REVIEW

碁盤斬り【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『碁盤斬り』草彅剛/清原果耶

REVIEW

古典落語の名作「柳田格之進」をベースにした本作は、『孤狼の血』『彼女がその名を知らない鳥たち』の白石和彌が監督を務め、時代劇に初挑戦しています。ある冤罪事件により故郷を追われた格之進(草彅剛)は、娘の絹(清原果耶)と共に江戸の貧乏長屋で暮らしています。そんなある日、格之進は旧知の藩士により冤罪事件の真相を聞かされ、復讐を決意します。
格之進が囲碁を得意とすることから、本作には囲碁のシーンが多く登場します。囲碁に詳しい方なら、格之進の囲碁の強さや、打ち方から滲み出る性格などもより理解できるのではないでしょうか。とはいえ、囲碁がわからなくても物語には問題なくついていけます。普段は真面目で娘思いの格之進が復讐を決意した理由、そして、格之進を取り巻く周囲の人達との人間ドラマも見どころです。

映画『碁盤斬り』草彅剛/小泉今日子

本作には格之進を演じた草彅剛をはじめ、清原果耶、中川大志、斎藤工、小泉今日子、國村隼など豪華キャストが出演しています。個人的には絹とお庚(小泉今日子)などの女性キャラクターが特にお気に入りで、さまざまな困難に負けず強く逞しく生きる姿が心に残っています。静かで緊張感溢れる囲碁のシーンと派手な殺陣のシーンのコントラストも見事で、映像としても見応えがあります。時代劇ではあるものの、人間ドラマやサスペンス要素も含んだ作品なので、どんな方でも親しみやすい作品だと思います。

デート向き映画判定

映画『碁盤斬り』草彅剛/國村隼

若者達の恋愛模様も描かれており、初々しいやり取りは時代に関係なく共感できるのではないでしょうか。また、格之進と絹の親子愛が観られるのも本作の醍醐味なので、これを機にお互いの家族を紹介するのも良さそうです。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『碁盤斬り』斎藤工

大人の愛憎物語が展開するので、キッズはせめて中学生くらいになってから観たほうが、物語への理解が深まりそうです。ティーンの場合は、娘の絹の視点で観られると思います。また、本作には囲碁のシーンがたくさんあるので、もし囲碁が気になったら、ご自身でも調べたり、挑戦してみるのもアリです。

映画『碁盤斬り』草彅剛

『碁盤斬り』
2024年5月17日より全国公開
キノフィルムズ
公式サイト

ムビチケ購入はこちら

©2024「碁盤斬り」製作委員会

TEXT by Shamy

本ページには一部アフィリエイト広告のリンクが含まれます。
情報は2024年5月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』ビル・スカルスガルド ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝【レビュー】

実に楽しい!良い意味で「なんじゃこりゃ?」というハチャメチャなノリなのに…

ポッドキャスト:トーキョー女子映画部チャンネルアイキャッチ202509 ポッドキャスト【トーキョー女子映画部チャンネル】お悩み相談「どうしたらいい出会いがありますか?」他

今回は、正式部員の皆さんからいただいたお悩み相談の中から、下記のお2人のお悩みをピックアップして、マイソンなりにお答えしています。最後にチラッと映画の紹介もしています。

映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ベニチオ・デル・トロ/ミア・スレアプレトン/マイケル・セラ ザ・ザ・コルダのフェニキア計画【レビュー】

REVIEWこれぞウェス・アンダーソン監督作という、何から何までかわいい世界観でありながら…

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

映画『こんな事があった』前田旺志郎/窪塚愛流 こんな事があった【レビュー】

2021年夏の福島を舞台に、主人公の17歳の青年のほか、震災後も苦悩しながら生きる人々の姿を…

映画『パルテノペ ナポリの宝石』セレステ・ダッラ・ポルタ セレステ・ダッラ・ポルタ【ギャラリー/出演作一覧】

1997年12月24日生まれ。イタリア出身。

映画『ブロークン 復讐者の夜』ハ・ジョンウ ブロークン 復讐者の夜【レビュー】

『工作 黒金星と呼ばれた男』『アシュラ』などを手掛けたサナイピクチャーズが贈る本作は…

映画『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』西島秀俊/グイ・ルンメイ Dear Stranger/ディア・ストレンジャー【レビュー】

真利子哲也監督(脚本も担当)による西島秀俊主演作という情報のみで、毎度ながら前情報をほぼ入れずに観て、いろいろ良い驚きが…

映画『風のマジム』伊藤沙莉 風のマジム【レビュー】

マジムって何だろうから始まり、すぐに主人公の名前とわかると、次に「じゃあ、風のマジムってどういうことなんだろう?」という具合に…

映画『ベスト・キッド:レジェンズ』ベン・ウォン ベン・ウォン【ギャラリー/出演作一覧】

2000年1月1日生まれ。中国、上海出身。

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 ファストムービー時代の真逆を行こうと覚悟を決めた!大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート前編

『るろうに剣心』シリーズ、『レジェンド&バタフライ』などを手掛けた大友啓史監督が<沖縄がアメリカだった時代>を描いた映画『宝島』。今回、当部の部活史上初めて監督ご本人にご参加いただき、映画好きの皆さんと一緒に本作について語っていただきました。

映画『宝島』妻夫木聡/広瀬すず/窪田正孝 沖縄がアメリカ統治下だったことについてどう思う?『宝島』アンケート特集

【大友啓史監督 × 妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太】のタッグにより、混沌とした時代を自由を求めて全力で駆け抜けた若者達の姿を描く『宝島』が9月19日より劇場公開されます。この度トーキョー女子映画部では、『宝島』を応援すべく、正式部員の皆さんに同作にちなんだアンケートを実施しました。

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『ふつうの子ども』嶋田鉄太/瑠璃
  2. 映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』マイケル・ファスベンダー
  3. 映画『バーバラと心の巨人』マディソン・ウルフ

REVIEW

  1. 映画『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』ビル・スカルスガルド
  2. 映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ベニチオ・デル・トロ/ミア・スレアプレトン/マイケル・セラ
  3. 映画『こんな事があった』前田旺志郎/窪塚愛流
  4. 映画『ブロークン 復讐者の夜』ハ・ジョンウ
  5. 映画『Dear Stranger/ディア・ストレンジャー』西島秀俊/グイ・ルンメイ

PRESENT

  1. 映画『ホーリー・カウ』クレマン・ファヴォー
  2. 映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル
  3. 映画『ミーツ・ザ・ワールド』杉咲花/南琴奈/板垣李光人
PAGE TOP