REVIEW

生理ちゃん

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『生理ちゃん』二階堂ふみ

テーマは生々しいし、こっぱずかしくもあり、劇中には”童貞くん”や”性欲くん”まで登場しますが、ここまで直球だとむしろ潔いし、微笑ましく観ることができます。こういったテーマをどういうドラマに落とし込むのかと思ったら、ストーリーは至って日常的で、生理が女性の生活にもたらすものやその意味を一歩下がって観られます。女子トークの中ではさておき、日常会話では大きな声で話題にしづらい”生理”ですが、人間の成長にどういう形で関わっているのか真面目かつコミカルに描いているので、性教育にもってこいの作品ではないかと思います。これなら老若男女とっつきやすいし、劇中でも主人公が上司から理解を得られず辛い思いをする場面がありますが、ぜひ大人の男性にも、生理の辛さと複雑さを理解するために観て欲しいです。それにしても、生理ってまさに「くるとうっとうしいけど、こないと寂しい」と改めて感じました。でも、生理はただ子どもを産むためだけのものではなくて、女性のあらゆるバロメーターになっている点で、やはり大事なものだなと共感できる内容になっています。

デート向き映画判定
映画『生理ちゃん』二階堂ふみ

恋愛にまつわる”生理”の重要さも思った以上に描かれていて、デートで観るのもアリだと思います。初デートではさすがに恥ずかしくなりそうだし、誘った時点で微妙な空気になりそうなのでオススメできませんが、距離感が詰まってきたカップルなら一緒に観ると、より距離が縮まると思います。男性目線でも描かれているので、お互いに「そう言われれば、そうだな」と改めて知る部分があると思います。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『生理ちゃん』伊藤沙莉

男女それぞれ別の教室で性教育を受ける授業って、今も小学5年生くらいになったら始まるんでしょうかね。それくらいのお年頃になったら、本作を観るとより生活に根付いたところで理解が深まるのではないでしょうか。同性の親子で観るのが良さそうですが、お年頃なら敢えて友達同士で観るほうが気楽に観られるかも知れません。生理ばかりにフォーカスして観なくても、普通に人間ドラマ、ラブストーリーとして楽しめる作品なので、リラックスして観てください。

映画『生理ちゃん』二階堂ふみ/伊藤沙莉

『生理ちゃん』
2019年11月8日より全国順次公開
よしもとクリエイティブ・エージェンシー
公式サイト

©吉本興業 ©小山健/KADOKAWA

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『サブスタンス』デミ・ムーア デミ・ムーア【ギャラリー/出演作一覧】

1962年11月11日生まれ。アメリカ、ニューメキシコ州出身。

映画『アスファルト・シティ』ショーン・ペン/タイ・シェリダン アスファルト・シティ【レビュー】

ニューヨークのブルックリンを舞台に救急隊員が直面する日常を描いた本作は、シャノン・バーク著「Black Flies」(2008)を原作として、『暁に祈れ』のジャン=ステファーヌ・ソヴェール監督が映画化…

映画『Mr.ノボカイン』レイ・ニコルソン レイ・ニコルソン【ギャラリー/出演作一覧】

1992年2月20日生まれ。アメリカ出身。

映画『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』綾野剛/柴咲コウ/亀梨和也 でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男【レビュー】

怖い、ものすごく怖い。いろんな意味で本当に…

映画『おいしくて泣くとき』美村里江 美村里江【ギャラリー/出演作一覧】

1984年6月15日生まれ。埼玉県出身。

映画『ババンババンバンバンパイア』吉沢亮/板垣李光人 ババンババンバンバンパイア【レビュー】

運命的な出会いから、銭湯に住み込みで働いている450歳のバンパイア森蘭丸(吉沢亮)は、銭湯の一人息子、李仁(板垣李光人)が童貞のまま18歳になるのを…

映画『君がトクベツ』畑芽育/大橋和也 心理学から観る映画55:推し活がもたらす幸福感『君がトクベツ』

今や「推し活」「推し」という言葉はすっかり浸透しました。なぜ、人が推し活にハマるのかといえば、きっと幸福感があるからでしょう。そこで、今回は推し活が与える幸福感について、『君がトクベツ』のストーリーをもとに考えます。

映画『メガロポリス』アダム・ドライバー/ナタリー・エマニュエル メガロポリス【レビュー】

“ゴッドファーザー”シリーズ、『地獄の黙示録』など、映画史を語る上で欠かせない巨匠フランシス・フォード・コッポラ監督が、私財を投じて製作した本作は、40年もの構想を経て完成…

特製『平成狸合戦ぽんぽこ』ふんわりキーホルダー正吉 高畑勲展 特製『平成狸合戦ぽんぽこ』ふんわりキーホルダー正吉 1名様 プレゼント

映画『ツイスターズ』オリジナルハンディファン 2名様プレゼント

映画『F1®/エフワン』ブラッド・ピット/ダムソン・イドリス 映画『F1®/エフワン』【レビュー】

“地上版〈トップガン〉”という宣伝文句を謳っている本作は、『トップガン マーヴェリック』と同じく、ジョセフ・コシンスキーが監督を務め、ジェリー・ブラッカイマーが製作を…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』トム・クルーズ 映画好きが選んだトム・クルーズ人気作品ランキング

毎度さまざまな挑戦を続け、人気を博すハリウッドの大スター、トム・クルーズ。今回は、トム・クルーズ出演作品(日本劇場未公開作品を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

映画『プラダを着た悪魔』アン・ハサウェイ/メリル・ストリープ 元気が出るガールズムービーランキング【洋画編】

正式部員の皆さんに“元気が出るガールズムービー【洋画編】”をテーマに、好きな作品を選んでいただきました。果たしてどんな結果になったのでしょうか?

映画『キングダム 大将軍の帰還』山﨑賢人/吉沢亮/橋本環奈/清野菜名/吉川晃司/小栗旬/大沢たかお 映画好きが選んだ2024邦画ベスト

正式部員の皆さんに2024年の邦画ベストを選んでいただきました。2024年の邦画ベストはどの作品になったのでしょうか?

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『君がトクベツ』畑芽育/大橋和也
  2. 映画でSEL:告知1回目
  3. 映画『親友かよ』アンソニー・ブイサレートピシットポン・エークポンピシット

REVIEW

  1. 映画『アスファルト・シティ』ショーン・ペン/タイ・シェリダン
  2. 映画『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』綾野剛/柴咲コウ/亀梨和也
  3. 映画『ババンババンバンバンパイア』吉沢亮/板垣李光人
  4. 映画『メガロポリス』アダム・ドライバー/ナタリー・エマニュエル
  5. 映画『F1®/エフワン』ブラッド・ピット/ダムソン・イドリス

PRESENT

  1. 特製『平成狸合戦ぽんぽこ』ふんわりキーホルダー正吉
  2. トーキョー女子映画部ロゴ
    プレゼント