REVIEW
『プラットフォーム』で階級社会を見事に描いたガルデル・ガステル=ウルティア(ガルダー・ガステル=ウルティアと書くこともある)監督の作品です。『プラットフォーム』はシンプルかつユニークな描写が秀逸でした。本作でも階級社会をユニークな表現で描いていて、期待通りの秀作となっています。

主人公は、ストリーミング・プラットフォームの重役プロデューサーであるローラ(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)です。ローラのもとには多くの映像化企画が持ち込まれ、彼女が成功者であることが見てとれます。でも、彼女の野心は尽きません。そして、彼女は新規プロジェクトへの参加を求められます。

映画公式サイトには、本作のあらすじが書いてあり、設定を読んだだけでおもしろそうと思えるはずです。一方、私は『プラットフォーム』の監督作という情報だけで観ると決めていたので、どんな設定で、どんなストーリーかすら知らずに観ました。前情報を入れずに観た場合は、予期せず状況が一変する展開が一層スリリングに映ります。

本作は資本主義を揶揄するストーリーとなっていて、ブラックユーモアが効いています。劇中で起こる出来事は現実には起こり得ないとしても、先進国では似たような状況に既に陥っていて、何らかのきっかけによって、一触即発しそうです。だから、資本主義が招く世界の崩壊もリアルに感じます。

クライマックスもシュールです。「確かにそうなりそう」という展開もシュールながら、ラストシーンが最高にシュールです。資本主義の崩壊が招く世界の終末のいちパターンをぜひご覧ください。
デート向き映画判定

ローラには一人娘がいて、夫とは離婚協議を進めています。そんななか、不測の事態が起こり、家族関係にも影響が出てきます。なので、結婚をしている方や、人生を共にするパートナーがいる方は特に、さまざまな感情や思考が湧き出てくるでしょう。一緒に観るべきか、1人で観るべきかは一概にいえないものの、2人の間の金銭感覚の違いで悩んでいる場合は、一旦1人で観て、自分の心がどう動くか試してみるのも良さそうです。
キッズ&ティーン向き映画判定

生きていくためにお金は必要ですが、お金に振り回される状況は考えものです。本作は、人々の価値観がひっくり返る事態が起きた時、世界はどうなるのかを見せてくれます。だから、皆さんが人生観を形作る上で、参考になる部分があるでしょう。

『億万長者の不都合な終末』
2026年6月19日より全国公開
シンカ
公式サイト
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©2023 RICH FLU A.I.E, NOSTROMO PICTURES S.L., BASQUE FILMS SERVICES S.L.,MAMMA TEAM SONDER ENTERTAINMENT S.L.
TEXT by Myson
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