REVIEW
突然、妻が亡くなり、まだ幼い2人の息子を男手一つで育てることになったコミック・アーティストの父(ベネディクト・カンバーバッチ)が主人公の物語です。『フェザーズ その家に巣食うもの』というタイトルが示すのは、主人公が描くコミックに登場するカラス(=クロウ)です。そのカラスが、ある日を境に一家の生活に“紛れ込んで”きます。

現実か幻想かも見分けがつかないなかで、そのカラスが主人公にどんな影響をもたらすのかが映し出されています。はじめは仕事と子育てに追われる慌ただしい日々が描かれつつ、徐々に主人公の心がいかに限界に近づいているかが露わになっていきます。現実と幻想の見分けがつかない描写が、まさに主人公の心の不安定さを見事に物語っています。

観客として観る私達ですら、その境目がわからないまま物語の世界に引き込まれます。だから、実際に体験してみないとわからないとはいえ、主人公の喪失感を生々しく疑似体験できます。悲しみで押し潰されそうなのに、“父親であること”は休めない。それがどれだけ大変なことか、想像がつかないほどの重みが伝わってきます。

本作でカンバーバッチはプロデューサーも務めています。心の中に渦巻く感情を丁寧に表現し、人間の脆さと強さを描く本作に、カンバーバッチが熱意を込めるのもわかる気がします。
デート向き映画判定

本作を観ると、大切な人を亡くすと自分はどうなってしまうのだろうと想像せずにはいられません。だから、大切な人と観ると、お互いの尊さが一層実感できるのではないでしょうか。逆に今のパートナーに対して「ここまでではないな」と気づいてしまう可能性が少しでもあるなら、1人でじっくり観るか、本音を話せる友達と観るほうが良さそうです。
キッズ&ティーン向き映画判定

2人の幼い息子が登場するので、皆さんは彼等の目線で観ることになるのかもしれないですね。子どもの前では平気なふりをしていても、大人の心の中は想像と大きく異なる場合もあるでしょう。余計な心配をしなくても良いとはいえ、もし不機嫌にされても、余裕がないだけで自分達を愛していないわけではないと捉えられる例としては、客観視する機会にできるのではないでしょうか。

『フェザーズ その家に巣食うもの』
2026年3月27日より全国公開
スターキャットアルバトロス・フィルム
公式サイト
ムビチケ購入はこちら
映画館での鑑賞にU-NEXTポイントが使えます!無料トライアル期間に使えるポイントも
© THE THING WITH FEATHERS LTD / THE BRITISH FILM INSTITUTE / CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION 2025 ALL RIGHTS RESERVED.
TEXT by Myson
本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2026年3月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。





























