REVIEW

前田建設ファンタジー営業部

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『前田建設ファンタジー営業部』高杉真宙/上地雄輔/岸井ゆきの/本多力/小木博明(おぎやはぎ)

実存する“前田建設ファンタジー営業部”の実話を基に映画化。ユニーク過ぎて、憎い!そして、営業部の面々とプロジェクトを支える人達の熱意にさらに共感。何もかもが素敵過ぎて、こういう人達、こういう会社がある日本はまだまだ捨てたもんじゃないなと元気をもらえます。本作でファンタジー営業部は、アニメのマジンガーZの格納庫を現実に作ったら…というプロジェクトのもと、実際に設計したり、見積もりをします。その現実への落とし込みの過程で、アニメがいかにぶっ飛んでいるかがわかるのもおもしろい点で、ある意味むちゃくちゃな構造をグループのメンバーや関係者が本気で現実化しようと奔走する様子がとてもドラマチックに描かれています。本作を観て、ふとナポレオン・ヒルの「思考は現実化する」(ロングベストセラー本ともなっています)という言葉を思い出しましたが、誰かが現実的に考えられたなら、きっといつかは実現するんだろうなと夢が膨らむのは私だけではないはず(笑)。おぎやはぎの小木をはじめ、キャスト達のコミカルな演技、英勉監督の手腕も光る、笑える作品になっています。働く人にも、これから社会に出て働く若者達にもぜひ観て欲しいです。

デート向き映画判定
映画『前田建設ファンタジー営業部』高杉真宙

働く人達の熱き姿がまぶしい作品ですが、お説教じみた内容ではなく、一見無駄に思えることに一生懸命取り組む、働く人のピュアな姿に共感できるストーリーです。組織で働く人が共感できるのはもちろん、誰でも楽しめるエンタテインメント作品なので、どんなカップルのデートで観るのもオーケー。ちらっとロマンスもありますが、気まずいことは全くないのでご安心を。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『前田建設ファンタジー営業部』上地雄輔

男女共に活躍するし、“前田建設ファンタジー営業部”だけでなく、他の部署の人や、グループ会社の人、外部の企業など、さまざまな立場の人が登場するので、キッズやティーンの皆さんも、会社員ってこういう関係性の中で働いているんだなと、職場体験をする感覚で観られるでしょう。「アニメの世界に出てくるものを実際に現実で作ってみたらどうなのか」という発想自体とてもユニークで、本作を楽しむと同時に、自分ならこれを現実化したいなんて想像も膨らみ、発想力、創造力が磨かれるかも知れません。

映画『前田建設ファンタジー営業部』高杉真宙/上地雄輔/岸井ゆきの/本多力/町田啓太/濱田マリ/鶴見辰吾/六角精児/小木博明(おぎやはぎ)

『前田建設ファンタジー営業部』
2020年1月31日より全国公開
バンダイナムコアーツ、東京テアトル
公式サイト

TEXT by Myson

©前田建設/Team F ©ダイナミック企画・東映アニメーション

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ 心理学から観る映画59:研究倫理に反する実験とその被害『エクスペリメント』『まったく同じ3人の他人』

『まったく同じ3人の他人』というドキュメンタリーを観ました。生き別れた三つ子が再会する感動のストーリーかと思いきや、驚愕の背景を知り、研究倫理について改めて考えさせられました。そこで今回は研究倫理をテーマとします。

映画『コンビニ・ウォーズ~バイトJK VS ミニナチ軍団~』ヴァネッサ・パラディ ヴァネッサ・パラディ【ギャラリー/出演作一覧】

1972年12月22日生まれ。フランス出身。

映画『ブルーボーイ事件』中川未悠/中村中/イズミ・セクシー/真田怜臣/六川裕/泰平史/錦戸亮 ブルーボーイ事件【レビュー】

高度成長期にあった1965年の東京では、街の浄化のため、警察はセックスワーカー達を厳しく取り締まっていました。ただ、セックスワーカーの中には性別適合手術(当時の呼称は性転換手術)を受けて女性的な体をした通称ブルーボーイが…

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画『君の顔では泣けない』芳根京子/髙橋海人 君の顔では泣けない【レビュー】

高校1年生の夏、坂平陸(武市尚士)と水村まなみ(西川愛莉)はプールに一緒に落ちたことで体が入れ替わってしまいます。2人はすぐに元に戻ることができず15年を過ごし…

映画『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』ジェレミー・アレン・ホワイト スプリングスティーン 孤独のハイウェイ

物語の舞台は1982年。ブルース・スプリングスティーン(ジェレミー・アレン・ホワイト)は、名声を手に入れながらも、葛藤を抱えて…

映画『2つ目の窓』松田美由紀 松田美由紀【ギャラリー/出演作一覧】

1961年10月6日生まれ。東京都出身。

「第38回東京国際映画祭」クロージングセレモニー:受賞者 東京グランプリは『パレスチナ36』!第38回東京国際映画祭ハイライト

2025年10月27日(月)に日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開幕したアジア最大級の映画の祭典である第38回東京国際映画祭が、11月5日(水)に閉幕。今年も個性豊かな作品が多数出品され、さまざまなイベントが実施されました。以下に、第38回東京国際映画祭ハイライトをお届けします。

映画『平場の月』堺雅人/井川遥 平場の月【レビュー】

朝倉かすみ著の同名小説を実写化した本作は、『ハナミズキ』『花束みたいな恋をした』(2021年)などを手がけた土井裕泰が監督を務めて…

映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル ぼくらの居場所【レビュー】

カナダのトロント東部に位置するスカボローを舞台に、さまざまな背景を抱えた3組の親子の姿を…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画学ゼミ2025年11月募集用 AI時代における人間らしさの探求【映画学ゼミ第2回】参加者募集!

ネット化が進み、AIが普及しつつある現代社会で、人間らしさを実感できる映画鑑賞と人間にまつわる神秘を一緒に探求しませんか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ
  2. 映画学ゼミ2025年11月募集用
  3. 映画『おーい、応為』長澤まさみ

REVIEW

  1. 映画『ブルーボーイ事件』中川未悠/中村中/イズミ・セクシー/真田怜臣/六川裕/泰平史/錦戸亮
  2. 映画『君の顔では泣けない』芳根京子/髙橋海人
  3. 映画『スプリングスティーン 孤独のハイウェイ』ジェレミー・アレン・ホワイト
  4. 映画『平場の月』堺雅人/井川遥
  5. 映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル

PRESENT

  1. 映画『TOKYOタクシー』オリジナルパラパラメモ
  2. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP