REVIEW

ぼくらの居場所【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル

REVIEW

カナダのトロント東部に位置するスカボローを舞台に、さまざまな背景を抱えた3組の親子の姿を描いた作品です。子ども達の自然な姿に癒されるシーンがあるものの、胸が痛むシーンもあり、まず子役達の名演が印象に残ります。

映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス

キャスティングは6ヶ月かかったそうで、共同監督の1人、リッチ・ウィリアムソン監督は、「組合に所属していない俳優を起用したのは挑戦でした。キャスティングできる候補も少なく、演技の経験も様々。ドキュメンタリーの手法を取ると決めていたので、型にはまらない経験の浅い役者を探していました。特に子供たちについてはどうですね」と語っています(映画公式資料)。このように演技経験が浅い俳優を起用しているものの、主演の子ども達は皆キャラクターを見事に体現し、名演を見せています。

映画『ぼくらの居場所』エッセンス・フォックス

「ドキュメンタリーの手法を取る」と前述にあるとおり、本作はドキュメンタリーを観ているかのようにリアルです。だから、子ども達が乱暴に扱われるシーンは、どのように撮影したのか心配になるかもしれません。当然実際に苦痛を与えることなく、代用品を使ったり、充分な配慮のもと撮影しています(映画公式資料)。この点でも演出力と演技力を感じます。

映画『ぼくらの居場所』アンナ・クレア・ベイテル

本作に登場する3組の親子が抱える問題はそれぞれ異なる部分がありつつ、皆貧困層に属しています。親が子どものために苦労する様子もさまざまで、愛情表現が豊かな親もいれば、上手く愛情表現ができず、他者に頼ることもできないまま、結果的に子どもを苦しめてしまう親もいます。そんななか子ども同士、そして教育センターの先生からの支えで、子ども達が笑顔を見せるシーンには胸を打たれます。

映画『ぼくらの居場所』アンナ・クレア・ベイテル

本作には、現代日本にも無縁ではない光景が映し出されています。けれど、苦しみながらも諦めずに一歩いっぽ前に進もうとする登場人物達の姿から希望をもらえます。

デート向き映画判定

映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス

心が痛むストーリーなので、デート向きとはいえません。ただ、人それぞれ生い立ちが異なり、表に出していなくても抱えているものがあるかもしれません。お互いをもっと深く知りたい方は、パートナーと一緒に観ると、家族や生い立ちについて話すきっかけにできるかもしれません。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル

キッズの皆さんは同年代の子ども達の厳しい現実を観て、さまざまな思いが浮かんでくるでしょう。学校で見る姿以外に、家庭やそれ以外の場所でどんな生活を送っているのかを想像する機会になります。学校の友達にもいろいろな事情があるかもしれないと想像が膨らんで、お互いに少し優しくなれると良いなと思います。

映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル

『ぼくらの居場所』
2025年11月7日より全国順次公開
カルチュアルライフ
公式サイト

ムビチケ購入はこちら

© 2021 2647287 Ontario Inc. for Compy Films Inc.

TEXT by Myson

本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2025年11月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『スマッシング・マシーン』ドウェイン・ジョンソン スマッシング・マシーン【レビュー】

総合格闘技界の礎を築いた一人、マーク・ケアーに起きた実際の出来事に基づくストーリー…

映画『鬼の花嫁』吉川愛 吉川愛【ギャラリー/出演作一覧】

1999年10月28日生まれ。東京都出身。

映画『NEW GROUP』山田杏奈/青木柚 『NEW GROUP』トークイベント付き一般試写会 10組20名様ご招待

映画『NEW GROUP』トークイベント付き一般試写会 10組20名様ご招待

映画『幕末ヒポクラテスたち』佐々木蔵之介 幕末ヒポクラテスたち【レビュー】

江戸時代の医療の実態を描いた本作では、それまで主流だった東洋の医療、漢方と、西洋から入ってきた蘭方の医師が登場…

映画『カーンターラ 神の降臨』 『カーンターラ 神の降臨』一般試写会 5組10名様ご招待

映画『カーンターラ 神の降臨』一般試写会 5組10名様ご招待

バラエティ番組『シークレットNGハウス Season2』二宮和也、若林正恭(オードリー) 『シークレットNGハウス Season2』配信直前イベント 10名様ご招待

バラエティ番組『シークレットNGハウス Season2』配信直前イベント 10名様ご招待

映画『PERFECT DAYS』アオイヤマダ アオイヤマダ【ギャラリー/出演作一覧】

2000年6月24日生まれ。長野県松本市出身。

映画『ロンゲスト・ライド』スコット・イーストウッド/ブリット・ロバートソン 未公開映画活性課ラ行

未公開作品のなかから、当部が気になる作品、オススメしたい作品をご紹介。

映画『THE MUMMY/ザ・マミー 棺の中の少女』 THE MUMMY/ザ・マミー 棺の中の少女【レビュー】

ジェームズ・ワンとジェイソン・ブラム、ホラー界の最強の仕掛け人がタッグを組んだ作品…

映画『シンプル・アクシデント/偶然』ハディス・パクバテン/マジッド・パナヒ/モハマッド・アリ・エリヤ シンプル・アクシデント/偶然【レビュー】

イランの巨匠ジャファル・パナヒ監督は、本作でカンヌ映画祭パルムドールを受賞し、世界三大映画祭のすべてで最高賞を獲得した史上4人目の人物…

【映画でSEL】にたどりつくまでの道

今のあなたに必要な非認知能力を伸ばす【映画でSEL】プログラムのご案内

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

【映画学ゼミ第8回】「感情は有用か、有害か、映画の場合で考える」参加者募集! 【映画学ゼミ第8回】「感情は有用か、有害か、映画の場合で考える」参加者募集!

今回は、感情の有用性と有害性の観点から、映画鑑賞ではどのような反応と結びつくのかを一緒に考えたいと思います。この反応次第によって、映画が気に入るか、気に入らないかが変わってきそうだなと…

映画『ズートピア2』 映画好きが選んだ2025アニメ映画ベスト

今回は、2025年に劇場公開されたアニメ映画について、正式部員の皆さんによる投票結果ベスト30を発表!2025年のアニメ映画ベストに輝いたのは?

【映画でSEL】イメージイラストドアの奥に草原 セルフ・モニタリングとモデリングの機会となる映画鑑賞(論文紹介)&映画でSELラボOPEN!

株式会社TSトーキョーは、映画でSELラボをオープンしました!

学び・メンタルヘルス

  1. 【映画学ゼミ第8回】「感情は有用か、有害か、映画の場合で考える」参加者募集!
  2. 【映画でSEL】イメージイラストドアの奥に草原
  3. 【映画学ゼミ第7回】「そもそも感情ってどうやって湧いてくるの?感情の仕組み」参加者募集!

REVIEW

  1. 映画『スマッシング・マシーン』ドウェイン・ジョンソン
  2. 映画『幕末ヒポクラテスたち』佐々木蔵之介
  3. 映画『THE MUMMY/ザ・マミー 棺の中の少女』
  4. 映画『シンプル・アクシデント/偶然』ハディス・パクバテン/マジッド・パナヒ/モハマッド・アリ・エリヤ
  5. 映画『旅立ちのラストダンス』ダヨ・ウォン/マイケル・ホイ

PRESENT

  1. 映画『NEW GROUP』山田杏奈/青木柚
  2. 映画『カーンターラ 神の降臨』
  3. バラエティ番組『シークレットNGハウス Season2』二宮和也、若林正恭(オードリー)
PAGE TOP