REVIEW

女子高生に殺されたい【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『女子高生に殺されたい』田中圭

『ライチ☆光クラブ』『帝一の國』などの原作者として知られる古屋兎丸の画業20周年記念作品として発表された同名コミックが実写映画化。女子高生に殺されたいという嗜好を抑え切れなくなった東山春人(田中圭)は、社会科の教師として新たに赴任した高校で着々と計画を進めていきます。でも彼の計画は単純なものではなく、殺され方や自分が死んだ後の処理について深いこだわりがあり、さまざまな人物を計画のコマとして考えています。なので、パッと見て誰がどんな役割をさせられようとしているのかわからず、彼の秘密だけではなく、他にも秘密を持つ人物がいるとほのめかす演出にグッと引き込まれていきます。
最初のほうは、いろいろな意味で「そもそも女子高生に大人の男性を殺させるってできるの?」と疑問を持つ方も多いと思いますが、徐々に彼の計画の背景がわかってくると、そこは一旦理論的にはクリアになり、別軸のハラハラドキドキな展開が出てきます。気になるキャラクターが複数登場し、その背景がじわじわとわかってくる展開になっていますが、そうやって惹きつける演技をしている俳優陣の演技力の高さにも改めて気付かされます。若手実力派俳優陣の演技はもちろん、田中圭の怪演ぶりもぜひ観てみてください。

デート向き映画判定
映画『女子高生に殺されたい』南沙良

デートのムードが盛り上がるタイプのストーリーではありませんが、クセが強いので鑑賞後にいろいろと話したくなることは出てくるのではないでしょうか。初デートでこの作品を観ようと誘うと違和感を持たれるかもしれませんが(苦笑)、何度か一緒に映画を観たことがあって、お互いに興味を持てそうならデートで観ても良さそうです。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『女子高生に殺されたい』田中圭/莉子

これは現役高校生や中学生が観たらどんな感想を抱くのか、聞いてみたいですね。でも先生と生徒のやり取りは皆さんの日常なので、良くも悪くも等身大で観られると思います。実際にこういうことは起こり得ないですが、危ない先生や何か企んでいる先生を警戒するための参考にしつつ、映画だからこそ存分に気持ち悪さを体感してください。

映画『女子高生に殺されたい』田中圭/南沙良/河合優実/莉子/茅島みずき

『女子高生に殺されたい』
2022年4月1日より全国公開
PG-12
日活
公式サイト

© 2022 日活

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル ぼくらの居場所【レビュー】

カナダのトロント東部に位置するスカボローを舞台に、さまざまな背景を抱えた3組の親子の姿を…

映画『ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師』ヨナス・ダスラー ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師【レビュー】

第二次世界大戦下のドイツに実在した牧師、ディートリヒ・ボンヘッファーは、ナチスに支配された教会やユダヤ人達を救おうと奮闘…

映画『ボクたちはみんな大人になれなかった』SUMIRE 佐藤菫【ギャラリー/出演作一覧】

1995年7月4日生まれ。東京都出身。

映画『プレデター:バッドランド』エル・ファニング プレデター:バッドランド【レビュー】

おもしろい!いろいろユニーク!“プレデター”シリーズは…

映画『モンテ・クリスト伯』ピエール・ニネ モンテ・クリスト伯【レビュー】

アレクサンドル・デュマ・ペールの傑作小説「巌窟王」を映画化した本作は…

映画『秒速5センチメートル』松村北斗 映画レビュー&ドラマレビュー総合アクセスランキング【2025年10月】

映画レビュー&ドラマレビュー【2025年10月】のアクセスランキングを発表!

映画『旅と日々』シム · ウンギョン/堤真一 旅と日々【レビュー】

つげ義春の「海辺の叙景」「ほんやら洞のべんさん」を原作に、『ケイコ 目を澄ませて』『夜明けのすべて』などを手がけた三宅唱監督が映画化…

映画『風のマジム』肥後克広 肥後克広【ギャラリー/出演作一覧】

1963年3月15日生まれ。沖縄県出身。

【20周年記念ボイスシネマ声優口演ライブ2025】羽佐間道夫、山寺宏一ほか 人気声優達が真剣勝負!会場が終始笑いに包まれた【20周年記念ボイスシネマ声優口演ライブ2025】本番リポート

発起人である羽佐間道夫のもと、山寺宏一、林原めぐみほか錚々たる人気声優達がズラリと顔を揃えたライブは今年で20周年を迎えました…

映画『あの時、愛を伝えられなかった僕の、3つの“もしも”の世界。』ホン・サビン/シン・ジュヒョブ あの時、愛を伝えられなかった僕の、3つの“もしも”の世界。【レビュー】

物語の始まりは、1995年の韓国、テグ。学校でいじめられていたドンジュン…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画学ゼミ2025年11月募集用 AI時代における人間らしさの探求【映画学ゼミ第2回】参加者募集!

ネット化が進み、AIが普及しつつある現代社会で、人間らしさを実感できる映画鑑賞と人間にまつわる神秘を一緒に探求しませんか?

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』ウェス・アンダーソン監督 映画好きが選んだウェス・アンダーソン監督人気作品ランキング

今回は、ウェス・アンダーソン監督作品を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。人気作品が多くあるなか、上位にランクインしたのは?

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

学び・メンタルヘルス

  1. 映画学ゼミ2025年11月募集用
  2. 映画『おーい、応為』長澤まさみ
  3. AXA生命保険お金のセミナー20251106ver3

REVIEW

  1. 映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル
  2. 映画『ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師』ヨナス・ダスラー
  3. 映画『プレデター:バッドランド』エル・ファニング
  4. 映画『モンテ・クリスト伯』ピエール・ニネ
  5. 映画『秒速5センチメートル』松村北斗

PRESENT

  1. 映画『TOKYOタクシー』オリジナルパラパラメモ
  2. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント

PAGE TOP