に配慮するメッセージが出てきたのも印象的ですが、そこまで述べてから本編を流すという点でも、物語の重みが伝わってきます。

デート向き映画判定
映画『パドマーワト 女神の誕生』ディーピカー・パードゥコーン/シャーヒド・カプール

戦闘シーンは大人しめと前述しましたが、とはいえ多少刺激的なシーンが出てくるので、バイオレンス要素が苦手な人を誘うのは要注意です。その点で大丈夫なら、とても華やかなシーンとダークなシーンでメリハリがあるので、上映時間はそれほど感じないはず。価値観を問う物語なので、誰と観ても感想を語るとおもしろいと思います。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『パドマーワト 女神の誕生』ランヴィール・シン/シャーヒド・カプール

ここ最近、日本で公開されるインド映画が増えたので、以前よりも身近になってきたと思いますが、上映時間が長いものが多いので、キッズやティーンの皆さんはまだ手を付けてない人も多いかも知れませんね。本作も上映時間は長めですが、物語がシンプルな点では観やすいほうだと思います。インドの歴史にも興味が湧く内容なので、中学生以上の人は観たいと思ったらチャレンジしてみてください。

映画『パドマーワト 女神の誕生』ディーピカー・パードゥコーン

『パドマーワト 女神の誕生』
2019年6月7日より全国順次公開
SPACEBOX
公式サイト

©Viacom 18 Motion Pictures ©Bhansali Productions

TEXT by Myson

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『恋するプリテンダー』シドニー・スウィーニー/グレン・パウエル 恋するプリテンダー【レビュー】

久々にハリウッドの王道ラブコメを観たという感覚をもたらす楽しい作品です。ひょんなことがきっかけで…

映画『九十歳。何がめでたい』草笛光子 『九十歳。何がめでたい』特別試写会 20組40名様ご招待

映画『九十歳。何がめでたい』特別試写会 20組40名様ご招待

映画『アバウト・ライフ 幸せの選択肢』エマ・ロバーツ エマ・ロバーツ【プロフィールと出演作一覧】

1991年2月10日アメリカ、ニューヨーク生まれ。ロサンゼルス育ち。父は俳優のエリック・ロバーツ。子どもの頃から…

映画『ゴジラxコング 新たなる帝国』 ゴジラxコング 新たなる帝国【レビュー】

こりゃもう、見どころてんこ盛りで約2時間の上映時間も…

映画『キラー・ナマケモノ』 キラー・ナマケモノ【レビュー】

女子大生の寮で、ナマケモノ(動物)が人を殺しまくるって、どういうことやねんと…

海外ドラマ『エクスパッツ ~異国でのリアルな日常~』ニコール・キッドマン エクスパッツ ~異国でのリアルな日常~【レビュー】

ニコール・キッドマン(主演兼製作総指揮)と『フェアウェル』のルル・ワンがタッグを組んだ本シリーズは…

映画『ハクソー・リッジ』ルーク・ブレイシー ルーク・ブレイシー【プロフィールと出演作一覧】

1989年4月26日生まれ。オーストラリア、シドニー出身。ベルビュー・ヒルにあるスコッツ・カレッジで学び…

映画『悪は存在しない』西川玲 悪は存在しない【レビュー】

『悪は存在しない』というタイトルにインパクトがあり、鑑賞中はどういう意味が込められているのか…

中国ドラマ『花の告発~煙雨に仇打つ九義人~』QUOカード 中国ドラマ『花の告発~煙雨に仇打つ九義人~』オリジナルQUOカード(500円分) 3名様プレゼント

中国ドラマ『花の告発~煙雨に仇打つ九義人~』オリジナルQUOカード(500円分) 3名様プレゼント

映画『ミステリと言う勿れ』菅田将暉 映画『ミステリと言う勿れ』DVD通常版 1名様プレゼント

映画『ミステリと言う勿れ』DVD通常版 1名様プレゼント

部活・イベント

  1. 【ARUARU海ドラDiner】サムライデザート(カップデザート)
  2. 【ARUARU海ドラDiner】トーキョー女子映画部 × Mixalive TOKYO × SHIDAX
  3. 【ARUARU海ドラDiner】サポーター集会:パンチボール(パーティサイズ)
  4. 【ARUARU海ドラDiner】プレオープン
  5. 「ARUARU海ドラDiner」202303トークゲスト集合

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『MIRRORLIAR FILMS Season5』横浜流星 映画好きが推すイイ俳優ランキング【国内20代編】

今回は、国内で活躍する20代(1995年から2004年生まれ)のイイ俳優の中から、昨今活躍が目覚ましい方を編集部の独断で70名選抜し、正式部員の皆さんに投票していただきました。

映画『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』ティモシー・シャラメ 映画好きが選んだ2023洋画ベスト

正式部員の皆さんに2023年の洋画ベストを選んでいただきました。どの作品が2023年の洋画ベストに輝いたのでしょうか?

映画『テルマ&ルイーズ 4K』スーザン・サランドン/ジーナ・デイヴィス あの名作をリメイクするとしたら、誰をキャスティングする?『テルマ&ルイーズ』

今回は『テルマ&ルイーズ』のリメイクを作るとしたら…ということで、テルマ役のジーナ・デイヴィスとルイーズ役のスーザン・サランドンをそれぞれ誰が演じるのが良いか、正式部員の皆さんに聞いてみました。

REVIEW

  1. 映画『恋するプリテンダー』シドニー・スウィーニー/グレン・パウエル
  2. 映画『ゴジラxコング 新たなる帝国』
  3. 映画『キラー・ナマケモノ』
  4. 海外ドラマ『エクスパッツ ~異国でのリアルな日常~』ニコール・キッドマン
  5. 映画『悪は存在しない』西川玲

PRESENT

  1. 映画『九十歳。何がめでたい』草笛光子
  2. 中国ドラマ『花の告発~煙雨に仇打つ九義人~』QUOカード
  3. 映画『ミステリと言う勿れ』菅田将暉
PAGE TOP