【映画でSEL】について情報発信を始めてから、関心を寄せていただける方が増えてきました。
今重視される非認知能力や、商業映画を教材として活用するメリット、私自身がなぜ【映画でSEL】の開発に取り組み始めたかについて、解説動画を作成し公開しましたので、よろしければご覧ください。
下記vimeoにてどなたでも無料でご覧いただけます。
約1分のショートバージョンはこちら
詳細動画はこちら
「【映画でSEL】とは」動画内メニュー
1:自己紹介/武内三穂のプロフィール(詳細や査読付論文ダウンロードはresearchmapへ)
2:重視される非認知能力
3:非認知能力と教育
4:複雑な社会で生き抜くための社会的能力
5:SEL(社会性と情動の学習)とは
6:SELで向上を目指す社会的能力
7:【映画でSEL】とは
8:商業映画がSEL教材として有用な理由
約19分
重視されつつある非認知能力
■認知能力:「知能検査で測定されるような能力」
■非認知能力:「認知能力ではないもの」例)誠実性、グリット(情熱と粘り強さ)、自己制御・自己コントロール、好奇心、批判的思考、楽観性、時間的展望、情動知能、感情調整、共感性、自尊感情、セルフ・コンパッション、マインドフルネス、レジリエンス、エゴ・レジリエンス…etc.
■非認知能力は、環境による変化が大きい→教育・子育ての介入による変化が期待できる。
※認知能力と非認知能力は、「完全に別個の存在なのではなく、互いに関連している心理特性」である。
(小塩、2021)
■「人生において大きな差を生む要因はEQ(Emotional Intelligence Quotient:こころの知能指数)にある」。(ダニエル・ゴールマン、1996)
SEL:Social and Emotional Learning(社会性と情動の学習)の定義
「自己の捉え方と他者の関わり方を基礎とした、社会性(対人関係)に関するスキル、態度、価値観を身につける学習」(小泉、2011、p.15)と定義されています。
SELで向上を目指す社会的能力
<基礎的社会的能力>
●自己への気づき
●他者への気づき
●自己のコントロール
●対人関係
●責任ある意思決定
<応用的社会的能力>
●生活上の問題防止のスキル
●人生の重要事態に対処する能力
●積極的・貢献的な奉仕活動
(小泉、2011、p.19)
<参考・引用文献>
小塩真司(編)(2021)「非認知能力—概念・測定と教育の可能性」北王子書房
小泉令三(2011)「子どもの人間関係能力を育てるSEL-8S① 社会性と情動の学習(SEL-8S)の導入と実践」ミネルヴァ書房
【映画でSEL】とは
■【映画でSEL】とは筆者(武内三穂)が独自に命名したプログラム。
■SELにおいて、「商業映画を教材として活用」し、「心理学のさまざまな理論をヒントにしたワーク」を組み込んだ点にオリジナリティがある。
■映画の要素を概念的に扱う独自の方法である。
※基本的にプログラムの中で著作権にかかわる素材は使用しません。
上映等、著作権にかかわるメニューを含めて実施する場合には、著作権者に許諾を得た上で実施します。
商業映画がSEL教材として有用な理由
●具体的でリアルなやり取りが見られるので、イメージしやすい。
●日常の一コマだけではなく、出来事の前後の変化を見ることができる。
●作品によっては、人生のうちの長い期間の変化を見ることもできる。
●何より感情に働きかけるコンテンツであり、情動教育に向いている。
●選択肢(作品)が無数にあり、課題に合わせた作品を見つけやすい。
●鑑賞手段が多様であり、身近にあるため誰でも活用しやすい。
●もともと映画ユーザーであれば、より楽しみながら取り組める。…etc.
これまでの【映画でSEL】の記事もぜひご覧ください。今後も【映画でSEL】について随時情報発信していきますので、引き続き関心をお寄せいただけると嬉しいです。
■講習・企業研修等も承っております。
seminar(a)tst-movie.jp ※(a)を@に変えてお送りください。
もしくは会社概要ページにあるお問い合わせフォームからご連絡ください。
TEXT by 武内三穂(認定心理士)