REVIEW

WALKING MAN

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映画『WALKING MAN』野村周平

どもってしまう主人公が、ラップに出会って“声”を得る。何が武器になるかはわからないもので、人生を変える何かに出会ったら、これまでできると信じていなかったものを信じられるようになるんだなと、希望をもたらしてくれるストーリーです。“自己責任”というワードが印象的に使われていますが、大人がいう“自己責任”と、本当の意味での自己責任には少々ズレがあって、思慮なく生きる大人達の歪んだ生態を浮き彫りにしています。そういう意味で、若者達が観て共感するストーリーでありつつ、大人にも「自分はこの映画に出てくるような大人になってないか」と問うてくるストーリーになっています。ラッパーにまつわるお話ですが、これまで洋画、邦画にあったラッパーの映画とは様相が異なるので、そこはフラットに観てもらえればと思います。

デート向き映画判定
映画『WALKING MAN』野村周平/優希美青

弱者に冷たい現代社会で、どう生きれば良いのかわからずに、トラブルに巻き込まれ、どん底の状態に陥っていく兄妹の奮闘を描いていて、クライマックスの手前まで辛い展開が続きます。なので、ウキウキした気分でいたいデートの日には不向きでしょう。そこはあまり気にしないならば、デートで観るのもありだと思います。兄弟姉妹がいる人なら、鑑賞後はそんな話も自然に聞けそうですね。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『WALKING MAN』野村周平/柏原収史

社会的に大人になりきる前に、自分を変えるくらいの何かと出会えることはすごく大事です。見つけようとして見つかるものでもありませんが、主人公のようにふと気になったものを追いかけてみるのも1つの手でしょう。主人公の境遇からすると、悪いほうへ進んでもおかしくないですが、彼が行きたい道、かつ正しい道に進めたのは、ラップに出会えたからです。周囲が何と言おうと、自分がやりたいと思ったら、どんどんやるべき。本当に無理かどうかは、やってみないとわかりません。

映画『WALKING MAN』野村周平/優希美青

『WALKING MAN』
2019年10月11日より全国公開
エイベックス・ピクチャーズ
公式サイト

© 2019 映画「WALKING MAN」製作委員会

TEXT by Myson

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