REVIEW

ザ・プレイス 運命の交差点

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『ザ・プレイス 運命の交差点』ヴァレリオ・マスタンドレア

カフェを舞台に、悩みを抱える人々がある謎の男性の不可解なアドバイスに従い行動し、運命を変えていく群像劇。シーンはほぼこのカフェの会話だけで展開し、現実世界を描いているのに、どこかSF的でダークファンタジー的な描写になっているのが見事です。観る者の想像力を膨らませるセリフで構成されていて、会話劇としてとても優れています。そして、徐々に伏線が張り巡らされていく人間ドラマは、映像的には地味なのに、物語的にはすごくドラマチック。脚本、演出、演技、どれをとっても素晴らしいと言える秀作です!

デート向き映画判定
映画『ザ・プレイス 運命の交差点』アルバ・ロルヴァケル

こういう映画を選ぶセンスは褒められるべきではないかと、いち映画好きとしては思うので、映画好きをデートに誘うにはもってこいの作品です。でも、観る側の理解力や想像力が少し試される部分もあるので、映画は好きでも、やや複雑なストーリーについていくのが苦手そうな人を誘う場合は、鑑賞後に優しくフォローの解説をしてあげると喜んでくれると思います。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『ザ・プレイス 運命の交差点』ヴァレリオ・マスタンドレア

大人向けの作品で、見た目に派手な展開はないので、キッズが楽しむにはまだ早いかも知れません。本をよく読む人は文章から想像を膨らませるのが得意だったり、慣れていると思うので、本作のような会話劇にも難なくついていけそう。想像力を膨らませてくれる作品が好きな人には、うってつけの作品です。そして、カフェだけで物語が展開している点では低予算で作品を作るヒントになりそう。そういう意味で、映画作りをしている学生にもオススメです。

映画『ザ・プレイス 運命の交差点』ヴァレリオ・マスタンドレア/マルコ・ジャリ―ニ/アルバ・ロルヴァケル/サブリーナ・フェリッリ

『ザ・プレイス 運命の交差点』
2019年4月5日より全国順次公開
ミモザフィルムズ
公式サイト

© 2017 Medusa Film SpA .

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『AFRAID アフレイド』ジョン・チョウ AFRAID アフレイド【レビュー】

『M3GAN/ミーガン』を手掛けたブラムハウスのチームが本作でも進化し過ぎたAIの脅威を描いています…

映画『楓』北島岬 北島岬【ギャラリー/出演作一覧】

2007年8月6日生まれ。千葉県出身。

映画『殺し屋のプロット』マイケル・キートン 心理学から観る映画60:記憶障害の診断「神経認知領域」と「病因」からみる『殺し屋のプロット』

今回は、急速に進行してしまう認知症、クロイツフェルト・ヤコブ病に冒された殺し屋の最後の“仕事”を描く『殺し屋のプロット』を取り上げます。

映画『チャップリン』チャーリー・チャップリン『キッド』の一場面 映画好きが選んだチャーリー・チャップリン人気作品ランキング

俳優および監督など作り手として、『キッド』『街の灯』『独裁者』『ライムライト』などの名作の数々を生み出したチャーリー・チャップリン(チャールズ・チャップリン)。今回は、チャーリー・チャップリン監督作(短編映画を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

映画『ただ、やるべきことを』チャン・ソンボム/ソ・ソッキュ 『ただ、やるべきことを』鑑賞券 3名様プレゼント

映画『ただ、やるべきことを』鑑賞券 3名様プレゼント

映画『星と月は天の穴』綾野剛/咲耶 星と月は天の穴【レビュー】

映画に対してというよりも、本作で描かれる男女のやり取りについては、解釈の仕方および、その解釈に伴った好みが…

映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』ウーナ・チャップリン アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ【レビュー】

REVIEWシリーズ3作目となる本作でも、まず映像美と迫力に圧倒されます。物理的に目の前で…

映画『新解釈・幕末伝』ムロツヨシ/佐藤二朗 新解釈・幕末伝【レビュー】

幕末を描いた本作は、“新解釈”とタイトルにあるように、ユニークな解釈で描かれて…

映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』来日ジャパンプレミア、ジェームズ・キャメロン監督、山崎貴監督、宮世琉弥 お互いの才能を讃え合うジェームズ・キャメロン監督と山崎貴監督、若者代表、宮世琉弥も感動『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』来日ジャパンプレミア

最新作『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』のワールドツアーの一環として、ジェームズ・キャメロン監督が3年ぶりに来日。山崎貴監督と宮世琉弥も会場に駆けつけました。

映画『WIND BREAKER/ウィンドブレイカー』八木莉可子 八木莉可子【ギャラリー/出演作一覧】

2001年7月7日生まれ。滋賀県出身。

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『チャップリン』チャーリー・チャップリン『キッド』の一場面 映画好きが選んだチャーリー・チャップリン人気作品ランキング

俳優および監督など作り手として、『キッド』『街の灯』『独裁者』『ライムライト』などの名作の数々を生み出したチャーリー・チャップリン(チャールズ・チャップリン)。今回は、チャーリー・チャップリン監督作(短編映画を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

映画『悪党に粛清を』来日舞台挨拶、マッツ・ミケルセン 映画好きが選んだマッツ・ミケルセン人気作品ランキング

“北欧の至宝”として日本でも人気を誇るマッツ・ミケルセン。今回は、マッツ・ミケルセン出演作品(ドラマを除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。上位にはどんな作品がランクインしたのでしょうか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『殺し屋のプロット』マイケル・キートン
  2. 映画学ゼミ2025年12月募集用
  3. 映画『エクスペリメント』エイドリアン・ブロディ

REVIEW

  1. 映画『AFRAID アフレイド』ジョン・チョウ
  2. 映画『星と月は天の穴』綾野剛/咲耶
  3. 映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』ウーナ・チャップリン
  4. 映画『新解釈・幕末伝』ムロツヨシ/佐藤二朗
  5. 映画『ビューティフル・ジャーニー ふたりの時空旅行』コリン・ファレル/マーゴット・ロビー

PRESENT

  1. 映画『ただ、やるべきことを』チャン・ソンボム/ソ・ソッキュ
  2. 映画『グッドワン』リリー・コリアス
  3. 映画『サリー』エスター・リウ
PAGE TOP