REVIEW

ノック 終末の訪問者【レビュー】

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『ノック 終末の訪問者』デイヴ・バウティスタ/ベン・オルドリッジ

毎度賛否両論、好き嫌いも多く聞かれるにも関わらず、なぜかいつも観たくなるシャマラン監督作品。なんだかんだいって皆観ちゃうのは、まず設定におもしろそうと思わせるものがあるからなのだと感じます。今作も冒頭から何が起こるのかゾワゾワして、一気に物語に引き込まれます。
細かい内容は伏せるとして、本作には終末を信じる者と信じない者のかけ合いが描かれています。だから、観客は結局終末は訪れるのか否かと、ハラハラドキドキしながら見守ることになります。正直なところ、こういう展開はわからないうちが1番おもしろくて、結論が出てしまうと意外に呆気ない感覚に陥ることも少なくありません。ただ、恐らくこの物語で語ろうとしているのはそこがメインではないはず。たった1人の選択、行動がどれほど重いものなのかを比喩していると解釈できます。自分が特別なわけがない、自分が世界中の人を救う鍵を握っているわけがない、誰もがそう思うのは当然です。それを必死で唱えている人のほうがおかしい人として見えていることもありえます。もちろん手放しで何でも信じろということでもなく、さまざまな見方をすることで見えてくるものがあるということを描いているのかもしれません。
正解はわかりませんが、こうしていろいろと解釈を膨らませるおもしろさがある作品です。多様性が叫ばれながらまだ誰もが生きやすい世の中になっていないと訴える話と捉えることもできそうです。もちろん純粋にスリラーとして怖がりながら観るのも良いでしょう。ぜひ観た後は周囲の方と感想をシェアして、会話も楽しんでください。

デート向き映画判定
映画『ノック 終末の訪問者』デイヴ・バウティスタ/ニキ・アムカ=バード/ルパート・グリント

この世が終わるかもしれないという設定で描かれる暗い内容で、ギョエっとなるシーンも何度かあり、デートのムードを盛り上げるタイプの作品ではありません。好みは分かれそうなので、初デートには不向きでしょう。ただし、ハラハラドキドキする展開には吊り橋効果が多少期待できるかもしれません。また、カップルの物語で2人の歴史を振り返るシーンがあり、もし自分達がこういう状況に置かれたら…と考えて、隣にいる大切な人を一層愛しく思えそうです。

キッズ&ティーン向き映画判定
映画『ノック 終末の訪問者』ベン・オルドリッジ

PG-12やR指定は付いていないようですが、もろに映っていないにしても過激なシーンが含まれますので、キッズにはあまりオススメしません。ティーンの皆さんは、シンプルなストーリー、描写の裏に何があるのか想像しながら観て欲しいと思います。設定は過激ですが、話題を変えて考えてみると、日常にもこういうやり取りが溢れています。何を信じるかを自分自身で決めることの重要性を感じてもらえたら嬉しいです。

映画『ノック 終末の訪問者』デイヴ・バウティスタ

『ノック 終末の訪問者』
2023年4月7日より全国公開
東宝東和
公式サイト

© 2023 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.

TEXT by Myson

関連記事
  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『名無し』佐藤二朗 名無し【レビュー】

佐藤二朗が演じる主人公が本当に怖い。でも、主人公の狂気は、見方を変えると…

映画『口に関するアンケート』板垣李光人/綱啓永/吉川愛/MOMONA(ME:I)/ 森愁斗(BUDDiiS) /西山智樹(TAGRIGHT) 『口に関するアンケート』プレミア 試写会プレゼント 10名様ご招待

映画『口に関するアンケート』プレミア 試写会プレゼント 10名様ご招待

映画『ボヘミアン・ラプソディ』ラミ・マレック 映画好きが選んだ実在アーティストの伝記映画

今回は実在アーティストの伝記映画について、正式部員の皆さんに投票してもらいました。さまざまな有名アーティストにまつわる作品がある中で上位にランクインしたのはどの作品でしょうか?

映画『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』 スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー【レビュー】

“スター・ウォーズ”シリーズの映画としては7年ぶりとなる本作の舞台は、帝国が崩壊した後、無法地帯と化した銀河…

映画『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』来日ジャパンプレミア:ペドロ・パスカル(マンダロリアン役)、ジョン・ファヴロー(監督・プロデューサ―・共同脚本) 会場にいる皆の目がハートマークに『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』ペドロ・パスカル、ジョン・ファヴロー監督&グローグー来日ジャパンプレミア

『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』の劇場公開を目前にして、主演のペドロ・パスカルとジョン・ファヴロー監督が来日…

映画『マテリアリスト 結婚の条件』ダコタ・ジョンソン マテリアリスト 結婚の条件【レビュー】

時代が変わっても、「結婚で最も重視すべきは愛か金か」という議論に終わりはないようです…

映画『おばあちゃんの秘密』利重剛 利重剛【ギャラリー/出演作一覧】

1962年7月31日生まれ。神奈川県横浜市出身。

映画『ミステリー・アリーナ』唐沢寿明 ミステリー・アリーナ【レビュー】

2016 年に発表された深水黎一郎の同名小説は、「本格ミステリ・ベスト10」(2016年度)第 1 位…

映画『ダイヤモンド 私たちの衣装工房』 『ダイヤモンド 私たちの衣装工房』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『ダイヤモンド 私たちの衣装工房』一般試写会 10組20名様ご招待

映画『ママと神さまとシルヴィ・バルタン』レイラ・ベクティ ママと神さまとシルヴィ・バルタン【レビュー】

内反足で生まれた主人公が、母の強い愛によりさまざまな奇跡を経験する本作は、なんと実話を基にしています…

【映画でSEL】にたどりつくまでの道

今のあなたに必要な非認知能力を伸ばす【映画でSEL】プログラムのご案内

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『ボヘミアン・ラプソディ』ラミ・マレック 映画好きが選んだ実在アーティストの伝記映画

今回は実在アーティストの伝記映画について、正式部員の皆さんに投票してもらいました。さまざまな有名アーティストにまつわる作品がある中で上位にランクインしたのはどの作品でしょうか?

映画『ズートピア2』 映画好きが選んだ2025アニメ映画ベスト

今回は、2025年に劇場公開されたアニメ映画について、正式部員の皆さんによる投票結果ベスト30を発表!2025年のアニメ映画ベストに輝いたのは?

【映画でSEL】イメージイラストドアの奥に草原 セルフ・モニタリングとモデリングの機会となる映画鑑賞(論文紹介)&映画でSELラボOPEN!

株式会社TSトーキョーは、映画でSELラボをオープンしました!

学び・メンタルヘルス

  1. 【映画学ゼミ第8回】「感情は有用か、有害か、映画の場合で考える」参加者募集!
  2. 【映画でSEL】イメージイラストドアの奥に草原
  3. 【映画学ゼミ第7回】「そもそも感情ってどうやって湧いてくるの?感情の仕組み」参加者募集!

REVIEW

  1. 映画『名無し』佐藤二朗
  2. 映画『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』
  3. 映画『マテリアリスト 結婚の条件』ダコタ・ジョンソン
  4. 映画『ミステリー・アリーナ』唐沢寿明
  5. 映画『ママと神さまとシルヴィ・バルタン』レイラ・ベクティ

PRESENT

  1. 映画『口に関するアンケート』板垣李光人/綱啓永/吉川愛/MOMONA(ME:I)/ 森愁斗(BUDDiiS) /西山智樹(TAGRIGHT)
  2. 映画『ダイヤモンド 私たちの衣装工房』
  3. 映画『新劇場版☆ケロロ軍曹 復活して速攻地球滅亡の危機であります!』
PAGE TOP