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モンテ・クリスト伯【レビュー】

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映画『モンテ・クリスト伯』ピエール・ニネ

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アレクサンドル・デュマ・ペールの傑作小説「巌窟王」を映画化した本作は、上映時間が約3時間の長尺でありながらあっという間に感じます。物語は、主人公のエドモン・ダンテス(ピエール・ニネ)がどのような経緯でモンテ・クリスト伯になり、その後どんな選択をしたかを描いています。

映画『モンテ・クリスト伯』ピエール・ニネ/バスティアン・ブイヨン/アナイス・ドゥムースティエ

航海士のエドモンは前途洋々にみえた矢先、なぜか突如投獄され、すべてを奪われてしまいます。原作を知らずに観ると、「あれ?伯爵じゃないの?投獄されたのにどうやって伯爵になるの?」と、グッと引き込まれるはず。何も知らずに観たほうがハラハラドキドキが増すので、まだ何も知らない方のために、ここではあらすじはなるべく伏せておきます。

映画『モンテ・クリスト伯』ピエール・ニネ/ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ

本作は大きく分けて3つのパートに分かれており、最初はエドモンが誰に何をされたのか、中盤は投獄されている間の出来事、最後はモンテ・クリスト伯になってからどうしたかを描いています。伯爵になってからのシーンは、モンテ・クリスト伯のすごく大きくて荘厳な屋敷が舞台となっていたり、とある計画のための手の込んだ仕掛けなど、世界観はもちろん作品制作という意味でも、スケールが大きく見応えがあります。本作は既に世界興収1億ドルを突破しているのも頷けます。

映画『モンテ・クリスト伯』バスティアン・ブイヨン/パトリック・ミル

同じ「巌窟王」を原作とした映画化は、2002年にアメリカで、ジム・カヴィーゼル、ガイ・ピアース、ヘンリー・カヴィル出演で同タイトルで作られています。一方、本作はフランスが制作で、フランス人のアレクサンドル・デュマ・ペールの作品を映画化する上で、フランス人の誇りと意地もあるのかもしれません。両作を観比べてみるのもおもしろそうです。

デート向き映画判定

映画『モンテ・クリスト伯』ピエール・ニネ/アナイス・ドゥムースティエ

悲恋も大きなテーマの1つとなっていて、切ないけれど、ロマンチックなシーンも豊富です。時代も国も違うので、自分達とオーバーラップし過ぎることはなく、ロマンチックな雰囲気になれるでしょう。エドモンとメルセデスが複雑な状況に追いやられるシーンでは、お互いの存在が尊く思えるのではないでしょうか。

キッズ&ティーン向き映画判定

映画『モンテ・クリスト伯』バスティアン・ブイヨン/アナイス・ドゥムースティエ

3時間近くあるので、集中力に自信がある方にオススメです。とはいえ、内容はドラマチックでテンポよくストーリーが展開するので、興味があればトライしてみてください。現代風に感じる要素もあるので、原作ではどんな表現だったのかが気になる方もいるでしょう。小説が好きな方は、映画を観る前、観た後に小説もチェックしてみるのもオススメです。

映画『モンテ・クリスト伯』ピエール・ニネ/バスティアン・ブイヨン/アナイス・ドゥムースティエ/アナマリア・ヴァルトロメ イ/ロラン・ラフィット/ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ/パトリック・ミル/ヴァシリ・シュナイダー/ジュリアン・ドゥ・サン・ジャン

『モンテ・クリスト伯』
2025年11月7日より全国公開
ツイン
公式サイト

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© 2024 CHAPTER 2 – PATHE FILMS – M6 FILMS – FARGO FILMS

TEXT by Myson


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「モンテ・クリスト伯」アレクサンドル・デュマ 著/光文社
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