REVIEW

サマー・オブ・84

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『サマー・オブ・84』グラハム・バーチャー/ジュダ・ルイス/ティエラ・スコビー/リッチ・ソマー

近所に住む警察官を連続殺人だと疑う少年達の物語で、少年達が圧倒的に不利な状態だからこその怖さが描かれています。殺人鬼が登場するホラーとしての怖さよりも、疑う相手がご近所さん、そして警察官であるところ、彼を疑っているのは子どもというところで、どんなに訴えても大人に真剣に取り合ってもらえない時の子どもの恐怖を考えるとすごく怖いです。ご近所さんだから波風が立たないようにするのも大事ですが、子どもの本気の訴えにはちゃんと耳を貸すべきだなと感じさせられるストーリーで、大人こそ観たほうが良い内容です。
日本で知名度が高いと言えるキャストは出ていませんが、主演のグラハム・バーチャーをはじめ、少年役の4名は既に映画や海外ドラマで活躍していて、これから注目される人も出てきそうです。警察官を演じたリッチ・ソマーは海外ドラマ『マッドメン』で印象に残る役柄を演じていたので記憶にある人もいるのではないでしょうか。映画にもいろいろ出演していますが、今回とても不気味な役柄を演じているので、その辺りも楽しんでください。

デート向き映画判定
映画『サマー・オブ・84』グラハム・バーチャー/ジュダ・ルイス/ティエラ・スコビー/リッチ・ソマー

舞台は1984年ということで、『E.T.』『グーニーズ』『スタンド・バイ・ミー』など少年達が主人公のストーリーや、『13日の金曜日』『エルム街の悪夢』など1980年代に量産されたヒットしたホラー作品へのオマージュも感じられる内容になっているので、1980年代の映画を観て育った年代のカップルは、懐かしさも味わいながら楽しめると思います。スプラッターホラーというよりも心理的怖さが際立つ作品なので、そういうタイプなら観られるという人は誘って観ても良さそうです。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『サマー・オブ・84』グラハム・バーチャー/ジュダ・ルイス/ティエラ・スコビー/リッチ・ソマー

少年達が主人公なので、皆さんの世代は等身大で怖さを体感できると思います。必死に訴えても大人に真剣に取り合ってもらえないもどかしさや、危ないことだとわかっていても好奇心が抑えられない感覚など、共感できるポイントはいろいろあります。未成年の場合は大人の意見を一旦聞くのも大事ですが、それでも自分達が正しいと思ったら、闘わないといけないですよね。どうやったら自分達の主張に向き合ってもらえるのか考えながら観ると有意義でしょう。

映画『サマー・オブ・84』グラハム・バーチャー/ジュダ・ルイス/ティエラ・スコビー/リッチ・ソマー

『サマー・オブ・84』
2019年8月3日より全国順次公開
ブロードウェイ
公式サイト

2017 © Gunpowder & Sky, LLC

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『ウィキッド ふたりの魔女』シンシア・エリヴォ/アリアナ・グランデ トーキョー女子映画部が選ぶ 2025年ベスト10&イイ俳優MVP

2025年も毎年恒例の企画として、トーキョー女子映画部の編集部マイソンとシャミが、個人的なベスト10と、イイ俳優MVPを選んでご紹介します。

人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集 人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集!

ネットの普及によりオンラインで大抵のことができ、AIが人間の代役を担う社会になったからこそ、逆に人間らしさ、人間として生きる醍醐味とは何かを映画学の観点から一緒に探ってみませんか?

映画『スワイプ:マッチングの法則』リリー・ジェームズ スワイプ:マッチングの法則【レビュー】

リリー・ジェームズが主演とプロデューサーを兼任する本作は…

映画『サムシング・エクストラ! やさしい泥棒のゆかいな逃避行』アルテュス/アルノー・トゥパンス/ルドヴィク・ブール サムシング・エクストラ! やさしい泥棒のゆかいな逃避行【レビュー】

パラリンピックやハンディキャップ・インターナショナルのアンバサダーを務めるアルテュスが…

映画『消滅世界』蒔田彩珠/眞島秀和 眞島秀和【ギャラリー/出演作一覧】

1976年11月13日生まれ、山形県出身。

映画『Fox Hunt フォックス・ハント』トニー・レオン Fox Hunt フォックス・ハント【レビュー】

“狐狩り隊(=フォックス・ハント)”と呼ばれる経済犯罪捜査のエリートチームが、国を跨いだ巨額の金融詐欺事件の真犯人を追い詰めるスリリングな攻防戦が描かれた本作は…

Netflix映画『フランケンシュタイン』オスカー・アイザック フランケンシュタイン【レビュー】

メアリー・シェリー著「フランケンシュタイン」はこれまで何度も映像化されてきました。そして、遂にギレルモ・デル・トロ監督が映画化したということで…

映画『大命中!MEは何しにアマゾンへ?』リュ・スンリョン/チン・ソンギュ/イゴール・ペドロゾ/ルアン・ブルム/JB・オリベイラ 大命中!MEは何しにアマゾンへ?【レビュー】

『大命中!MEは何しにアマゾンへ?』という邦題がいい感じで「どういうこと?」と好奇心をそそります(笑)…

映画『君の顔では泣けない』芳根京子 芳根京子【ギャラリー/出演作一覧】

1997年2月28日生まれ。

映画『白の花実』美絽さん、池端杏慈さん、蒼戸虹子さんインタビュー 『白の花実』美絽さん、池端杏慈さん、蒼戸虹子さんインタビュー

今回は『白の花実』に出演する美絽さん、池端杏慈さん、蒼戸虹子さんにお話を伺いました。撮影前に準備されたことや、本編を観た感想を直撃!

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『ウィキッド ふたりの魔女』シンシア・エリヴォ/アリアナ・グランデ トーキョー女子映画部が選ぶ 2025年ベスト10&イイ俳優MVP

2025年も毎年恒例の企画として、トーキョー女子映画部の編集部マイソンとシャミが、個人的なベスト10と、イイ俳優MVPを選んでご紹介します。

人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集 人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集!

ネットの普及によりオンラインで大抵のことができ、AIが人間の代役を担う社会になったからこそ、逆に人間らしさ、人間として生きる醍醐味とは何かを映画学の観点から一緒に探ってみませんか?

映画『チャップリン』チャーリー・チャップリン『キッド』の一場面 映画好きが選んだチャーリー・チャップリン人気作品ランキング

俳優および監督など作り手として、『キッド』『街の灯』『独裁者』『ライムライト』などの名作の数々を生み出したチャーリー・チャップリン(チャールズ・チャップリン)。今回は、チャーリー・チャップリン監督作(短編映画を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

学び・メンタルヘルス

  1. 人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集
  2. 映画『殺し屋のプロット』マイケル・キートン
  3. 映画学ゼミ2025年12月募集用

REVIEW

  1. 映画『スワイプ:マッチングの法則』リリー・ジェームズ
  2. 映画『サムシング・エクストラ! やさしい泥棒のゆかいな逃避行』アルテュス/アルノー・トゥパンス/ルドヴィク・ブール
  3. 映画『Fox Hunt フォックス・ハント』トニー・レオン
  4. Netflix映画『フランケンシュタイン』オスカー・アイザック
  5. 映画『大命中!MEは何しにアマゾンへ?』リュ・スンリョン/チン・ソンギュ/イゴール・ペドロゾ/ルアン・ブルム/JB・オリベイラ

PRESENT

  1. 映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』チャージングパッド
  2. 映画『ただ、やるべきことを』チャン・ソンボム/ソ・ソッキュ
  3. 映画『グッドワン』リリー・コリアス
PAGE TOP