海外ではそうなのか、フランスでは特にそうなのかわかりませんが、とにかく恋愛に奔放!同じ展開を日本に置きかえたら泥沼になりそうですが、「そういうのもアリよね」という余裕が見える点で、こじゃれています(笑)。でも、お互い様という部分もあるからこうなるという風にも思えて、ある意味ですごく理論的な恋愛が描かれています。とはいえ、本当に理論に徹して恋愛を上手く転がせるのかというと、それは無理で、結局感情が最後に結論を出すという点でとても人間味があり共感できます。ルイ・ガレル、レティシア・カスタ、リリー=ローズ・デップ、このメインキャスト3人の美しさだけでも観て満足できつつ、普通はここまでしないであろう“ある種の恋愛実験”を疑似体験できる点で映画好き女子の皆さんにオススメです。
かなりこじれた恋愛模様が描かれているので、デートで観るとどうなんでしょう(苦笑)。お互いに一途に付き合っているならば、他人事として気楽に観られると思いますが、三角関係の末に結ばれたカップルだったら、良からぬ不安が浮かび上がってくるかも知れません。でも、教訓的な部分も見えるので、敢えて一緒に観て予防線をはるのも良いでしょう。
これがスタンダードな恋愛だと思うと、大人になってから苦労しそうなので(笑)、大人になってから観て欲しいです。大学生くらいなら、リリー=ローズ・デップが演じたキャラクターに近い感覚で観られると思うので、恋愛に盲目にならないように参考にしてみると良いですよ。男女関係を一歩引いて観られるので、いろいろと勉強になるはず。テクニックだけでは恋愛はできないことがわかるでしょう。
『パリの恋人たち』
2019年12月13日より全国順次公開
サンリス
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TEXT by Myson