REVIEW

違国日記【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『違国日記』新垣結衣/早瀬憩

REVIEW

累計発行部数180万部を超える、ヤマシタトモコの人気コミック 「違国日記」を原作とした本作は、15歳の少女と小説家の叔母の二人暮らしの様子を描いています。交通事故で両親を亡くした朝(早瀬憩)はどこに身を寄せたら良いのか不安になっているなか、叔母の槙生=まきお(新垣結衣)から同居という選択肢を提示されます。ただし、槙生は姉である朝の母とは犬猿の仲で、同居はしても姪である朝のことを愛せるかはわからないと断言。それでも朝は槙生と暮らすことにします。

映画『違国日記』新垣結衣/早瀬憩

相手がまだ15歳だろうが、自分の正直な気持ちをぶつける槙生のキャラクターにまず共感します。槙生の言動は一見朝を突き放しているようでいて、朝を子どもではなく一人前の人間として、朝の意思を何より尊重している点で優しさを感じます。そして、一見やさぐれているようでいて、中身は熱い部分にも魅力を感じます。この槙生の多面性を新垣結衣が見事に演じています。屈託のない朝のキャラクターにも好感が持てます。早瀬憩は朝のあどけなさを上手く表現していて、観る側に癒やしを与えてくれます。

映画『違国日記』新垣結衣/夏帆

生きていれば、誰にでも苦手な人、嫌いな人がいるはず。その人と会わなくなっても、心にはずっとしこりが残ったままでいることもあると思います。そんなしこりから目を逸らさずにありのまま受け止めている槙生の様子を見ていると、少し心がほぐれます。そして、相手を嫌いなら嫌いで良いはずなのに、ずっとしこりが残るのは、その人に優しさがあるからかもしれません。だからこそ、相手を嫌いにもかかわらず、なぜか自分だけ罪悪感が手放せない。そんなジレンマを抱えている人を、本作は正直さと優しさで包んでくれます。

デート向き映画判定

映画『違国日記』新垣結衣/瀬戸康史

不器用な槙生の恋愛関係も描かれているので、こういう距離の取り方もあるのだなと参考になる部分があるでしょう。人に頼るのが苦手な方、逆にそんな相手を好きになってどうしたら良いかわからない方は、本作で描かれている槙生と笠町信吾(瀬戸康史)の関係性を見ると、焦りが軽減して、少し光が見えてくるかもしれません。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『違国日記』早瀬憩/伊礼姫奈

朝が家や学校で経験する出来事は、皆さんにとっても身近な事柄なので、等身大で観られると思います。ある程度の年齢になるまで、いろいろな判断は親がしてくれます。でも、両親を失い、槙生と暮らすことになった朝は、自分で決めることを求められるようになります。自分の決断の結果を目の当たりにするのは最初は怖いかもしれませんが、朝の姿に勇気をもらえると思います。

映画『違国日記』新垣結衣/早瀬憩

『違国日記』
2024年6月7日より全国公開
東京テアトル
公式サイト

ムビチケ購入はこちら

© 2024 ヤマシタトモコ・祥伝社/「違国日記」製作委員会

TEXT by Myson

本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2024年5月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『ビール・ストリートの恋人たち』レジーナ・キング レジーナ・キング【ギャラリー/出演作一覧】

1971年1月15日生まれ。アメリカ、カリフォルニア州ロサンゼルス出身。

映画『喝采』ジェシカ・ラング 喝采【レビュー】

ブロードウェイで活躍した伝説の俳優マリアン・セルデスをモデルとした本作の主人公は、ジェシカ・ラングが演じています…

映画『YADANG/ヤダン』カン・ハヌル YADANG/ヤダン【レビュー】

タイトルについている“ヤダン”とは、「麻薬犯罪者から情報を引き出し、検察や警察に提供して報酬を得る司法取引のブローカー」…

映画『スワイプ:マッチングの法則』リリー・ジェームズ リリー・ジェームズ【ギャラリー/出演作一覧】

1989年4月5日生まれ。イギリス出身。

映画『架空の犬と嘘をつく猫』高杉真宙/伊藤万理華/安藤裕子/向里祐香/安田顕 架空の犬と嘘をつく猫【レビュー】

家族の絆というより、家族の呪縛を描いているようでいて…

映画『おくびょう鳥が歌うほうへ』シアーシャ・ローナン おくびょう鳥が歌うほうへ【レビュー】

世界各国で翻訳され、ベストセラーとなったエイミー・リプトロットの回想録「THE OUTRUN」を原作とした本作は、ベルリン国際映画祭銀熊賞に輝いた『システム・クラッシャー』のノラ・フィングシャイトが監督を務め、若くして数々の名作に出演してきた実力派シアーシャ・ローナンが主演を務めています…

ABEMAオリジナル連続ドラマ『スキャンダルイブ』柴咲コウ/川口春奈 スキャンダルイブ【レビュー】

昨今、問題が複数取り沙汰されている、芸能界の性加害をテーマにしたドラマということもあり、再現ドラマにすら感じる生々しさがあります…

Netflixシリーズ『イクサガミ』岡田准一 映画レビュー&ドラマレビュー総合アクセスランキング【2025年12月】

映画レビュー&ドラマレビュー【2025年12月】のアクセスランキングを発表!

映画『コート・スティーリング』オースティン・バトラー コート・スティーリング【レビュー】

ダーレン・アロノフスキー監督とオースティン・バトラーがタッグを組んだ本作は…

Netflix映画『10DANCE』竹内涼真/町田啓太 10DANCE【レビュー】

井上佐藤による漫画「10DANCE」を原作とする本作は、鈴木信也(竹内涼真)と杉木信也(町田啓太)という1文字違いの名を持つ正反対の2人の天才ダンサーが主人公…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『ウィキッド ふたりの魔女』シンシア・エリヴォ/アリアナ・グランデ トーキョー女子映画部が選ぶ 2025年ベスト10&イイ俳優MVP

2025年も毎年恒例の企画として、トーキョー女子映画部の編集部マイソンとシャミが、個人的なベスト10と、イイ俳優MVPを選んでご紹介します。

人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集 人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集!

ネットの普及によりオンラインで大抵のことができ、AIが人間の代役を担う社会になったからこそ、逆に人間らしさ、人間として生きる醍醐味とは何かを映画学の観点から一緒に探ってみませんか?

映画『チャップリン』チャーリー・チャップリン『キッド』の一場面 映画好きが選んだチャーリー・チャップリン人気作品ランキング

俳優および監督など作り手として、『キッド』『街の灯』『独裁者』『ライムライト』などの名作の数々を生み出したチャーリー・チャップリン(チャールズ・チャップリン)。今回は、チャーリー・チャップリン監督作(短編映画を除く)を対象に、正式部員の皆さんに投票していただきました。

学び・メンタルヘルス

  1. 人間として生きるおもしろさを知る【映画学ゼミ第4回】参加者募集
  2. 映画『殺し屋のプロット』マイケル・キートン
  3. 映画学ゼミ2025年12月募集用

REVIEW

  1. 映画『喝采』ジェシカ・ラング
  2. 映画『YADANG/ヤダン』カン・ハヌル
  3. 映画『架空の犬と嘘をつく猫』高杉真宙/伊藤万理華/安藤裕子/向里祐香/安田顕
  4. 映画『おくびょう鳥が歌うほうへ』シアーシャ・ローナン
  5. ABEMAオリジナル連続ドラマ『スキャンダルイブ』柴咲コウ/川口春奈

PRESENT

  1. 映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』チャージングパッド
  2. 映画『ただ、やるべきことを』チャン・ソンボム/ソ・ソッキュ
  3. 映画『ツーリストファミリー』シャシクマール/シムラン/ミドゥン・ジェイ・シャンカル/カマレーシュ・ジャガン/ヨーギ・バーブ
PAGE TOP