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コメント部隊【レビュー】

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映画『コメント部隊』ソン・ソック

REVIEW

情報社会になった現代、大きな組織による世論操作が行われているのではないかと疑っている方は少なくないでしょう。本作は、私達が普段からいかに些細で真偽不明な情報に踊らされているかを物語っており、世論操作がいとも簡単にできてしまう世の中の仕組みを提示しています。

主人公は大企業の不正に関するスキャンダルを報じたものの、誤報であるとされ停職処分になった新聞記者のイム・サンジン(ソン・ソック)。イムはなかなか復職できずにいたなか、以前イムが記事に書いた大企業のスキャンダルは誤報ではないと証明できるという者から連絡を受けます。そして、その人物に会いに行くと、彼は自分は世論操作を行う集団に属しているといい、これまで自分達が行ったいくつかの世論操作の裏側を明かしていきます。

映画『コメント部隊』ソン・ソック

本作では、世の中に溢れている情報には真実と嘘が両方含まれているからこそ人は騙されてしまうという仕組みについて、1つの考え方が示されています。世論操作の例としては、ステルスマーケティングから、特定の人物に対する承認欲求の刺激や誹謗中傷等によって間接的に大きな組織の目的を達成するような例まで挙げられています。そうした例を観ていると、一見無関係な事柄が裏で結びついていることも想像させられます。なので、私達は気をつけていても無意識に世論操作に巻き込まれている可能性があると気づかされます。

映画『コメント部隊』ソン・ソック

映画制作者達の意図の有無は不明ながら、実は本作の冒頭と最後に、本作に関する真逆の説明がされています。私達が普段映画を観ている際、その映画が実話に基づいているのか、フィクションなのかというアナウンスは、よく見かけます。本作の冒頭では実話に基づく部分があると説明されているものの、最後にはフィクションですというクレジットが出ます。「結局、どっちやねん!」とツッコミを入れたくなるところでありつつも、本作で一連の内容を観た後では、最終的にどこが嘘でどこが本当かは受け取る側の私達自身が考えて決めなければいけないということなのかもしれません(ただし、本作に限らず実話に基づく映画すべてにおいて、必ず想像の範囲で作られた部分は含まれます)。

映画『コメント部隊』キム・ソンチョル

とにかく、恐ろしい時代になったと実感する内容です。ただ、絶望だけではなく、使いようによっては大きな力にねじ伏せられてきた悪事に、いち個人でも対抗できる時代になったとも感じる内容です。まさにメディアリテラシーの重要性を伝える作品となっているので、多くの方に観て欲しいです。

デート向き映画判定

映画『コメント部隊』ソン・ソック

私達は日々さまざまな情報にさらさており、買い物はもちろん、深いところでいえば思想まで影響を受けている可能性があります。たかが情報とはいえない時代になってきているので、お互いに情報の取扱いに意識を高めておく機会があると良いのではないでしょうか。本作はそんなきっかけとなる内容です。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『コメント部隊』キム・ソンチョル/キム・ドンフィ/ホン・ギョン

本作を観ると、情報が持つ力がいかに大きいかがわかります。生まれた時から情報が溢れかえる状況にさらされている皆さんにとって、本作はどう見えるか聞いてみたいところです。そういう時代に生まれた皆さんの世代特有の能力があるのかもしれない一方で、これが当たり前だからこそ知らぬ間にハマっている罠もありえます。本作を観て、改めて自分達が置かれた状況を俯瞰してみてください。

映画『コメント部隊』ソン・ソック/キム・ソンチョル/キム・ドンフィ/ホン・ギョン

『コメント部隊』
2025年2月14日より全国公開
クロックワークス
公式サイト

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TEXT by Myson

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